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新時代ゲーム、始めました  作者: 葛西獨逸
1章 ようこそニューワールドオンラインへ!
6/23

Chapter5 関西弁の村へ

「ここが……双魚宮」

壮大な神殿がそこには広がっていた。

「まさか、乗り込む気じゃないでしょうね」

「まさか、そんなことはないさ。一回戻ってギルドに報告及び支度後また行くぞ」

「それでも問題だわ!いきなり準ボスなのよ。勝てるとでも思ってるわけ!?」

「そりゃね。勝てるさ。あんたら強いしな」

「どの口が言ってるのよ!ったく、いいわよ。まずは戻りましょ」

「そうですね。戻ってからまた出直しということで」

ユウ達は町に戻ることにしようとした。しかし、相当時間がかかると思われる。

「しっかし、近くに別の町はないのかね」

「あるでぇ、この先に」

突如関西弁口調の男性が現れた。

「あるのか?」

「ワイが嘘つくわけあらへんで。もちろんや。案内したろか?」

「どうする?リン、レイ」

「アタシはいいわよ。早く町にいきたいし」

「私も賛成です。リンさんと同じ理由で」

「じゃあお願いします」

「ほなついてきてな」

双魚宮があるところをさらに上る道を行くことになる。その道は険しくもしっかり道になっている。

「あんたらはここに来るのは始めてかいな?」

「はい。さっき双魚宮を見つけたばかりなので」

「なるほどな。あんたらはアレ狙っとるんかいな?」

「アレってまさか、準ボスを倒したあとに貰える証ですか?」

「せやで。おっと、自己紹介がまだやったな。ワイの名前は……なんやったっけ」

「「「え!?名前を知らないんですか?」」」

3人は確信した。もしかして、イベント専用NPCなのではと。しかし、このゲームはWPMMOだ。つまり、NPCなどいないのだ。この世界にいるキャラクターは全員ファンタジー系のアニメとかに登場する「異世界の住人」というやつだ。

「ついたで。ようこそ、ワイらの村『ドナイヤネン』へ」

「ドナイヤネン」へと着いたユウ達はギルドの場所を聞こうとする。

「あの、ギルドってどこにありますか?」

「ギルドやな。ギルドだったらこの先やで。ほなきいつけてな」

「ありがとう」

ユウ達はギルドへと向かう。


この村のギルドに着くも、ユウ達は愕然とするしかない。

「どう見てもここって大阪……だよね?」

「そうだね。あの看板あるし」

「ドナイヤネン村のギルドへようこそ!自分らここに来るのは始めてかいな?」

ここも関西弁で話している。どうやらこの村の方言が日本の関西弁に酷似しているらしい。

「はい。別の町で受けたクエストの報告と、双魚宮について聞きたいんです」

「わかりました。では、まず報告をお願いしますね」

ユウ達は川の調査の報告と、天帝との勝負をしたこと、双魚宮を見つけたことを報告した。

「こちらが報酬です。では、次に双魚宮について説明しますね」

いきなり関西弁を話すのをやめ、真剣な口調で話始めた。


「『双魚宮』、それはこの世界に12ある黄道神殿の第1宮です。そこにはピスケス様がおられます」

「そのピスケス様を倒すと証が貰えるということですか?」

「その通りですが、ピスケス様はとてつもなく強いです。また、ピスケス様が召喚される使い魔も協力ですよ」

「使い魔といいますと?」

「それは私達でもわからないのです。ピスケス様がいらしたことはあるのですが、召喚は滅多にお目にかかることが、できないので」

「なるほど、やっぱり一筋縄ではいかないか。そうだ、武器を新調したいのですが……」

「この先に鍛冶屋がありますよ」

「ありがとうございます」



あの町と同じであれば鍛冶屋はとてつもないだろう。そう思いつつ鍛冶屋へと向かった。

「鍛冶屋ナンデヤネン」とかかれた看板を見る。

「ほんとに大丈夫なのか……これ」

「大丈夫でしょ!」

「ちょっと怖いですけども入ってみるしかないですね」

恐る恐る鍛冶屋の中へと入る。

「らっしゃい!自分ら何を探してるんや?」

「やっぱり関西弁だな」

「関西弁?なんやそれは。この言葉はナンジャって言うんや」

「ナンジャですか。あ、えっとこの素材で一番良い武器を作ってください」

と、差し出したのは川の調査でドロップした蛙型のモンスターの皮である。

「ほなちょいと待ちい」

鍛冶屋は奥の部屋へと入り、鉄を打つ音が聞こえてくる。

「リン、レイ、ピスケスを倒す方法だけど、使い魔がいるから正面突破は難しそうだ。どうすれば良いと思う?」

「あたしの魔法で使い魔を一掃させてもらうわ!」

「私が途中でテイムしたこの子と槍で相手の攻撃は防げます」

新たにテイムしたらしくそこには炎をまとった鳥がいた。

「なるほど、じゃあ、リンは使い魔をお願い。レイは俺と一緒にヒットアンドアウェイで戦ってくれるか?」

「はい、もちろんです!」

「アタシもいいわよ。せいぜい足を引っ張らないことね」

「正直じゃないなあリンは」


「できたでえ。剣と槍とロッドや。大事に使いよ。お代は2000ツィーや」

「ありがとう!」

ユウは2000ツィーを支払い、双魚宮へと向かうことにした。

「ほな元気でな」

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