シスオア 2
起き上がる外神だが、熱を浴びた体は脱水症状になっていた。
ハービス「いきなり起き上がってはいけない。
これを飲みなさい」
と、くすんだグラスに泥の色をした水を外神に渡そうとするハービス。
外神は泥の色をした水を見た瞬間嫌な顔をした。
外神「こんな汚い水飲めるわけないだろ」
ムッとしたヤヨイは外神に飛びかかり、石で出来た刃物を外神の喉元に近づける。
外神は怯え、冷や汗を掻くと、ハービスはヤヨイの手を掴む。
ハービス「やめなさい」
ヤヨイ「助けたのがバカだった。どんな思いで連
れてきたか、どんな思いで水を渡したのかまる
でわかってない」
と刃物を下すヤヨイ。
ハービスは外神にグラスを渡し、カーテンの代わりの布を開けると、乾いた湖が見える。
ハービス「ここは豊かな水が集まる場所だったん
だ。だがここ数ヶ月、その水が濁りだして、そ
の水を飲んだものは病に倒れる始末。たまに降
るスコールを壷の中に入れ、それをろ過し、今
なんとか、生き延びているという感じなんだ」
頭を掻き俺には関係のない雰囲気を出す外神。
外神「助けてもらって悪いんだが、俺にその話を
したところで、何も出来ないポンコツなんだ」
外神の喉元に刃物を付けるヤヨイ。
ヤヨイ「こいつはやっぱり違う! 父上、だから
言ったのに」
ハービス「闇バァの言い伝えではソトガミとい
う、変わった服装をした男性がこの村を救ってく
れると」
外神「トガミ!な! 期待されてるとこ悪いね。
助けてもらった事には感謝する。で、もう一つ
お願いがあるんだが」
ヤヨイ「水ならやらんぞ」
外神「要らん! 帰り方を教えてくれないか?」
ハービス「帰り方?」
外神「芝生から砂漠に来たんだ。そこに帰れれば
元の世界に戻れるはずなんだ」
腹を抱えて笑うヤヨイにムッとする外神。
外神「何がおかしいんだよ!」
ヤヨイ「この村の半径100キロは砂漠だぞ」
外神「なわけあるか! 確かに俺は!」
ハービス「ヤヨイの無礼な行動は申し訳ない。だ
がヤヨイの言っていることは正しい。君は砂漠
の真ん中で倒れていたんだ」
外神「砂漠の真ん中に?」
ハービス「その芝生とやらに行くとしたら、食料
と水、約二週間分は必要だろうな」
外神「なら、その分をどうにかすれば」
ハービス「水は売れない。もし君に売ったとした
らこの村から投げ出されてしまうだろう」
浮かない表情の外神。
外神は空の湖を見ていると、リュックがリリの姿になる。
リリ「あーあ。水飲んどけば良かったのに」
苛立ちながらリリを両手で掴む外神。




