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だらだら生きるテイマーのお話  作者: めぇー
第2章
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加護

もうこれ以上は無理、私に素敵な名前を付けるセンスなんて無い。


「めぇめぇめぇめぇええええ」


もうフローラでいいと言われた。ごめんねセンス無くって。


ーーーーーーーー


「お言葉に甘えて・・・フローラこれからよろしくお願いします」


「めぇえええ」


何かが繋がった気がした。これが絆というやつだろうか?今までテイムした子達には名前を付けてこなかった。安住の地を見つけたからしっかりとテイムしたいと思って居たので、絆ってこういう感覚なんだと。


相手の感情が少しだけ入ってきた。その後はもう入ってこないけど、きっと心の中で強く思えば、以心伝心できるようになるんだろう。テレパシーってやつかな?


この世界には科学はないけど、魔法や魔物はある。私の知らないことなんて沢山あるし、そもそもテイムできると言うことが不思議でしょうがない。


前世では、夜中に散歩してて野良猫ちゃんと出会って少し会話してよい出会いだった。みたいなことなら沢山あったけど、だからといってそのまま家に付いてくるとかなかったもんね。


動画で見たことがあるけど、外で出会った猫が付いてきて、部屋の中まで入ってきたら、我が家の子な?という動画を見たことあるけど、もしかしてあれはテイムだった?


こちらからあちらの世界に行った人だったりして?と思うと少しわくわくするというか、私の例があるのに、こちらから別の世界に行ってしまった人が居てもおかしくないしなぁ?


女神様や神様の考えてる事なんてさっぱりわからない。けどきっといたずら好きなんだろうなって思って居る。あれだけ長く存在したら、たまにはいたずらしたくなるよね。


そんなしょうもないことを考えていたんだけど。フローラの性別どちらかなのか気になったので聞いてみることにした。


なんとオス。


オスの方が毛艶がよいんだと、素敵な女子を引き付けるために、見栄えがいいのはオスのほうだと言っていた。なるほどな?


そしてなぜ私を選んだのか、その理由も気になったので聞いてみたら。今は調子に乗りそうだからしゃべりたくないと言う返しが帰ってきた!


よくわかってらっしゃる、そう私はすぐ調子に乗って失敗するタイプだ。失敗は人を成長させるというが、成長しない時もある。


あと一番気になってることがあった。なぜフローラはスライムに食べられないのか?


そしたらですね?驚いたことに、出会った時にすでに食べられた後だったらしい。


ということはフローラも進化したということ?何が進化したのか本人も正直わかってないけど、食べられた数時間後に私がやってきたらしい。こいつかと思ったって。


ひどい!こいつって!素敵なマスターだなとか思わなかったわけ!?と思わずつっかかってしまい、危うく取っ組み合いの喧嘩になる所だった所を、おばあさんが止めてくれたので、また最初からブラッシングにならなくてすんだ。おばあさんありがとう。


まてよ?取っ組み合いの喧嘩?おかしくない?一応私がテイムしたんだよね?私がマスターじゃないの?ご主人様じゃないの?普通そんなに逆らわないよね?どおゆことだ?え?実はテイムしてない?でも名前つけた時に絆を感じたしな?おかしいな?


解らないことは直接聞くのがいいと思い、フローラに聞いてみると。間違いなく私がマスターだそう、以前にマスターは居なかったそうで、私が初マスターだからこそ、もっと選びたかったって言ってる。


酷い!マスターこのとをこんなにも嫌がるなんて!美少女を目の前にして何言ってんだ!とまたしても取っ組み合いの喧嘩に勃発しそうになるも、理性で押しとどめた。


そもそもテイムされた動物や魔物との間には、主従関係こそ結ばれるが、ここまで自由奔放な事を言う子がいたのだろうか?これは他のテイマーさんに会った時に、聞いてみようと思った。仲良く過ごしているテイマーさん達は見たことあるけど、口喧嘩したり取っ組み合いの喧嘩をしそうになってるのは見たことが無い。


もしかして、スライムに食べられたからかな?その可能性があるなと思った時に、庭で自由に過ごしていたスライムがこちらを見ている感じでプルプルし始めてアピールしているから、きっとそうなのだろうと言うことにした。


深く考えると大変そうなので。


くるくるカールヘアーを梳かし終わった後、次にすることは。毎日ブラッシングをすることらしい。おばあさんの家に来た状態までくりくりになってると、1週間~10日ほどは毎日梳かさないといけないらしい。


櫛とブラッシングが命と言うう事らしい。刺繍糸に染める時や、刺繍糸にして刺繍する時に、全く別物になってしまうとのこと。


それは実際手に取ってみればわかることらしいので、これからあの不動明王が背中に立ってしまうような鬼気迫る思いでブラッシングをしていかなくてはいけないということだ、私の場合は阿修羅が背中に立ちそうである。


他にも、どんな柄が喜ばれるかや、色が人気があるかなどを教えてもらう。どんなに柄がヘタクソでも、必ずすべてお買い上げされるらしく、多少失敗しても問題ないとのこと。


刺繍のサイズはどんなに小さくても、大きくても、加護の質は変らないらしい。それってクローバーの刺繍でも問題ないってこと?そんなん量産できてしまうじゃないですか?変な話一刺しでもいいのでは?と思って聞いてみたら。


それはダメらしい。おばあさんも試してみたけどだめだったとのこと。小さくてもいいからこの世の中にある、誰もが認識できる何かが刺繍されてないとだめのよう。


おばあさん色々試したな?この人私と同じ匂いがするダメ人間かも知れないと思い始めた。


試された騎士様はかわいそうにと思って居たら、生きてる人間では試していないらしい、それならよかったのかな?


効果は永続的ではないとのこと、そこにはサイズや大きさ、どれだけ凝った物かが影響するらしい。加護は同じようにつくけど、刺繍の物によって加護の期間が変わると。


小さいワンポイントなら3か月ぐらい、その2倍の大きさだと半年、糸を何色使うとプラス3か月というように、結構しっかり決まってるらしい。全部軍の依頼で試したと言っていた。どうやって試したのか・・・


加護のハンカチは貴族の方にも知られていて、半永続的に続くような凝った刺繍をして欲しいや、服に刺繍をなどといったお話が沢山あるみたい。でもそのお話がおばあさんの所に来ることはないそう。一応そういう依頼があるということは知ってだけと言っていた。


刺繍を依頼できる窓口が、騎士団を通してらしいので、良い抑止力になってるみたい。そして誰が刺繍をしているかは、騎士団長、副団長しか知らないとのこと。じゃないとただの平民がこうやってのんびり過ごせるわけないじゃないと言っていた。ごもっともなお話だ。


国の防衛が一番大事なので、貴族も強引には話を進めてこれないらしい。あと騎士団長と、副団長には、袖の下、いえ、余分にハンカチを3枚ぐらいあげてるらしい。口止め料的な物だろう。


そのハンカチは闇で売買、いえ、好きにして良いとあげているらしいので、広く知られるとお小遣いが減る・・・いえ、便宜を図ってる、違う。自分の家族に持たせたり、懇意にしてる貴族に売ったりしてるらしい。


まぁとにかくそんな感じだ。


王族からの依頼はまた別の注文らしい。

本日もお読みいただきありがとうございます

明日も1話更新する予定です


次が気になる方は

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