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巨大なゴブリンは最弱だった件

立ち向かったはいいものの。怖い、怖すぎる。普通に考えても、ガタイのいい人が近くにいるだけでも圧迫感があるというのに、それがゴブリンという見たことのない生物が威圧をかけているのだから。ここは友情チケットの力を借りて、ベータに先陣を切ってもらうのが得策だと思う。その方が、絶対に勝つ確率が高い。怖がっているわけではない! 得体の知れないものは一番勝つ確率が高いものを選ぶことは普通の考えだ。

 俺はベータに視線を向けて言葉を発しようと口を開いこうとした。


「ここは外神が先制攻撃をすることが得策だと思う」


先を越された! ベータのやつ、絶対に同じことを考えていた。しかもよく考えてみれば、それって俺一人じゃん。友情チケットを使えば、一応二人で戦ったことになるけど、そこんとこどうなんだよ!」


「俺は後ろでサポートする」


出たー! これで二人で戦っていることになるよね? 整合性は保たれたね。

と、お互いが双子かと思うように思考回路が一緒になっていた。

このままうだうだやっているのもいいが、ゴブリンは待ってくれない。

ゴブリンは俺たちに近づき、大きな拳を振り下ろす。

俺は慌てて異世界チケットを手に持ち、


「俺の潜在能力よ! 防御を上げてくれ!」


と叫ぶとオレンジの気が俺を纏い、ゴブリンの攻撃をガードした。


「外神やるじゃねえかよ!」


ベータは外神から5mほど離れた木の後ろで関心をしている。確実に逃げる気でいたなこいつと、少しだけベータを嫌いになりかけようとした時、ゴブリンは大きな雄叫びをあげ、地面に倒れた。

その後数分経っても動くことなく、倒れている。


「......勝ったのか?」


何もしていない。ただ、相手の攻撃を防いだだけで他に何もしていない。安心だとわかったのか、ベータは偉そうに俺に近づいてきた。


「だから言っただろ? でかい奴は最弱だって」


体を震わしながらゴブリンの前に立つベータ。気持ちはわかる。だが、こんなにも弱いとは思わなかった。


「ゴブリンは大きい方が弱い。これ信じていいんだよな?」

「ああ、ブロルも言ってただろ?」


言ってはいたが、ベータの行動はブロルの言葉を信じていたとは言い難い。

少しだけ事実がわかってきた途端、俺とベータは震えが止まった。


「さあ先を越される前に、本格的にゴブリン狩りだ!」


といき込んで歩き出すベータ。呆れながらも、ほっとした俺は少しだけ穏やかな気持ちになっていた。


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