迷いの森
外神が着いた場所はジャングルのように森が茂っているところ。
前方左右見ても木や草、変わった植物たちしかない。
「なあ、初っ端から遭難したってやつじゃねえのか?」
外神は冷や汗を掻き不安な顔を動物の姿のリリに向ける。
「そうみたいだね」
「そうみたいだね。じゃねえんだよ! なんで毎回、初っ端から生命の危機に
さらされるんだよ!」
「それは君の才能の問題じゃないかな?」
「空間をくぐってたどり着く先まで才能のせいにされてはたまったもんじゃねえ! ここにいてもしょうがねえから歩くぞ」
森に男性が隠れて外神を見ている。
「むやみに歩かない方がいいと思うけど」
「ここに至ってしょうがないだろ!」
ベータはを葉っぱ擦り外神に向けて投げる。
甘い匂いが外神にたどり着く。
「ん? なんだ?」
と、次の瞬間、外神の体が硬直する。
「どうなってるんだ!」
「しびれ成功!」
身長が160cmほどの細身のでバンダナを付けた少年が外神に近づいてくる。
「兄ちゃん、ごめんよ俺も生きなきゃなんわけで、ちょいとバッグの中のものもらっていくぜ」
「はあ! お前それは泥棒だぞ! 犯罪だぞ」
「泥棒だとわかってなかったら泥棒なんてできやしねえよ」
リリは森に逃げていった。
ベータは外神の周りを一回転し、体をパンパンと叩いた。
何もないことがわかると哀れみの目で見るような表情に変わる。
「お兄さん、もしかして捨てられたの?」
「違う、俺は自分の意思で」
「みんなそう言うんだ。そして後になって気づく。見捨てられたんだと」
「だから違うって言っているだろ」
「わかる。その気持ちすごくわかる。捨てられて寂しかったんだよね?」
「おい、お前に耳と考える脳は持ってないのか?」
「仕方がない。自分の道が見つかるまでうちを使うといい。今向いている方向に真っ直ぐ5分程歩けば協会が見えてくる。そこで待っててくれ」
ベータは走っていこうとする。
「おい!まだ動けないんだが!」
「あと五分もしたら動けるようになるから」
と言い残し、ベータの姿は見えなくなってしまった。
「あと五分って、その間、何も抵抗が出来ないってことだろ?」
何とか5分間何事もなく過ごし、体が動けるようになるとベータの言われた通り真っ直ぐに向かうと屋根が木で補強されているボロボロの協会があった。
「あいつが言っていた場所はここか」
ドアを開け、中に入る外神。
中にはお祈りをしている中年女性で服が汚れているマムがお祈りをしていた。。




