外神、ベータvsお疲れゴブリン
(むちゃくちゃ弱そう!!)
俺はゴブリンを見た瞬間、勝てる気しかしなかった。ベータの顔を見る限り同じ事を考えている模様だ。俺とベータは合図をし、何体もゴブリンを倒すことによって学んだ術を用いて近づいていこうとした。
ベータは背後から近づき、ナイフで背中を狙おうとしたが、ゴブリンはそれに反応し、ベータに攻撃をする。寸前のところで躱したものの、風圧で飛ばされてしまうベータ。俺たちの表情に余裕が消える。2m級と2m未満では明らかに戦闘能力が違う、反応が違いすぎる。周りにゴブリンの姿がないということから考えると、恐らく数は多くないのだろう。だが、今までのゴブリンを何体合わせても一体で無双してしまうほど。助言をくれた参加者は親切で言ってくれたのに慢心していたと、ことの重さに、対面して気づいた。
ベータは相手との距離を見ながら俺に近づいてくる。
「あいつ、普通やっても勝てないぞ」
「見ればわかる」
お疲れゴブリンはその場に横になり欠伸をし、目を瞑る。
それを見た、今まで連戦連勝中の俺らの心に火がついた。
「ベータ、あいつの手をぜってえ取ろうぜ」
「だね」
ベータは警戒レベルを上げ、俺は友情チケットに持ち替えた。今持てる作戦で一番勝つ確率が高い方法に。
ベータは石を拾い、ゴブリンに投げると、目を開けることなくゴブリンは手で掴む。今まで実力差を感じてきたバトルは多々あったが、人じゃないからなんだか
「むかつく!」
ベータの合図を確認し
「俺の潜在能力よ! ベータのスピードを上げてくれ!」
ベータは青い気を纏い、一瞬にしてお疲れゴブリンに近づく。危機を察知したのか、目を開け、俺とベータを確認しながら警戒心を強めている。
ベータは右の横腹にナイフを刺そうとするが、ゴブリンはさせまいとベータを手で弾こうとする。スピードに乗っているベータは左脇腹に移動し、ナイフを刺す。
「ブォォオオオオオ!」
お疲れゴブリンは大きな声を上げると、目を擦り、眠気が覚めたように俺たちを睨んできた。上々の立ち上がりだ。だが、ベータの才能とチケットの力を借りなければ近づけないし、なおかつあちら側もこれからが本番といわんばかりの闘志が伝わって来る。手駒はチケット能力があと一回とちょっとのみ。どうしたらいいか勝つ方法を模索していると、ベータに纏っている青い気の減り具合が少ないことに気づく。
「ベータ、気がそんなに減ってない」
ベータに青い気が見えているわけではないが自分の周りを見る。
「なんかよくわからないけど、今までは全身に力を入れていたからすぐ、ふわっとした感じが解けたけど、力のさじ加減で、少し長くふわっと出来ることに気づいて」
......天才か! 能力が解放していないのにも関わらず、俺よりもコツをマスターしている。俺も咄嗟の判断で出来るようになったが、火事場の馬鹿力的な要素が強く、上手くコントロールは出来ない。ベータ末恐ろしい奴だ。
だが、そのお陰で多少の勝機が見えてきた。




