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だらだら生きるテイマーのお話  作者: めぇー
第3章
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東の街バリィーに到着

成人した僕は兄の家に、途中寄り道をしながら約3か月ほどでたどり着いた。乗合馬車には1回のったっきりで、あとは全部徒歩。狭いし揺れるしいろいろな匂いがするしで、なかなか辛い経験だった。


途中ご飯用の狩をしたり、馬や羊、ヤギを見つけてはテイムして、寄る先々の街で売りさばいて稼ぎつつ、夜は宿に泊まり数日滞在し観光をしてから出発すると言う、なかなかいい感じで旅をつづけた。


おかげさまで資金は少しづつ増えている。テイムスキルは儲かるなーと思っていて良いスキルを持てたことに感謝をしている。


色々な町で今まで見たことも無いような郷土料理や祭りも少し体験しとても楽しく過ごしていたから、兄の元に行くまで時間がかかってしまった。両親にも兄にも手紙を書いていたので問題ないだろう。トーレ村は好きだけど世の中色々あることを学んだ。


兄と再会し、近状のことなど沢山話した。


僕の新しい相棒のトカゲのムーも紹介した。ムーを見た時に兄は少し変な顔をしていたけど、すぐに受け入れてくれたし、家から変な虫が居なくなったと喜んでいる。変な虫とはいったいなんだったのか・・・聞かない方がいいだろう。


僕は折角東の街バリィーまで来たので、1年ぐらい居ようかなと考えている。その旨を手紙に書いてついでに兄にも手紙を書かせて両親に送っておいた。もうちょっとこまめに送らないとだめだと説明したが、兄には無理そうだ、兄が元気ならそれでいいのだけど。


僕は兄から手紙が来ない両親を見ていたので、せめて僕だけはと思って居る。妹はたぶんだけどトーレ村からは出ないか、北の街ペスカに住むか、あまり遠くまで行かない気がしている。


東の街バリィーについて驚いたのは、兄の言う通りとてもカラフルだった。何がカラフルかってすべての家の壁の色が違うんだ!濃い色は使ってはいけないという法律と、隣同士の家が同じ色を使ってはいけないという法律もあるらしい、家の壁の色を塗る時には必ず行政にこの色を使うと報告し、行政の人がわざわざ確認しにきてからでないと壁の色を塗り替えることができないほどの徹底ぶりということだ。


そしてすべての家の屋根はテラコッタの瓦屋根で統一されている。すっごくおしゃれだなと思うような街並みになっている。そんな街並みだからから、街を歩く住民の服装もとてもカラフルでみんなとても個性的だ。


兄曰く、ここは芸術をこよなく愛する、アーティスト気質の人間が多いとのこと、個人の趣味や考えをとても尊重してくれて、トーレ村ならいくつぐらいまでに結婚しないと行き遅れるなどの概念がるけど、そおいった考えを無くしていこうという動きすらあるらしい。


兄は結婚したくないのだろうか?と思って聞いてみたが、なんと兄は年上の女性が好みなのだそう。なるほど・・・トーレ村だとどんな人が好きだったの?と聞いてみたら。お隣に住んでいた僕から見て、10歳年上でとても僕らを可愛がってくれたお姉さんが初恋だと教えてくれた。そのお姉さんは村の人と結婚していたので良く見かけていて、会うたびに話しかけられ可愛がってくれていたので、兄の気持ちも解らないでもない。


それでも今、兄にはお付き合いしてる人もいて、今度僕にも紹介してくれるということだ。今お付き合いしてる人と、初恋の人は別物で、初恋は永遠・・・と言っていた兄の顔は忘れようと思って居る。


兄もずーっとここに住めばどうだ?と言ってくるが、北の街ペスカにいずれ移住するにせよ、そんなに急いで移住することも無いし、数年ぐらいここで腰を落ち着かせてもいいかなって思って居る。


