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新時代ゲーム、始めました  作者: 葛西獨逸
1章 ようこそニューワールドオンラインへ!
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Chapter8 使い魔

サーティアス。それはピスケスによって召喚された使い魔である。

「こいつを倒さない限り、ピスケスには近づけない。どうすれば……」

「そんなの決まってるじゃない」

リンはそう言うとサーティアスに向かって走り出す。

「リン、待て!」

「そうだよ。属性もわからないのに……」

ミーもユウと同じ考えらしく、慎重に戦うことをリンに伝えようとする。

「属性がわからないなら攻撃すれば良いじゃない!それで耐性がわかるわよ!」

そう言うと炎属性の魔法を放つ。しかし、サーティアスはびくともせず、リンに向かう。

「その心意気はいいが、まだまだだな」

拳の攻撃を一発リンに放つ。

「グハッ!?」

どうやらすごく効いたらしくリンはそこに倒れこんでしまった。

「大丈夫か?リン!」

「だ……大丈夫。だけど、炎属性は効かない」

「わかった。ならば。この攻撃で」

恐らくは水属性だろう。ミーはそれに感づき、チャージブラストを放とうとしているのだろう。

「チャージブラスト!」

黄色に光ったビームがサーティアスに直撃する。黒煙が上がる。


その煙が晴れると、ユウ達はその感情を露にすることすら難しいほど驚愕していた。それはサーティアスがまだ立っていたからである。

「な、なんで!?水属性に雷属性は効くはず。まさか!?」

ミーはそれに気づき、信じるのに20秒ほど時間を使った。

「ミーさん、何かわかったんですか?」

「うん。サーティアスは副属性持ちだ。雷属性を持っている!」

「え、この世界に副属性があるんですか?」

「噂では聞いていたけど、まさか、いきなり召喚された使い魔が持っていたとは……」

「ですがこれで弱点がわかりましたよ。雷に強いのは闇だ。ここは俺に」

「ユウさん。いけるんですか?」

「はい!やれるだけやってみます」

ユウはなんとなくで闇属性の魔法を習得していたのだ。

「空より黒き闇の力よ、雷を覆い、潰せ!ダークスモッグ!」

「ダークスモッグ」、それは視覚魔法だ。

「そんなものが私に効くものか!サンダーフラッシュ!」

そう言っていたように感じたが、いっこうに明るくならない。それどころか、闇は増すばかりだ。

「んなばかな!?」

「まだだ!宇宙よりも暗き静寂の闇よ、今こそ驚異となりて突き刺せ!ダークジャベリン!」

今度は闇をまとった矢がサーティアスに突き進む。

「ぐあぁっ!」

サーティアスもさすがに苦しそうにしている。しかし、まだ立とうとしている。

「くそ!あと少しなのに!」

「なら私がどうにかするから、ユウさん達はサーティアスを止めて!」

「え、ミーさん、この状況を打破する方法があるんですか?」

「うん。これがサーティアスを倒す最後の手段でしょう」

その言葉に納得し、3人でサーティアスを止めることにした。

「サーティアスに噛みついて!」

レイはテイムしてあった狼のモンスターに命令をし、槍で攻撃をしに行っている。しかしこのゲームには剣技のようなスキルはない。唯一の方法は前ユウがやったことがあるように、ブーストするしかない。ブースト無しでも攻撃は通るが、致命傷を与えるのは恐らく難しいだろう。それでも足止めをするためだけのためダメージを与えることが目的ではない。

「どおりゃあっ!これでもくらえぇ!」

リンは慣れない手つきでタガーを突き刺す。

「俺がいることも忘れるな!」

ユウは後ろから奇襲攻撃をした。

「グッ!?」

「あと少し!頑張って!」

「「「はい!」」」

「この身を削ってでも、止めて見せる!」

「アタシだって!」

全員で攻撃をし続ける。その攻撃はいつしか連携がしっかりと利いたものへと変わっていた。交互に攻撃をしていき、ノックバック効果を与え、サーティアスに攻撃をさせることすら許さないほどだった。

「よし、いける!」

「退散!」

「「了解っ!」」

「チャージブラストに闇属性をブースト!」

ミーが言った通りのことがこれから起こるだろう。

「まさか、魔法攻撃に属性をブーストするとは」

「考えもつかなかったですね」

「しかし、これで勝てる!」

「みんなの勢いを繋いで撃つ!チャージ……ブラスト!」

黒く輝く一本の線がサーティアス目掛けて放たれた。

「グッ!この力、本物だな……。私の……負けだ」

そこにバタリとサーティアスは倒れる。そして、エフェクトもなしに体は光に包まれ何処かへと消えていった。

「サーティアスを倒すとはなかなかの実力だな」

「さあ、ピスケス。あなたを倒して証を手にいれる!」

「正々堂々勝負よ!」

「アタシ達と本気で戦ってもらうわよ!」

「良いだろう。我が魔法の力によって返り討ちにしてくれる!」

すると、ピスケスの体が大きくなっていく。そして、大きな棍棒を装備したのだ。外観からは巨人と言うべきだろうか。10メートルほどの高さがある。

「こ、こんなのどうやって倒せば良いんだよ!」

「絶対に倒す方法がある!絶対に。そして、みんなで倒すんだ!」

ミーも倒す気満々でこの巨人に挑む!

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