砂の少年2
外神は光に包まれ、外神が落ちる前の場所に戻っていた。
外神、何が起こったかわからない顔をしながら、胸に手を当てた。
外神「痛!」
外神は服をめくりあげると指の先の跡がくっきり残っており、二箇所から少量の血が流れている。
外神「あと少し遅ければ、マジで死んでた」
リリは動物の格好をして怒った顔をして外神の前に立った。
外神「何だよ?」
リリ「あと一回で倒せるの?」
外神「倒すって?」
リリ「あのお面を被った少年」
外神「おい、見ろよ。この怪我。勝てるわけないだ ろ」
リリ「チケットの使い方次第では最強なのに」
外神「場数が違うだろ。あれは本物だ。それに俺は何
だって下の下の下の人間なんだぞ。一度くらい逃げ
たって問題はねえだろ」
リリ「そのチケットじゃあ、まだダメだよ」
外神「どういうことだよ」
リリ「君がその時まで生きていたら教えてあげる」
外神「もったいぶらずに教えろよ」
外神はリリの頬を両方から引っ張る。
リリ「(つままれながら)ほのチケットては、いっかひの戦闘がおはるまで、次の戦闘ではつかへない」
外神、リリの頬を引っ張るのを止め、唖然とした表情になる。
外神「ってことは、俺はあいつを倒さない限り、逃げも隠れも出来ないってこと」
リリ「そうなるかな」
外神、リリを上下に振る。
外神「どうしてそれを言ってくれなかったんだ!」
リリ「だって、こんなにヘタレだと思わなかったんだもん」
外神「それは言っただろ!」
リリ「大概の人は神だと言われれば、調子に乗って、どんどん突き進む人がいるのに、初っ端からつまづくなんて、これはもう次の候補を探すしか......」
外神「次の候補って?」
リリはしまったという表情をしてリュックに姿を変える。
外神「おい! 知っていることは小出しにするじゃなく、全部言ってから行きやがれ、それにどうして都合の悪いときだけリュックになるか言ってみろ」
リリはまた動物の姿に戻り、外神の前に立つ。
リリ「僕がリュックにならざるえないのは、そういう魔法をかけられているから。それを探して倒してさえくれれば、ずっと動物でいられるんだ」
外神「へえ、そんな理由が」
リリ「だから頼んだよ!」
そういうとリリはリュックに戻る。
外神「クソォ! なんだか色んなものを背中に背負わされた感が漂ってて嫌なんだが」
と、外神はリュックから三分の一に減っている水を取り出し飲み干す。
外神「これでここのまま死ぬか、あいつに殺されるかの二通りになったわけだ。答えがシンプルな方がバカでも答えやすい。そして生きる可能性があるのは」
外神は下に続く道を見る。
外神「こっちしかないわな」
と、外神は穴の入っていく。
ゆっくり降りていく外神。そして地面に着く前の穴の中で足を広げ、勢いを止め、ゆっくり周りを確認する。
外神「勝つなら奇襲しかない」
外神は周りにムーの姿がないことを確認すると、地面に着き、門の近くのスイッチを見る。
外神「これを押せば何かがわかるわけだな」
と、外神は門のスイッチを押すと、ゆっくり門が開き、その奥から小さな光が見える。
外神「光?」
外神はゆっくり光の方へ近づくと水路を止めているレバーを見つける。
壁に姿を混じらせて中を覗くと、ムーが仮面を被りながら壁に凭れながら眠っている。
外神「奇襲をするなら今しかない」
外神はチケットを握りしめようとしようとした時にチケットの『カサ』という音が鳴り、ムーは目を覚ます。
ムー「誰だ!」
外神「くそ! この音でも気づくのかよ!」
ムー「出てこないのならこのまま、叩きつぶす」
外神は諦めた顔をして、ムーの前に姿を出す。
外神「さっきは逃げて悪かった」
レバーを見る外神、レバーの後ろにはダムのような防波堤があり、水が溜められている。
レバーまでの距離は12m。
鼻をクンクンとする外神。
外神「何の匂いだこれ。だが、このレバーをどうにかすれば」
ムー「探す手間が省けた。ここで仕留める」
外神「だから、俺は何もやってないんだって!」
ムーは外神に襲いかかる。
外神「いやだから聞けって」
外神は外に出て一度落ち着いたからか、ムーの攻撃は当たりはするものの致命傷は避け続けガードをしている。
外神「防戦一方じゃ勝ち目はないんだよな」
と、攻撃の隙を見てムーに殴りかかろうとするが、簡単に避けられてしまいムーの蹴りにより地面に叩きつけられてしまう外神。
レバーまでの距離は5m。
ダッシュをすれば手が届きそうな距離。だが、攻撃を避けることはできるわけもなく、レバーに近づこうものなら余計に離されてしまう。
外神「.....チケットの使い道だな」
ムー「そのままの力じゃ大人は倒すことは出来ないか」
と、ムーは合掌をする。
ムー「罪深き者に......」
外神「今だ!」
と、レバーに近づく外神。ムーの周りには風が集まっている。
チケットを持ったままレバーを開こうとする外神だが、ビクともしない。
外神「なんだこれ! 固てええええ!」
ムー「報復を」
ムーは合掌している手を外神に向ける。




