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だらだら生きるテイマーのお話  作者: めぇー
第3章
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落札金額は!

私達の生活が困窮しているわけではないけど、税金が上げられたら良い気はしない。今までが他国と比べて安すぎたといことも聞いたことがあるけどね。


なんにせよ、今の王家はもしかしたらあまりよく無いのかもしれないなと言う考えがチラっとよぎった。


ーーーーーーーー


そんなこんなでキツネの毛皮を商業ギルドに持って行ってからアッと今に1年が過ぎていった。キツネの毛皮がどうなったかと言うと、再オークションにかけられた。王家に対して国内外からの大ブーイングもあったけど、貴重なキツネの毛皮のチャレンジ件を得られたとまた王都は大賑わいしていたらしい。


情報を集めてる人達は、再オークションが行われると予想してか、前回の資金+もっとコインを用意して挑んできたらしい。なので前回よりかなり白熱としたオークションとなったようだ。


でも前回王家が大白金貨200枚で落札して支払われてない所を踏まえての落札となったので、お互いけん制し合いながらの前回より落ち着いた金額とはなったらしい。


僕は変らずテイムした動物を売り、冒険者ギルドでは薬草採集の依頼を受け、オオカミが狩ってきた獲物をさばいてお肉をあげ、ハトとは頭の攻防戦を繰り広げ、トカゲのムーはまた一回り大きくなった。変り映えしない日々をすごしていたが。


この頃はヒツジをテイムしてきてほしいや、あれをテイムできないか?などと個人使命の依頼を冒険者ギルドを通して受けるようになっていた。冒険者ギルドを通すと少し支払いが良くなるので懐は温かい。


もちろん初心忘れるべからずで、子供たちに人気の虫などを捕まえて来ては安く道端で売ったりもしている。


そんなある日、東の街バリィーの商業ギルド長のミゲルさんに例のごとく日にちと時間、裏の入り口からと呼び出されたので、時間通りに向かい扉を開けるとミゲルさんが心なしか笑顔で立っていた。


応接室に通され。キツネの毛皮のオークション価格を聞かされて、大変驚いたけど全然ピンとこない自分も居た。それだけの大金を手にしても正直どうしていいかさっぱりわからない自分が居る。


落札価格:大白金貨180枚


旅行に行こう美味しい物を食べようって思って居ても、その途方もない金額はどうやって使い切るのか?と言う疑問が生じる。新しい家を買って、内装にこだわったってきっと相当余るだろう。毎日働かなくて贅沢なご飯、家のことを手伝ってくれる人が居ても使い終わらないだろう。


お嫁さんを見つけて子供が5人いたとしても、使い切れない金額だ。途方にくれていると、ミゲルさんが微笑みながら大事にお使い下さいと言ってくれた。


あと、なるべく家族にも言わない様にと言われたので理解できなかったが、そのお金を目当てに働かなくなるダメ人間が生成されると言うじゃないか。一瞬妹の顔が浮かんだ。


母親や可愛い妹には贅沢をさせてあげたいと思うも。妹の場合は確かにそれで働かなくなったり、方々に迷惑かけそうだなと思ったので、ありがたくその忠告は受けておくことにした。


いったん実家に帰って親に良いテイムが出来たと言ってお金を渡すのはありかもしれないなとおもい、これを機に一度実家に帰るのもありかなと。


それに、兄の結婚がまとまりそうなんだ。だからそろそろ兄の家を出ようと思って居た。平民の結婚はとても簡単で教会に申告し、お嫁さんと一緒に両方の両親へ挨拶をしたら終わりだ。


兄は今住んでる家に帰ってきたいと言うので、その間僕に管理してて欲しいと言う。せっかく家族大集合なのに、僕だけ会えないなんて嫌だなと思う。この先いつ全員集合するかわからないからね。


そんなことをぼんやり考えながら、ミゲルさんから辛うじてキャッチできた言葉は


投資と寄付


この二つだけはなんとか理解できたが、平民に良い投資の話なんて聞いたことが無い!商売だって僕には向いてないだろうし、寄付なら出来るなと思って、ひっそりと寄付をすることに決めた。


今まで自分の生活にしか目がいってなかったけど、余裕ができたのなら孤児院に寄付するのはいいことだと思う。ただここでも忠告を受けたけど、多すぎるお金は毒になると。


うーん、そうなのかなぁ?よくわからないけど、ミゲルさんがそう言うならそうなのだろう。お金は魔物以上に魔物だと青い顔で一生懸命語ってたミゲルさんがどんどん青ざめていく方が心配になってきた。過去に何があったのだろうか?


