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だらだら生きるテイマーのお話  作者: めぇー
第3章
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自分勝手

兎に角だ、サラの今のスキルと隠れスキルは何なのか知りたいと思う。僕は隠れスキルに千里眼が無いかどうか後で試してみなければ。でも今はサラの手を握ってるぐらい側にいるのだから、わざわざそんなスキルを使わずに真横に居る彼女の顔を堪能したいと思う。


ーーーーーーーー


私の手を握って離さないレオン・・・護衛騎士様をチラっと見るも、達観した顔をしている。害がないと認識したのか、何をやっても無駄だと思ったのか・・・


前世と言うものがあるなら、レオンが好きだった?人はものすごい才能を持っていたことになる、でも15歳でなくなるとは・・・これからって時だったのにね、私の容姿が似てるのか、同じ名前だから反応しているのか、それは正直わからないけど。


この人どこまで付いてくるんだろう?もうすぐ家なんだけどなぁ・・・


「あのもうすぐ家なので、今日はこの辺で」


「どのようなお部屋に住んでるのか確認するまでは帰れません」


なんで確認する必要があるの?


「帰ってください」


「せめて、ご家族にご挨拶をさせてください!」


「兄と姉の3人なので挨拶しなくてもいいです」


なんか面倒なことになってきた。そして両親のことを思い出す、動物たちの報告によると元気に過ごしているそうだ。いつまでも元気に過ごして欲しい、願わくばいつか会いたい。


「レオン、いい加減にして!これ以上ついてくるなら街の警備隊に報告しますよ!」


さわやかな笑顔でごまかしてくる。護衛騎士様・・・援護射撃して欲しいチラっとみると、ふいっと顔をそらされた、丸投げする気だ!


「それなら家の前まででも・・・」


「わかりました家の前までですよ・・・」


いざとなったら引っ越せばいいそれかホテル暮らしだ。侍女様が来るまであとどの位だろう、次の定期便が来た時は今の状況を伝えて早めに切り上げるよう伝えよう。こんなの身が持たない。


そして家の前にたどり着いてしまった。借りてる家は集合住宅だからどの部屋が私の部屋かまではわからないだろう。


私はレオンに挨拶をして、素早く家に入ろうとすると、レオンもついてこようとする。管理人さんは居ない部屋を借りたので、入り口で押し問答をしても特別に目立つことは無いけど、同じ家に住んでる人が帰ってきた厄介だよね。


護衛騎士様がレオンのことを通せんぼをしている。ナイス!


「ちょっと!おじゃまします!!!」

「ちょっと!失礼します!!!!!」


とかレオンが言ってるけど知ったことでは無い。


素早く部屋に入ってしまう、明かりをつけると場所がばれてしまうのであえてつけない。本当は少し明かり欲しいんだけどね。


レオンがあそこまで強引に入ってこようとするとは思わなかったけど、まぁ最初から相当おかしい感じの言動だったし、これは警備隊に報告したほうがいいかもしれないと思ったら。


突然レオンが部屋の中に現れた。


「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」


突然目の前に現れたら叫ぶよ。そりゃそうだよ、ものすごい勢いで走ってくると音がする、護衛騎士様がものすごい勢いで入ってきた。そして目を真ん丸に見開いてびっくりして固まっている。


確かに護衛騎士様が来ると思って、部屋の鍵はしてなかったし部屋の位置まで解らないだろう思っていたけど、なんで突然何の前触れもなく目の前に居るの?


え?魔法?スキル?怖いんだけど・・・こんな人に狙われたら・・・・・また・・・・・王宮に・・・・・・連れ戻され・・・・・・・・・・・る?


突然全身から冷や汗が出てくる、とてもじゃないけど正気では居られない。どうしようどうしよう、もうあんな所には戻りたくない・・・・・だれかだれでもいい、誰か助けて!!!


震えが止まらない、冷や汗も涙もものすごい勢いで出てくる


いやだいやだいやだ・・・自由がいい、自由がいい、なんでなんで、どうして放っておいてくれないの、私を自由にしてよ、なんで・・・・また監禁されるの?そんなの嫌また監禁されるぐらいなら死んだ方がいい!!!


