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だらだら生きるテイマーのお話  作者: めぇー
第3章
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兄と話す

言いよどむ彼女、男性の方をチラっと見ると男性の方もうなずく。訳ありなら無理して教えてくれなくていいんだけど。


「私の名前は サラ と申します」


サラ・・・・・サラ?

天使がいたとしたらきっとサラという名前に違いない


「初めましてサラさん、そして隣の方は・・・」


頼むから夫とは言わないで欲しい、と心の中で願いながらサラさんの返事を待つ


「私は兄のエルマンと申します」


兄妹だった!よし!


何が良しなんだ・・・僕はいったい・・・


「これからどこかでお会いした時は声かけさせてもらってもいいですか?」


「はい、大丈夫ですよ、よろしくお願いしますね」


そして・・・ハトがサラさんの頭に止まっている・・・サラさんは平然としている・・・サラさんのハトだった?


「あの少々お聞きしたいことがありまして、そのサラさんの頭の居るハトはサラさんがテイムしたハトですか?」


「いえ、違いますね・・・」


「そうですか・・・テイムしますか?」


「どうしようかな・・・」


「「・・・・・・・・・・・・」」


「そのハト僕はテイムしてないんですけど、1年ぐらい前から良く僕の側に居て、すごい人慣れしてるから、どこかの人に飼われてる子なのかなと思って自由にさせてたのですが・・・」


「そうですか・・・・・」


「ハトに気に入られてしまいましたね、結構意志がはっきりしていてお店によるとこれを食べたいと、お店の中で一番良い物の上にとまって動かなくなるようなかわいいやつなんです」


それってかわいいのかわからないけどまぁ・・・


「では僕はこれで、オオカミにもなるべく離れない様に言い聞かせます、今日本当に驚かせてしまいすみませんでした」


とても離れがたい。もしかしてこれが一目ぼれといやつだろうか。どこに住んでるんだろう、毎日このへんに狩りに来てるのだろうか?あーサラさんのすべてを知りたい。


家に帰えりついた、正直今日何をしていたか覚えてはいない、ただサラさんのことが頭から離れない、ぼーっとしながら夕飯を作る。そうこうしているうちに兄が返ってきた。


兄と一緒に夕飯を食べながら


「兄さん、僕恋をしたかもしれない」


ぶふぉおおおおおっと盛大に噴き出す兄


「兄さん汚いよ」


「いやだってお前!お前今まで全然そんな事には興味ないどころか、人としていろいろと興味なさ過ぎて人間か?と兄ちゃんは思って居たんだぞ!それが突然恋をしたとか言われたらそりゃぁ吹き出しもするだろう!」


「話すんじゃなかった」


「まてまて、落ち着け」


「兄さんが落ち着いてよ」


「お前は昔から不思議な奴だったんだよ、家族の為にご飯を取ってきてくれたりしてたけどさ、なんていうかいつも何を考えてるかわからないしさ、人に興味なさそうだし、小さい頃からテイムしては売ってるしよ、普通のテイマースキルを持ってる子供なら自分が遊ぶ分ぐらいしかテイムしないのによ、売ってるのを見た時はびっくりしたね。でもそのお金使うわけでもなく貯めてただろ?俺なら絶対何か買って食べてたね!とにかく普通じゃねぇと思ってたわけよ。そんなレオンがよ?恋をしたって言うじゃねぇか!そりゃぁびっくりもするさ!」


なんかすごい言われようだけど、兄にとって僕はそおゆうイメージだったのか


「僕は普通に過ごしてただけなんだけどな?」


「いーや普通じゃないね、だってよお前文字読めるだろ?」


「うん、読めるよ?兄さんだって読めるじゃないか?」


「俺は勉強して読めるようになったんだ、レオンは勉強してないだろ?いきなり読めてただろ?」


そう言われるとそうかもしれないな?気づけば読めてたな?


「そいでもってやたら難しい単語だって、難なく読めてただろ?」


「そうだね?意識したことは無かったけど?」


「あと計算もできるよな?」


「うん、できるねぇ?気づけばできてるねぇ?」


「俺は教えてもらって出来るようになったんだよ、でもお前は教わってないだろう?」


「そうだね?」


あれ?なんで計算できたんだろう?なんか普通に読めるようになってたし計算できてたな?


