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だらだら生きるテイマーのお話  作者: めぇー
第3章
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ダメ人間を作っていく

うんうん言いながら付与簡単な付与をして過ごす、1時間だけ付与をしたポーチを3個作って終わり。沢山入る量はあえて作らない。


ちなみに便箋とインクはこなかった・・・これは連絡させる気が無いな?


ーーーーーーーー


24時間ずーっと誰かしら部屋に居る為、なかなかチャンスがつかめないでいる。紙とインクも渡してくれないから聞くのを諦めて、気にしてないフリどころかそんなこと頼んだことすら忘れたフリをしている。


逃げ出さなさそうだなと思わせることに徹して、我がままを言い始めた。王宮で出来そうな平民が思いつく限りの贅沢をあえて過度に要求している。それを与えておけば言う事聞くだろうと思われたら成功。


まずは洋服が欲しいから始めて、最初は1週間ローテーション出来る服が欲しいと駄々をこねた。その次は1ヶ月分の服が欲しいと駄々をこねる。そしてアクセサリーが欲しいと言い、ご飯も毎日冷たくて嫌だ!と言って暖かい物が出てくるようになった。あのお肉が美味しかった、あのデザートをもう1個食べたい!などのわがままもしっかり添えている。


本当は王都でふらーっとカフェに入ってお茶をしたいから、結構本気でその我儘は言っている。新作のスイーツを食べたい!と言えばわざわざ取り寄せてくれているのか、部屋に持ってこられるようになった。


王宮を歩き回りたいと駄々をこね、王宮の宝物殿を見てみたいと言って見せてもらったり、王様の玉座にこっそり座れないかと駄々をこね、王宮の中を歩くたびに侍女様の話を聞かずに迷子になったフリして頭の地図にすべて位置などを書き込んでいった。意外と地図や地理には強いのだ。


ある日図書館に禁書と言うものがあると小耳にはさんで、見たい見たい!と駄々をこねた。おしゃべりな貴族たちがそこかしこで話をしているから、意外と情報は収集できている、こおゆう時だけ耳が良くなる、不思議だね。


流石に部屋から一歩も出さないわけにはいかないと思っているようで、比較的王宮の中は歩けたりしている。お庭は最高。


部屋から身を傷つけられそうなものはすべて撤去されている。用意周到だ!だからちょっとだけセコイことをしているのは、流石にお風呂には入ってこないので、石鹸を少しづつけずってる・・・これぐらいしかないんだ・・・ささやかな反抗は!


石鹸の削ったものを自分が付与した靴下にせっせとため込んでいる、良い石鹸だから逃げきったら新天地で使う予定。


監禁されてから、半年ぐらい経っただろうか?途中から何日ここに居るかが解らなくなったので数えるのは辞めたけど、季節が90日ごとに変わる世界なので、季節が2回変わったので180日ぐらいは経ったことになる。


その間、少しづつ宝石が欲しいや、24時間侍女が居る生活なんて嫌だプライベートな空間が欲しい、ここに居ると貴族が突然訪問してくるから集中できないだの我儘をさんざん言って、離れに家を作ってもらうことになった。なんとここから馬車で移動する距離といっても20分ぐらいだけど。王宮って広いのね。


そこに入ったらたぶん一生絶対出れなくなると思うから、その家に移動する時が逃げるチャンスだと思って居る。


楽しみだと大げさに喜び、作ってる途中の家を見たいと毎日のようにしつこくごねる、見せてくれなかったら作る気が無くなったと言って、2.3日作らなければ、家を見に行くのに許可が下りた。


毎日のように見に行きたいと言い、何日かに1回は見に行っているけど、私が見ているのは逃走経路と、もし家に入っちゃっても逃げられるかの確認をしている。


新しい家の準備のために、カーテンやベッド、家具などを注文したい!王都に行きたい!と騒げば、商人を呼んでくれた。家のここはこの素材が良かった!とわがままを言って、素材を変えさせたりしている。