それに兄の家に住んでいいぞと言ってくれたので、家賃はタダだ!その代わり肉の提供を求められたので契約は成立した。


最初の頃は街を色々探索したり、美味しそうなご飯屋さんを見つけては入ってみたり、屋台を食べ歩いたいして、時々森に行って狩りをしながら生活をしていた。


お金は少しづつ減ってきて、そろそろ本格的にテイムして売りに行かないといずれ貯金が底を付いてしまうなと思い、本格的にテイムする動物を探すために森に出た。


生態系はトーレ村とはさほど変わらないけど、やっぱり少し勢力図が違う気がする。羊ヤギ、野生の馬をテイムするべく探し回るがなかなか見つけられない。トーレ村なら1日ぐらい歩き回れば見つかるのに。


大抵の動物は比較的川の側に居るので川をまず探す。おおよその場所は聞いていたのだけど、初めての場所だったので少し時間がかかってしまった。今日は家に帰るか、野営するか少し考えたけど、初めての場所で野営は危険だし、まだ森と仲良くなれていないから今日はいったん帰ることにした。


途中魔ネズミを3匹ほど捕まえていたので川で解体作業をしていると、後ろでガサッっと音がした、後ろを振り向くと誰も居ない。こおゆう場合は逆に危険である、姿が見えれば対処できるけど、見えないと言うことは奇襲される可能性もある。ただのウサギが通った場合もあるけど。森の中は音で一杯だからね。


また ガサッ バササササ


と音がした、なんだただの鳥か。と思い魔ネズミの解体作業に戻ろうとしたらハトが目の前に居た。とても珍しい見た目をしている、白に羽が茶色で羽がカールしている。こんなハト派今まで見たことが無い。ん?ほんうに見たことが無い?無いよな?なんか見たことある気がするんだけど、幼少期かな?


ハトがポッポ言いながら魔ネズミの周りをうろついている。生で食べたら大変なことになると思うんだけど、辞めといた方がいいと思いハトを何度か追い払うもなかなか離れようとしない。


ハトの邪魔を何度も受けながら解体作業を何とか終え、岐路に着こうとするも、ハトがぺしぺし足音をたてながら後ろから歩いてくる音がする。振り返ると下にハトがいる。なんか変なのに好かれたなと思い、振り切ろうと思って走り始めた。


バッササササササササ


と音がする、飛んでる・・・飛んで追いかけてきてる!ハトずるい!と思って立ち止まり後ろを見ると、下にハトがいる。とてもハト胸を強調してふふんって顔をしている気がする。このハト・・・人に飼われてたのかな?だからついてくるのかもしれないな?


もし迷ってしまってここまで来てしまったのなら、飼い主さんも心配しているだろう。街に連れ行って見るか?街に入るのが嫌なら飛んで逃げるだろうと思い、手の人差し指をハトに差し出してみたら、すんなり指に乗ってくれた。これはきっと飼われてたなと確信を持ったので、暗くなる前に急いで街に帰ることにする。


ハトは僕の頭を巣と勘違いしているのか、頭のてっぺんを陣取ろうとするが、ハトの爪で頭皮の何かが破壊されてる気がして、頭はダメだという攻防戦を繰り返していたら、ハトが肩で落ち着くようになった。


父親の髪の毛はふさふさだけど、ふさふさじゃない人もこの世には沢山いるから、念の為頭は絶対だめだ。


そうして街に最初に魔ネズミ2匹分を肉屋に売りに行き、魔ネズミの皮を売れる場所があるか聞いてみたら、商業ギルドで買い取ってくれるというので商業ギルドに売りに寄る。


大通りに面したひときわ大きい建物が商業ギルドだと教えられたので、言って見たらすぐに分かった、壁は白色だ。


建物に入り、入り口に立ってる警備らしき人に初めてきたのと、魔ネズミの皮を売りに来たと伝えたら、1階の窓口ならどこでも対応してくれると教えてもらったので空いてる窓口で魔ネズミの皮を売りたいと言ったら、笑顔で対応してくれてコインにするか住民板に振り込むかどっちがいいかと聞かれて、今回はコインでお願いした。


やはり兄に何も渡さないと言うのは気が引けるので少しだけ渡そうと思う、ほんの気持ちだけだけど。


受付の女性は肩に居るハトに目が釘付けだったので、ハトを見てみるとハト胸を強調してふふんという感じにアピールしていた、よくわからないハトだ。

本日もお読みいただきありがとうございます


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