「いやだ・・・・・いやだ・・・・・・・いやだああああああああああああああああああああああああああ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”助けて誰か助けて!!!!」


護衛騎士様が落ち着かせてくれようとするも、私は叫び続けてる。どのくらい泣き叫び続けたのかは知らない、気づけば意識を手放していた。


目が覚めたら、少しだけ見慣れた天井でほっとした。これで豪華な天井ならまた発狂していたと思う。あたりの様子をうかがうと護衛騎士様が近くの椅子に座っていた。レオンは居ない。正直顔も見たくないからよかった。


気丈にふるまっていたけど、ようやく逃げられたと思ったのに、レオンとか言う平民だって言うけど貴族の礼をしてくるような人が突然現れて、部屋の中までに現れたらまた連れ戻されて監禁されるとおもうじゃない。


いくら私にプロポーズしたって取ってる行動が勝手すぎるよ、私のことを全然見てくれてないじゃない。どんだけ自分勝手なんだ。


護衛騎士様がどうやって追っ払ってくれたのか知らないけどもうここにはいられない、侍女様に連絡してさっさと隣の国コライユに向かおう。


目が覚めたことに護衛騎士様が気づいたのか、大丈夫ですか?と話しかけてきた。この護衛騎士様ともどこかで別れなきゃいけないなと思ってるけど、タイミングがなかなかつかめないでいる。


もしテイムを解除して王家の誰かにつかまって罰せられるかもしれない可能性もあるし、家族にも迷惑がかかってるかもしれない。侍女様だって同じことだ。正直どうしていいかわからない・・・謝って許されることじゃないし動物じゃないからテイム解除して、はい、そのあとは好きにしてどうぞってわけにもいかないしな・・・テイム解除する決心がつかないけど、コライユ国に行ってから解除しよう。


そして気になってるのはハト。ハトが枕元に簡単な巣?を作って居座っている・・・護衛騎士様にハトのことを聞いてみたら。追い出そうとしてもひらりひらりとかわされ、枝や葉っぱを持ってきて巣を作ろうとしていたからそれはダメだとタオルを渡したら、とても雑な巣を作って居座ってるからもう何も言えないなと思って好きにさせてたそうだ。


え?窓閉めれば?と思ったら、なんと窓開けて入ってくるそうだ鍵は?って聞いたらなぜか外れると言っている・・・スキル持ちのハトですか?ハトお前は何を考えてるんだ?テイムしちゃうぞ?


そしてレオンは私が発狂しているのを見て、どれだけ自分がまずいことをしたのか、ようやく察したようで、最初は廊下に居座っていたそうだけど私には目立ってはいけない事情がある、そこに居られると目立って困ると言ってこの建物から出て行ってもらったそうだ。今は外の目立たない所にいるらしい。


会う気はない

人の気持ちなど考えずに行動する人は一番苦手とする。そう護衛騎士様に伝えると解りましたとだけ言って特に知らせに行くでもなく、私の側に居てくれる。その方がいい。


はぁーーー散々だな、監禁にストーカーに・・・ろくな目に合ってない。東の街バリィーにきて少しは気持ちが楽になるかと思ったけど全然だったし、いつもどこかで緊張しているからね。


隣のコライユ国に行けば少しは楽になるのかな?コライユ国の先の国に行くのもありかな?まずはコライユ国に行くのを目安に頑張ろう、そうしたら少しは気持ちが楽になるはず。


一生逃亡生活はごめんだ!大手を振ってカフェでスイーツを食べたい。うんそうだそうだ、私には楽しい未来が待っている。いらない物はすべて排除して楽しく生きていこう。


改めて決意を固めて、もう一度寝た。

何かあったら寝るに限る!


本日もお読みいただきありがとうございます


面白いな、続きが気になって思った方は

イイネ ☆☆☆☆☆ ブックマークいただけるとうれしいです

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