大変我儘な平民が徐々に出来上がって行っている。


その間ほぼ誰とも話すことなく、言葉を忘れそう。本当は図書館で本を読み漁りたいんだけど、わざと文字を読むのがめんどくさいフリをして、植物図鑑とか動物図鑑とか絵本などたまに王都で大人気の恋愛ものなど、絵が沢山あるものをわざと読んだり、恋愛ものは1日1.2ページだけ読んだりして過ごしている。王都で人気の本なんて楽しいに決まってるのに、1日1.2ページしか読めないって拷問だよ。


一度こっそり一気に読んであとから読んでるふりだけしようかと思ったけど、小さなリスクも避けておこうと思って、我慢した。私頑張ってる。


薬草にとても詳しくなってきたけど、石鹸に使われてる香りづけの薬草は何が使われてるのか解らないのが残念。逃げ出したときのお楽しみなんだ。逃げたら何をしようかってそればかり考えてる、食べ物は今最高に贅沢なものを食べてるはず?だからちょっと残念んになるかもしれないけど、自由に勝るスパイスはないでしょう?


あと作った収納袋に対しての対価のお金は、最初こそ、住民板の方に振り込まれていて、もちろんおろして好きなものを買いたい!と当然のごとく駄々をこねるわけだけど、王宮の外に出ることは絶対に許されなかったのと、外と連絡を取るのも親とですらダメだったので、納得いかないと最初のころに散々ごねたら。現金で支給されることになった。現金で支給されたって、使い道ない・・・


現物を見せたら落ち着くだろうという、人の足元を見た嫌な作戦だよ!でも、それに全力で乗っかることにした。相手の思惑通りと思わせたら勝ち。


いつもはクローゼットの中に隠しておいて、たまに硬貨を数えてニマニマしている。そんな私を見て何とも言えない顔をしている侍女さんがいるけど、これも大事な印象付けで、こいつ・・・あほだな・・・・・と思われたら良し。


監禁されたら嫌でも頭は回転する、やることも刺激もあまりないから、このまま飼い潰されるか、逃げ出すか。どっちを考えたらわくわくするか、後者に決まってる。計画も練りに練ってる時間はたっぷりあるからね。


クローゼットも服の量が多くなったので隣の部屋をぶち抜いてくれたけど、そこまでして私のことを囲い込みたいんだなと改めて認識したので、もっともっとわがままを言うことにした。


順調にこいつは・・・ダメ人間では?と言う印象を付けれてる気がする。気まぐれで収納袋を作り、自分の言うことを聞いてもらえないと収納袋造りをやめ、最近ではちょっと偉い人が出てきて、私を叱咤激励と言う名の作らなかったどうなるか解ってるのか!?と脅しをかけてくるけど、他の同じスキルを持ってる人に作ってもらえばいいじゃない?ってわざと首をかしげて???って顔をして見せると、さらに偉そうな人が出てくるようになった。


宰相クラスまで出てきそうになる直前に、すんごい顔良し、スタイル良し、王子様のような人が叱咤激励に現れてその方とお茶をしたいと駄々をこねるようになった、少しぐらい目の保養したっていいでしょ?それ以来イケメン以外の人はお断りと言わんばかりの態度を取っている。


それにそのイケメンたちなぜか袋に王都で人気のスイーツやアクセサリーを持ってきてくれるようになり、その袋に時々きまぐれに、付与をして袋をお返しし始めた。おそらく侍女様を通して宰相様には知られているけど、今の所おとがめなし。わいろを受け取って気に入ったイケメンにはそれ相応のお返しをするという、ダメ人間の出来上がりだ。


歯が浮くようなセリフを言ってくれるのが嬉しい、本気にしては居ないけど、人間ってこうやって悪魔に心を売り渡していくのかもしれないなって、密かに思ってる。最終目的は逃げ出すことだから、イケメンとのお茶会は閉じ込められた空間での、素敵な絵画を見ているようなもの。眼福です!


そういえば私の争奪戦どうなったんだろう?おそらくだけどその話は立ち消えて、一生王族が囲い込む予定なのだろう。貴族に渡してしまったら、私の利益がその貴族に行ってしまいかねないもんね。


そしてもうすぐ家が出来上がる


本日もお読みいただきありがとうございます


続きが気になる方は

イイネ ☆☆☆☆☆ ブックマーク

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