「母さんがあの子は人の感情が無い代わりに天才なんだと思うって、まじめな顔して言ってたんだぞ、凄い心配してたんだぞ」


え?そうなの?全然知らなかった。


「狩だってよ、母さん凄い心配してたんだぞ、お前10歳になる前から狩りしてただろ?10歳前の子供が一人で狩りしてイノシシ系とか狩ってくるのは普通じゃないんだよ。ウサギやネズミならわかるよ?俺は不思議だったね誰かに教わってるのかと。だからある日つけてみたんだよ」


「え?」


「一人で狩りしてたな?誰も居なかった、1週間ぐらいつけてたんだけどいっぱしの冒険者のように狩りしてた、俺は怖くて腰ぬかしそうになったけどお前は平然と狩してた」


「つけて来てたの?全然気が付いてなかったよ」


「お前俺に興味ねぇだろ、とういか人間に興味ねぇから人の気配に疎いんだよ、それが!このレオンが!恋をしただなんて!さっそく母さんに連絡しないと、おい、俺が彼女と一緒に親に挨拶行くときに、お前も彼女連れて帰るぞ」


「いや待ってよ・・・まだ好きだと自覚したばかりなんだ」


「恋を自覚しただけでもめでたいよ!レオンも人並みに感情を持ってたんだな。きっと母さん喜ぶぞ、俺もその彼女に会ってみたいな、逃げられない様に外堀作戦するか?とにかく兄ちゃんも一肌脱いでお願いしてみるから誰なのか紹介しろ逃がしてたまるか」


そう言いながら涙目になって酒を煽ってる兄。きっと僕のことを口実に飲んでるだけなんだろうけど。それにしても失礼だな!僕だってそれなりに感情はあるぞ?ナンだと思ってたんだろう・・・まぁ僕も兄の考えてる事なんてわからないしそんなもんだろ?


「お前今兄妹でも考えてる事なんてわからないだろ?とか考えてるだろ」


「え?なんでわかったの?」


「俺はお前の兄貴だからな、それぐらいわかる、俺は意外と見てるし繊細だし細かいんだ」


知らなかった・・・兄さんは兄さんだったから・・・いつも母さんにもっとしっかりしろって怒られてる、優しい兄さんで特に何も考えてないと思って居た。


「妹のロレッタだってきっとお前が何考えてるかよくわかってなかったと思うぞ、純粋に妹として兄のお前の事追い掛け回してたけど、時々頭の上を?????が飛んでるのを俺は見逃さなかったね」


「えー?そんなことあるかなー?ロレッタは僕がこっちに来る時だって用意してた干し肉の半分ぐらい持って行っちゃうし、お菓子買ってとか髪留め買って、アクセサリー買ってってちょっとおねだり上手な子なだけだよ」


「おまえ・・・・・俺が居なくなってからロレッタの行動が加速してるな、あんなにレオンのこと大好きだったのに理解されないロレッタが不憫だよ・・・関心を引きたくてそうやって我儘言ってたんだろ、普通干し肉半分もなくなってたなんでそんなことしたんだって聞くだろ?お前聞いてないだろ?」


「うん、だってお腹すいたのかなって思ったから」


「かぁーお前そんなんじゃ好きになった子落とせないぞ?もっと人の感情に興味持たないと。普通は1/3もなくなってたら怒るんだよ、なんで?どうして?って思うんだよ」


「そうだねぇ、お腹空いてたらかわいそうだなと思ったし、旅しながらご飯狩してもいいかと思ってさ、僕兄さん居なくなった後結構がんばって稼いだんだよだからお金にも少し余裕があるよ」


「そこなんだよ!そこ!自立しすぎてるんだ、普通はさちょっと用立ててくれない?とか不安だなーとか思うんだよ独り立ちするって時はさ、今まで父ちゃん母ちゃんがめんどく見てくれてる範囲内で自立する道を探すもんなんだよ、お前10歳なる前から虫売って小銭稼いでたもんな・・・しかもよ、実家の庭に虫を沢山入れてよ、それを見世物にして売ってたじゃねーかよ」


「そうだね?その方が売れるかなと思って、母さんなんて庭に蝶々が舞ってたら喜んでたじゃないか」


「いやまぁそうなんだけど・・・もういいわお前に普通を説いた方が間違いだったよ、飯ありがとな、美味しかったよ。明日からどうするんだ?その子とは明日も会えるのか?」


「え?うーーーん・・・名前は教えてもらったから何とかなると思う」


「住んでる場所は知らないのか・・・でもお前なら何とかなりそうだし頑張れよ、何か無くても全部俺に報告しろよ?お前ちょっと普通じゃないんだからな?わかったか?」


「わかったよ・・・」


納得は行かないけど、兄がそういうなら・・・報告しよう


本日もお読みいただきありがとうございます


面白いな、続きが気になって思った方は

イイネ ☆☆☆☆☆ ブックマークいただけるとうれしいです

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