第120話 リケーネ国と買取価格
侍女様が鋭い眼光で笑えといってくるので、ニコーっと自分が思う最強の笑顔を出したら、揉めてたようだけどすぐに通れることになった。
よぉーし幸よい、新しい国の始まりだ!
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リケーネ国に無事入国し、しばらく歩いて国境付近の町に到着した。さっそく冒険者ギルドに行って、買い取り金額を聞いてみる、これは基本中の基本だ。
私は本来であれば商業ギルドの方に出入りしている予定だったのになんで冒険者ギルドに出入りしてるんだろう?って少し思いつつ、この国が最後の旅先と思いたい。チョコがある国に私は住む。
町にたどり着き冒険者ギルドはどこかと聞くと、あの高い建物がそうだよと教えてもらったので向かうことに。とても分かりやすい、他の建物より2階分だけ高い建物らしい。その建物は1つだけではないで商業ギルドと他に何があるのかな?少し楽しみになってきた。
冒険者ギルドに到着し中に入るとドレ国よりは人がいた。昼前だからもうみんなどこかに行ってしまって居るのだろう。なかなか活気のあるギルドなきがする、今まで冒険者ギルドに行くと職員さんから話しかけられることが多かったのに、ここの職員さんは忙しいのか話しかけてくることはなかったので、こちらから話しかけてくれる。
言葉が半分ぐらいわかる単語がものすごく似ている。よし、この国に住めるぞ!
ここの相場を教えてもらうと
魔ネズミ 金貨1枚
魔ウサギ 銀貨7枚
魔シカ 金貨5枚
魔オオカミ 金貨5枚
魔イノシシ 金貨8枚
魔ヒツジ 金貨15枚
魔トリ 金貨3枚
美味しい魔トリ 金貨20枚
魔クマ 金貨20枚
となっているらしい。主に食べれる量によって金額がきまってるとのこと。とても分かりやすい判断基準だ。
それプラス素材の金額も含まれているらしい。なので狩ってきた獲物はすべて冒険者ギルドで買い取りが決まっており、損傷が激しい魔物は金額が減るらしい、純粋にお肉だけの金額、キロで計算されるらしい。とても分かりやすくて良い。
危険な魔物などはまた別途冊子があるらしい、一応もらって置く。
お肉と素材の値段はどこに行っても同じお値段で買い取りしてくれるらしい。供給過多で買い取り不可能と言うことは今の所一度も無いらしい。
冒険者ギルドが魔物をすべて買い上げて、どの地域に肉や素材が足りないなどの管理はリケーネ国が行ってるらしい。パソコンが無いのにどうやって管理してるのだろうか、全部紙とインクだったら恐ろしいなと思わず身震いが出た。
私が身震いしたのを見たのか、ギルドで説明してくれてる人が、町で余った分を国に報告しているだけとのこと、国内での売り買いは無いけど、他国との売り買いは独自の判断で行って良いことになってるらしい、その代わり税金はしっかりかかる仕組み。
買い取った数と売った数が一致してないと罰金が科されるらしい。結構しっかりしているね?