毎月自動的に匿名で寄付することが可能だと言うのと、商業ギルドで受付できるということなので、その場でお願いした。東の街バリィーには1つの孤児院があるというので、毎月金貨1枚ほどの寄付を自動的に振り込まれるようにお願いした。


これは僕の住民板にお金がある限り永遠に行われるようで、もし辞めたい場合は近くのギルドに申請すればよいとのこと。


なんだかとても良いことをした気になる。金貨1枚なら自分の稼ぎでもやれるから、たとえオークションのお金が無くなったとしても、続けていこうと密かに決意する。


僕の住民板に大金貨126枚分が振り込まれてるのを確認して、なんだか落ち着かない。お世話になったギルド長のミゲルさんにも今度オオカミに頼んで美味しそうなお肉を狩りしてもらおう。してくれたらだけど・・・


オオカミは僕が用意したご飯には見向きもしない、たぶんオオカミが食べてる肉の方が美味しのだろう、たまにお肉を少しもらうことがあるんだけど、そのお肉がとてもおいしいからだ。


僕がお肉をあげるんじゃなくて、オオカミが僕にお肉をくれるんだよ?そのお肉は僕が解体するんだ、どっちがマスターだかさっぱりわからないよね。


ギルドを後にし、岐路に着く。何かを察したのかハトが執拗に目の前に来るので、誘導されるままに向かうと、少しお高いフルーツが売ってる店の前に着た・・・ハト・・・お前・・・そしてオオカミも中に入っていく。お前もか・・・オオカミ・・・


1羽と1匹がフルーツを吟味している様子は、他のお客様にとってはほほえましい光景だったようだが、僕からするとこの1羽と1匹は絶対一番いい物を選んでくる・・・こうやって僕のお金はどんどん減っていくだろうと思わず遠い目になった。


ハトは欲しい果物を見つけると果物の上に陣取り、動こうとしない。オオカミは鼻先を欲しい果物にぺたりとつけて動こうとしない、ムーも何気なく参戦してペタペタと欲しい果物に触っている。


おまえら・・・今回だけだぞこんな贅沢はと一声かけてからお店の人に包んでもらう。すぐ帰って食べたそうだが、その前に念願の空間収納のついたバッグがあるかどうか道具屋に見に行きたいと思う。


道具屋に行き空間収納バッグはあるかと尋ねると、1個だけならあると店主が言うじゃないか!見せて欲しいと頼むと、ピンクの可愛いポーチが出てきた。


僕も店主も無言になる。さすがに憧れてても、この・・・このピンクのポーチは可愛らしすぎる、せめてピンク以外なら・・・ピンクは素晴らしい色だよ?素敵な色だと思う、でも僕はピンクはちょと・・・


「この色しかないんですかね?」


「そうですね、今はこの色しかないです」


「どの位の容量が入りますか?」


「樽2個ほどになります」


「「・・・・・・・・・・・・」」


うーーーーーーーん微妙!この沈黙は店主も微妙と思って居るのだろう。これで馬車1台入るならピンクでも買っていた、けど樽2個かぁ・・・うーん、ちなみに気になるお値段は金貨20枚だと聞いたので、今回は買わないことにした。


樽2個でピンクで金貨20枚はなーそれはなー安い買い物ではないだけに少しだけほんの少しだけこだわりたい。


店主に次に入荷する時期は解るかと聞いたら、まったくわからないと言われたのでちょこちょこと顔を出すと伝えてその日は店を後にした


家に帰ったらさっそくフルーツを出せ出せとせっつかれたので、みんなの分をカットして出す。ちなみに僕はほんの数切れ頂けた。そういただけただけで、あとは全部彼らの胃の中に入って行ったのだった。フルーツすっごい美味しかった。

本日もお読みいただきありがとうございます


面白いな、続きが気になって思った方は

イイネ ☆☆☆☆☆ ブックマークいただけるとうれしいです

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