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だらだら生きるテイマーのお話  作者: めぇー
第3章
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思い立ったら作る

落ち着ける安住の地を見つけたらそこでどうやって生活しようかなどと考えてわくわくすることにした。


やっぱり1軒やに動物に囲まれて素敵なお庭に、出来たら軽く自給自足でのスローライフ!これに限る。昔からの夢だ。


ーーーーーーーー


あれから2日ほど森に行ったら、2日目にしてファルコが寄ってきた。さっそく手紙の内容を読んでみると


もうしばらく隣の国に居ると書いてあったので、偽装工作は終えてこちらに向かってるということだろう。


私はもう隣の国に行く予定だったけど、少し迷う。こちらに来るのは1ヶ月ぐらいかかるかな?待つか先に行くか・・・私が侍女様に用意してある手紙には


”コライユ国に向かうのは姉さん(侍女様)と合流してから向かいます、待ってます”


という簡単な文章のみだ。意味はコライユ国には侍女様待たずに出発します。という意味になる。


少し考えてからそのまま手紙をファルコに持って行ってもらうことにした。


今日でこの街ともお別れだ、明日の早朝に旅立つことにしようと思う。いつものように採集依頼を追えて多めの夕飯購入と干し肉も少し買う。


私が寝ずに付与し続けた収納靴下はなんと!時間が余り過ぎないかもしれないという優れものになった。実際入れっぱなしにしていて1年後ぐらいに取り出してみようかなと思ってはいるのだけど、何分逃げ出してからそんなに月日が経ってないから、どれだけ時間が経過しないのかがわからないのだ。


実験対象はお湯と貴重な氷とあつあつの野菜スープとみずみずしいトマトを入れての実験だ。今の所冷めてしまう気配は感じられない。まだ実験して1ヶ月ぐらいになるので、1週間に1回ほどさっと出して確認してる程度だけど、湯気が消えることも無いしトマトもみずみずしいままだし氷は解けてはいない。我ながら最高傑作が出来た気がする。


容量のほうはと言うと正直わかってない。12時間で馬車1台分ぐらいの要領になるのに対し、5日ぐらいがんばったわけだから10台分かなと思ってたんだけど、10台分も居れるものが何もないからだ。


なので道中の魔物や動物を狩りして解体したものはそのまま入っていたりする。とても新鮮な生肉のままだ。大量に売ると怪しまれるので少しづつ多めに売ってるけどなかなかすべてを売りさばくのに時間がかかってしまっている。この国で目立つわけには行かないのでこればっかりは仕方がない。


たまご塩スープを大量に買いたかったけど、なんだかレオンの言葉が思い出されて沢山買えなかった。10人分ぐらいにしといた・・・本当は鍋一つ買い取りたかったけどね・・・


あとは朝食用のパンとゆで卵とドライフルーツ。、野菜は家に帰ってから洗ってカットしてすべてを収納靴下へ。優秀過ぎるよこの靴下は。


あと、王都から逃げる時は少しでも遠くに行きたかったのと、何かを買って予想付けられるのも困ったので、今回は長旅に必要そうなものを探しに道具屋に行って見る。


本格的な長旅などしたことが無くて、今回の東の街バリィーに来たぐらいしかないからベッドみたいなのがあったら楽だなーとか、火を簡単に付けられる道具ないかなーとか、ラグか椅子と机が欲しいなとか、いろいろある。


収納靴下があるから何でも持ち運びできるんだけど、流石に街道でベッド置いて寝てたらまずいよなと・・・


監禁される前までは欲しい物が無くても道具屋に寄って見るのが楽しかったからよく行っていたのだけど、こんなにじっくり見るのは久しぶりだなと思って、お店の端から始ま出しっかり見つくした。


これといって真新しい物はないんだけど、収納袋ありますって書いてあった張り紙には思わず苦い顔になってしまった。


試しにいくらぐらいなのかと聞いてみることにした


「すみませーん、収納袋見せてもらえますか?」


「はいーちょっとお待ちくださいねー」


店員さんが奥に入って重々しく取り出したのは、ピンクのポーチだった。見おぼえあるような無いような・・・


「これって中身どの位入りますか?」


「樽2個分だよー」


あーこれは気合いれて30分ぐらいしか付与してないやつかぁー


「もっと他に容量が沢山入る者ありませんか?」


「それがねーこれしかないんだーだって収納袋なんてすごい貴重品なんだよ?この1つですらようやくこのお店に回ってきたんだから」


えーあんなに作ってたのにこの店に収納ポーチ1個って無くない?


