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だらだら生きるテイマーのお話  作者: めぇー
第6章
158/181

第158話 また

王子様が去って行ったあと、疲れたなーってベッドにダイブする。お風呂入りたかったのに・・・


ーーーーーーーー


侍女様に先にお風呂に入ってもらい、私はその後に。お風呂をでてしばらくすると兄とドリーさんが部屋にやってきた。正直外にまた行く気も無かったので、今日はお部屋でみんなでワイワイ夕飯タイムにしたいと言う。


ご飯を食べながら兄にはここに本物の王子様が来て気疲れしたことを伝えてたら兄は嘘だーそうやってからかおうとしているんでしょ?とか言う始末だし、ドリーさんは


「えっ!?本物の王子様!?見てみたかったなー」


ってのんきなことを言っている。うん、その返事こそ前世の人って感じだよね、この世界の王子様がどれだけ上の存在かを理解できないからね。この世界に来ただけで物語の世界に入ってしまったと言う感じだから、ドリーさんにはそのままでいて欲しいな。


机の上にみんなで思い思いのものを並べて、ご飯を食べ始める。ドリーさんは私が出したもろこし爆弾ばかりたべてるし、兄と護衛騎士はカレーしか食べていない。私はカカオを一杯食べてて、侍女様はフルーツを。


みんなバラバラすぎて面白い。


でも私は忘れてないからね!王子様の前に連れて行かれたことを!食事の席でそんな話をするのはナンセンスだから言わないけど、私が何を考えているのか察した侍女様と護衛騎士が顔を反らしてご飯を食べている。


食事も終わり、今日は5人で神経衰弱をする。ドリーさんは小学生の時以来神経衰弱なんてやってないし、ここで神経衰弱できるとは!とすごく興奮している。


ふふふ・・・この3人の記憶力に驚くがいい!私はこの3人には勝てません!この三人の異常な記憶力に震えるがよい!と思いながら意気揚々とカードをシャッフルして神経衰弱を始めたんだけど。


まさかのドリーさんが1位だった。3人ですら太刀打ちできないほどの記憶力だった・・・おかしいな?あれ?


皆のドリーさんの見る目が神経衰弱をする前の時とは全然違う、みんなが尊敬する眼差しになっている、兄に至ってはもうこれは恋に落ちたのだろうという目をしている、いいぞ。


そしてもう1回!と神経衰弱が始まり、ドリーさんの次の順位は3番目だった。あっこれはもしかして先ほどと全然違うし、あの時は調子が良かったとか言ってるけど、これは空気を読んだんじゃないかと思いまして。ほら、意外とめんどくさがり?なのかなって。


最初は楽しくて本気出しちゃったけど、みんなの態度が変わるのが怖くて、少しだけみたいな?これ空気読める民族にあるあるな遠慮だったり目立ちたくないという特性が出てしまったのではないだろうか?


ドリーさんと目があって思わずにっこりしてしまった。ドリーさんは目だけで黙っててねって視線を送ってくる。もちろんですとも!目立ちたくないよね、そして変な貴族とかに目を付けられたくないよね!わかるよ。でもお米販売してる時点で意味は・・・白米は魂のソウルフードだから、妥協できない部分だったんだろうなと、理解することにした。


そこに言葉はいらないだろう、たとえ私の勘違いだとしても。


3回目ぐらいから私はすでに眠くなってきたので寝ることにした、ふて寝ではないよ?


朝起きたら侍女様とドリーさんが一緒のベッドに寝ている。すっかり仲良しになったようで、お友達ができるって嬉しいよね。私はベッドの上でもそもそしていたけど、いい加減起きなきゃと思って、身支度をし始める。


朝の用意をしていたらドリーさんも起き始めてきたので一緒にご飯を食べながらお話をしている。ここに味噌があれば最高なんだけどねぇ!と味噌汁だけで大盛り上がりだ。私個人的には梅干しを食べたい!と言えばわかります!と返事が返ってくる。


前世の時なんてお店に行ったときやお弁当でしか梅干しなんて食べてなかったけど、いざ思い出してしまうとうめぼしを食べたくなるのが不思議でしょうがないという話で死ぬほど盛り上がっている。


あとは漬物も!と言うと解ります!って理解を示してくれる。もっと大事に食べとけばよかったよね・・・と少し朝からしんみりしてしまったけど、作ればいいんじゃない!?って話になるけど、そんな知識は二人とも持っていなかった・・・


そしてドリーさんが


「昨日の夜突然男の人が来たんですよ」


レオンかな?


