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興味がなさそうですね

 

 私の名前はセリーナ・ランディと言います。本日入学式を迎えた新入生です。学園は全寮制になるので、家族と離れて生活をすることになり週末は家に帰ることも可能なのですが既に家が恋しく感じます。



 学園には幼い頃から婚約関係にある、この国の王子ジェフェリー様も在学しています。私がこの学園に入ってきたこともご存知かどうか分からないくらい今では交流がありません。



 お誕生日にはプレゼントは贈られてきますし、季節の折にはお手紙をいただくこともあります。


 私は現在十五歳でもうすぐで十六歳となります。この国では十六歳で社交界デビューとなりますので、なんとかそれまでに、ジェフェリー様を自由にして差し上げたいと思い気合を入れて入学いたしました。



 自由って? それは……婚約の解消です! 社交界デビューとなるとエスコート役は必要ですし、それは自ずと婚約者の役目になりますでしょう? 今まで交流がなくとも平気だったのはエスコートが要らなかったからです。


 社交界デビューするとパーティーなどにも誘われることがあると思いますし、私のパートナーとなるとジェフェリー様に迷惑が掛かってしまいますもの。


 社交界デビューまでに婚約を解消するのが目標です!




******



「セリーナがきた!!」


 とある一室で新入生を今か! 今か! と待ちわびる男がいた。


 名前はジェフェリー・ロジェ・エルノと言う。


「やっぱり可愛いよなぁ……これからセリーナを毎日見られると思ったら、嬉しくて昨日は中々寝付けなくて寝不足になったよ」



 にこにこと頬を緩めるこの男は、セリーナの婚約者だった。



「なんですか? やっとお気持ちを伝えることにしたんですか?」


 ジェフェリーの側近の一人が言った。



「言ってもいいと思うか? 好きすぎてセリーナに近寄れないんだ! こんなことを言って嫌われるのが怖い」



 セリーナを遠くから見つめながらジェフェリーは言った。



「いや……今のままだと殿下に嫌われていると思っていても仕方がないかと……?」



「私がセリーナを嫌いになることなんてあり得ない話だ! どんなセリーナでも大好きだ」 



「私どもは、貴方がセリーナ嬢のことを必要以上に愛しておられることは存じていますが、セリーナ嬢に言った事がないのでしょう? しかも、直接お会いになったのは一年前に貴方がこの学園に入った時でしょう?」



「誕生日にはプレゼントを贈ったし、私たちが出会った記念日にもプレゼントを贈ったし、季節の変わり目にも手紙を書いている。返事も返ってきたし順調だろうが! それに、セリーナが十六歳になったら成人だ! やっとエスコートして堂々とパーティーにも行けるんだぞ。ドレスも贈れるし、」


「その前にセリーナ嬢と交流することをお勧めしますがね」




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