しっかりしたシステムらしくごまかしもできないと言う事なので、安心して持ってきてねと言われた。それと、この国はとても住みやすいから移住したがる人も多いらしい。移住のしおりと言う物を渡された。
移住のしおりは後でしっかり読むことにして、一番聞きたいことを聞くことにする。
「あの、チョコレートというものはどこでも食べれるんですか?」
「チョコレート?」
「こげ茶の甘い飲み物をドレ国の国境近くの町で飲んで忘れられないんです」
「あーカカオのことかな?」
「そうだ、カカオだ!カカオはどこでも食べれますか?」
「この国なら比較的どこでも食べられるよ、産地によって味も少し違うし、作り方によっても味が違うから、いろいろと試してみるといいよ」
「例えばなんですけど、カカオの町みたいな場所はありますか?」
「あるよ、ここから南西の位置にロッネっていう街があるんだけどの、あの辺一帯はカカオに力を入れてるよ」
「ロッネですね、ありがとうございます、他にもお勧めってありますか?」
「そうだねぇー私たちには当たり前のお菓子でも、他国から来た人達は目を輝かせて食べてるスイーツが一杯あるから食を楽しむのが良いと思うよ。あと、ここだけの話税金はしっかりとられてしまうけど、医療などはみな平等に治療を受けられるし、行きていくのに必要最低限のことは保障されている、スラムなどはどうしたって出てくるけど、病気で苦しい思いをすることは無いかな。あっ税金は魔物の買い取り金額に含まれてるから心配はしないでね」
なかなか良い国な気がしてきた、この国で腰を落ち着けた気持ちが増えたし、私はロッネに行きたい。
「ありがとうございました、あと隣の国のドレ国では魔物除け装置と言う物があって森の奥に行かないとなかなか魔物に出会えなかったんですけど、リケーネ国ではどうですか?」
「それねぇ、うちも置いたことあるんだよ。確かに安全に移動できるし、魔物が突如町の近くに現れるってことも無くなったけど、肉が手に入らなくなって早々に辞めたよ、国が試験的にこの町から王都までに設置したけど、早々に撤去してたよ、威力を街道から100mぐらいの設定だったらよかったのにって、上の方が言ってるのは聞いたことがある」
「ありがとうございました!」
「ドレ国で狩りした生き物もこっちで買い取るからね」
「はい!」
うん、大満足の情報を聞けた。病気になっても誰もが平等に治療できるのはすごく良い国だと思う。
「ロッネという街を目指してもいいかな?」
「えぇ!参りましょう!今すぐにでも!」
侍女様の勢いが凄い。すっかりカカオに魅了されてるようだ。
「この国に入ってからはなるべく徒歩か馬車で移動したいと思ってるんだけどいいかな?住むことになるなら色々と知っておいた方が良いと思う」
「解りましたそれは当然のことと思います」
「今日はどうする?この町に泊まる?それとも次の街に行く?国境のこの町より次の街の方が主要都市ってこの冊子に書いてあるよ。この移住のしおりは全員読んでおいた方が良いと思う、移住するのに必要な情報が全部書いてあるよ」
全員で移住のしおりを読み始める前に、とりあえず狩りに行くか移動するか?と言う話し合いになった。今日からレオンは居ないから、ちょこちょこと狩りをしておきたい。買い取ってくれる魔物が大いにこしたことはないからね。
次の街までは約半日かかると言う。このまま移動してもいい。侍女様が先に進もうと言うので進むことにした。
門を出る時、警備隊の人に比較的安心して通れる商人用の整備されている道と、道中狩りをしながら歩いて行く冒険者用の道が整備されている道の両脇にあると言う。狩りの道は基本的に進むのは一方通行で左の道を通るように言われた。そうやって冒険者が狩りをしながら歩いてくれると、整備されている商人や普通の人達用の道に魔物が現れるのがものすごく低くなると言う。
ゼロでは無いのが残念な所だけど、少しでも商人や戦闘が苦手な住民にはありがたいことだよね。私たちはもちろん左の道で行く。
程よく魔物が出てくる、程よく狩りをして進む。一杯狩りたい時は森の中に入った方がいいけど、もし1人で旅行をする場合、この程度の魔物が常に現れるとなると、旅費よりプラスになりそうないい感じに出てくる。
今の4人だとどうなるかな?と言う感じだけどね。
護衛騎士がつれている馬も、魔物が出るとパニックを起こすことなくまた出たのー?と言う感じで、魔物が出ると脇にそれて草をはみ始める。馬が一番心に余裕がありそうだ。
私はウキウキしすぎて足がうわついてるようなふわふわしてるような、何かやらかしそうな予感がするからすごく気お付けてる・・・
だって楽しみじゃない!とうとう安住の地、ぐーたらに過ごすためのっスローライフの土地を探し始める時がきたのだ!
完璧な場所なんてどこにもないからね。カカオがあるところと美味しいスイーツが盛んな国で私は生きる。これは絶対だ。
侍女様も少し楽しそうにしている、そうだよねわかるよその気持ち!侍女様もだんだんと表情が出てくるようになった。この旅でだんだんと素が出てくるようになってるみたい。
それにカカオは侍女様の心の扉を開いたと思う、カカオ凄い。
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イイネ ☆☆☆☆☆ ブックマークいただけるとうれしいです