「名前は名乗ってました?」


「はいレオンって言う人です、毎晩来てるみたいでお兄さんがめちゃくちゃ怒ってましたよ」


えぇ・・・・・毎晩来てたの?えぇ・・・


「なんで怒ってたの?」


「ローラの寝顔を見に来るな気持ち悪い!って、普通に考えてそんなことするなんて気持ち悪いじゃないですか、気お付けたほうが良いですよって言いたいんですけど、寝てる間に来られるとどうしようもないですよね。だからきおつけようが無いけど、一応知っておいた方が身のためになるかなって、今までは皆さん黙ってたようですけど、それだとだめだと思いました」


うん、私はこの意見に賛成なんだよね、確かに知らない方が幸せな事って一杯あると思うんだけど、それでも私は身の回りのことはちゃんと理解しておきたい派なんだよね。


「教えてくれてありがとう」


「いえいえ、自衛大事ですからね」


うん、そう思う。いざとなったら家族に迷惑かけるかもと思うと、うかつに助けを求められない世界だしね、一家もろともってあよくある話だし、自分ひとりで逃げれるに越したことは無い。


兄はレオンの事を良く思ってないようでほっとした。というか毎晩来てたのか・・・ほんとないわ・・・


朝出発する段階になり、ドリーさんにひと房の稲を渡された。緑の地でどうなるか実験して欲しいとのことだ。なるほど大事だよね。それと今度は私たちと一緒に緑の地に行きたいと言うので、歓迎するしお店の方はどうする?って聞いたらずーっと働いてたから少しぐらい休んでも良いともうと言って居たので、次回はドリーさんと一緒に緑の地に行くことになった。


宿の1階に降りて行ったらすでに兄と護衛騎士が居て、兄に小声でここに残りたかったら残っても良いよ?と囁くと。少し耳を赤くしていや・・・まだいいかなってボソっと言っていた。思わずわき腹をぐりぐりしてしまったよ。


兄には幸せになってほしいから、ドリーさんならきっと良い家庭を気づけると思うんだよね。それにドリーさんがお姉さんになってくれたら私も嬉しいし。この世界にやってきてこんなに頑張ってるドリーさんも幸せになってほしい。兄ならドリーさんを幸せにできると思う。


私と侍女様は預けていた魔クマに乗り緑の地に先に戻ることにして、兄と護衛騎士は何か用事があるとかで後から追いつくと言うので、魔クマを進めていたのだけど、もうそろそろ緑の地かなという所に来て、あれ?なんか様子が違うぞってなんとなくだけど違和感を覚えて、侍女様に何かが様子おかしくない?って聞くと、違和感があるのはわかるけど何なのかが解らないと言う。


魔クマのスピードを緩めて近づいて行くと、地面がなんだかたぷたぷしている。


思わず侍女様と顔を見合わせてからもう一度見る。


水が湧き出てるのか?湖みたいになっている。女神様?もしかしてあの時の付与時間差でお水湧いた感じですかね?そして水辺に人が居る。そう、人が居るんです。


侍女様が殺気を出してないけど警戒態勢に入ったから侍女様の手を叩いて大丈夫と伝える、あの人達はおそらく私たちに害はなさないだろう思ったからだ。


嫌だなーと思いながらそーっとその人物に近づいて行き、少し手前で歩みを止める。一応すぐ逃げれるために魔クマに乗ったままでいる。


その水辺に居た人がこちらに気づき、その場から動くことなくこちらに顔を向けて、その人物は顔にピタリとくっつくように水魔法で自分の顔に水を纏った。



本日もお読みいただきありがとうございます


面白いな、続きが気になって思った方は

イイネ ☆☆☆☆☆ ブックマークいただけるとうれしいです

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