「お値段はおいくらになりますか?」


「金貨20枚になります!」


うわぁ・・・・・・・・・・・・このお店もかわいそうだけど、制作者の私もっとかわいそうじゃない!?1年間あれだけ作って、大白金貨1枚も貰ってませんけど!?どんだけ搾取されてたのよ私!これは・・・新聞社に作り方のタレコミをして大々的に世の中に知らしめてもらおう。


南の国にファルコあたりに飛んでもらって新聞社の前にレシピ置いておいてもらおうかな?誰でも作れるわけじゃないからね。付与魔法と空間収納両方持ってないといけないからね。


いや、それだとお金儲けに使われたら最悪だから、各国の影響力の大きい新聞社に一斉にレシピ落としておくか。他の国にもこのレシピ新聞社に置いてきたと一言伝えてね、そこから先は私はノータッチでいいでしょ。やるだけのことはやったしね。それでもレシピを囲い込もうとすれば、きっと私のような目に合う人が現れるだろう、かわいそうだと思うけど欲をかいた代償だ。


色々考えてたらお店の人が


「あのぉーどうなされますー?購入されますかー?」


「ごめんなさい、もうちょっと大きい容量のが欲しかったので、今回は・・・見せて頂きありがとうございます。次の入荷っていつごろか解りますか?」


興味全くないけど一応興味あるふりして聞いておく


「それがねー全然未定なのーこれも手に入ったのも本当に運が良かったのよーこの地を収めているお貴族様が新しくて容量大きいの手に入ったからこれはいらないってうちのオーナーに格安で売ってくれたのよー」


「そうなんですかーじゃぁもうしばらくしたらまた寄るかもしれないです、ありがとうございました」


良い物は貴族に先に大金で売りつけてるのか、きっと容量大きいのを持ってる貴族はステータスになってるのだろう。大金で売り買いされて、その後にレシピが出回って大量生産されるようになったらその怒りは王家に行けばいいなと少し思いながらお店を出た。


お家の賃貸契約はこの国ではよくある結婚したらご両親に会いに行く間、部屋をキープしていたい夫婦に間借りした。出ていくときは役所に鍵を返すむねを伝えて家具などがちゃんとあるかどうか確認して、問題なければその場で鍵を返却して退去となる。時々家具を全部持って行ってしまう人もいたからこのような制度になったらしい。不動産屋はだめなんだって最初は不動産屋がやってたんだけど、悪い人たちが居たみたいでそれが過去に大問題になったんだと。まぁよくある話だよね。


今回の期間は3か月間借りてお金は先払い、その間に私達が出て行っても構わないと言う事だった。役所に護衛騎士に伝えてもらおうと思ったんだけど、さっき道具やで何も買わなかったし、なんならこんな椅子があったらいいな?と閃いてしまったので、もう2.3日かかるかもしれないから、まだ言わなくていいと言い。一緒に木材のお店と布屋さんに行った。


ふっふっふっ

私は()()と来たね!もしかしてこれ商品化したら売れるんじゃない?今まで見たことが無い椅子だよこれは!


木材屋さんに行って、あれこれ注文をして、一番軽い木はどれか?この形に削ってほしいここをこうやって止めるにはどうしたらいいか?など聞きながら試行錯誤し、理想の形に出来上がったので次は布だ。これは私の手縫いなんだけど一番丈夫そうな布を選んだので結構大変だった、しかし!素敵な椅子が出来た!


これで野営などした時は座るのが楽になるだろうし持ち運びも楽だ。机がなくて不便なら次考えるとしても、ほらラグを持ち運びしなくてもいいのはかなり楽である、布って結構重たいんだよね。それに虫がのそのそのってくるし、椅子ならまだ虫とこんにちはしなくてもいいかな?と思ったので椅子を作りました!


定住したら絶対売るんだーどれだけ儲かるかなーとニヤニヤしながら過ごした。

ちなみにこの椅子を作るのに5日かかりました

作った椅子はキャンプの時などに使う背もたれのない折り畳み式の椅子です


本日もお読みいただきありがとうございます


面白いな、続きが気になって思った方は

イイネ ☆☆☆☆☆ ブックマークいただけるとうれしいです

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