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友情チケットを手に入れる

森の奥底に来た俺は生い茂る草木に囲まれ、仰向けになり空を見上げた。


「普通、あれが普通だよな。状況や癖を掴み、タイミングを合わせていく。俺にはその才能さえもないっていうんだから。あー才能を持って生まれたかった!」


と俺は誰にも届くことのない大きな独り言で体の中に溜めておくことのできない思いを言い放つとバルブが俺を上から見てきた。


「困っているようじゃねえ」


人がいることなど予想もしてなかった俺は、先ほど放った言葉と驚きが空い混じって、言葉にならない言葉を叫んでしまった。


「そうかそうか、驚いたんかい?」

「当たり前だろ! ここは人などいるっはっずも、ななないんだから」

「そうじゃねえ〜。普通ならおらんじゃねえ」

「なら、あんたはどうしてここにいるんだよ!」

「あんた、神じゃろ?」


前々から何かしらの予兆が起きた時に神と崇められてきたが、まだ神らしいことは見せていない気がする。たとえ、バーの一件だとしても、あのくらいならある程度の人間であれば使えるだけの技のはず。


「どうして俺が神だとわかった?」

「勘じゃねえ」


勘! って! 勘で神かどうかわかられてたまるかよ! こっちは少しくらいは自覚を持って神をやらせていただいておりますが! それがなんだ? 何も根拠もなしに神なんて、ナンセンスだ! もう一回言う。ナンセンスだ!


「まあお前さんに悪い話を持ってきたわけじゃねえ〜。これを渡そうと思ってきたんじゃねえ」


とバルブの手にはチケットがある。


「チケット?」

「そう。あんたは今自分強化のチケットは持っておるじゃねえ。それとはまた別のチケット」

「別のチケット?」

「これは友情チケットといい、自分ではなくある対象の人物の能力を上げることができる。仮に自分が弱くても、他人に使うことにより勝ち目を上げていける可能性があるものじゃねえ」

「.....俺じゃなくて誰か」

「この世界に住んでおる人々は自分を強化することしかできない。それが相手を強化出来るとなると、どんな相乗効果が生まれるかねえ」

「それは相手の潜在能力を上げる代わりに、俺への効果は?」

「あるわけがないねえ」

「....諸刃の剣だな」

「でも今のあんたには必要だと思ったから上げるねえ」

「どうして? こんなものを」

「わしが持っていても使えないからじゃねえ」


というとバルブは去っていった。俺に渡す理由、バルブがこのチケットを持っていても使えない理由。色々と謎は深まり、考え事に集中しようとした矢先、ベータの悲鳴が聞こえてきた。


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