精神的ダメージ
ゴブリンは慌てているフリをしてアリエと拳を交える。
アリエとゴブリンの間に風圧が生まれ、アリエは吹っ飛び木に体をぶつける。
俺はアリエに近づく。
「大丈夫か?」
「バカなの? 敵から目を離すんじゃない!」
ゴブリンは俺に向かって手招きをすると、黄色い波動が飛んでくる。
ベータが俺を抱え、波動を避けると木が三本、四本と倒れていく。
「ありゃあ一発食らったら終わりだな」
ベータはニシシと笑う。
「助かった」
「外神、あの姉ちゃんはわからないけど、俺はお前がいなくなったら、確実にやばいんだから頼むよ」
「ああ」
ゴブリンは残念そうに小石を蹴っている。
「あんたさ」
アリエがゆっくり立ち上がり、俺を見ている。
「なんだよ」
「波動も使えるんでしょ?」
「まあ、チケット制限はあるけど」
「十分ね、少年はスピードで撹乱、あんたは遠くから援護、そして私は接近戦。
で、あんたがかけてくれているオレンジの気といて、赤にしてくれない?」
「でも、そんなことしたら......」
「勝つためにはリスクを背負わなきゃ。それに少年が私の盾になってになってくれるのであれば攻撃だけに専念出来る」
「俺がナイト」
「ええ。今回ばかりは誰か一人かけたら全滅よ」
ゴブリンは可愛いダンスを踊っている。
「あいつに地獄を見せてやらなきゃ」
「わかった」
「アリエ、お前」
「そうよ。敵討ち。でももう大丈夫。冷静よ」
「よっしゃ! いくぜ」
ベータはゴブリンに近づき、アリエの言った通り、相手を撹乱しようとしている。
アリエは攻撃の機会をうかがっている。
俺は異世界チケットを取り出し。
「俺の潜在能力よ! 変化と波動、そして防御もおまけにつけてくれ!」
俺の体が黄色、緑、オレンジに光る。変化の影響で5人に分裂した。
ベータはそれを見て
「すっげええ! どれが本物かわからない!」
と感動していた。多分、俺だけの力では二人になることで限界だろう。
だが、リリの力を借り、ここまでの分裂が出来た。リリ、ありがとう。
俺は、5人で波動をゴブリンに向けて撃つが華麗にかわしていくゴブリン。
ベータはゴブリンの後ろを取り、蹴りを入れようとするが、ガードされてしまう。
ゴブリンがベータを向いた瞬間に低く、地面に触れず、空中を飛びながらゴブリンに近づき、赤く大きな気をゴブリンの顔にクリーンヒットさせたが、ゴブリンは何もなかったかのように。アリエの拳を首の力だけで戻し、アリエを見る。
ベータはアリエを抱え、一定の距離を取る。手応えはあった。その表情をしているアリエ。だが、結果としてノーダメージで終わる。それが俺たちにとってかなりの精神的ダメージを与えたのであった。




