Chapter4 アケルナー
前回行ったクエストの報告をユウ達はギルドにすることになり、ギルドへと向かった。ギルドに着くと写真を渡すと同時に
「写真撮ったら妖精が襲ってきましたよ!注意喚起をした方がいいですよ!」
「あら、それは大変でしたね。ごめんなさい。では、注意喚起の紙を貼っておきますね。あと、これが今回のクエストの報酬です」
「鉄の剣」と「鉄のロッド」と「鉄の槍」を手にいれた。
「では、次のクエストをどうするか決めようか」
「そうですね」
レイも同意する。
「あ、アタシもいいわよ!」
何でこんなに怒り口調なんだろう?と思ったが、まあいいかとユウは思い、クエストの張り紙を見る。
「お!これでいいんじゃないかな?」
ユウが取り出したのは川の調査だ。報酬もかなりいいもので、楽だなと感じるほどだ。
「いいわね。よし、受けましょ!」
「よし、それじゃあ出発だ!」
「このクエストを受けます。お願いします」
「では、対象の川の河口に向かってください。そこから、上流に向かって歩いていただければ結構ですので」
何て楽なクエストなんだ。3人はそう思い、すぐに調査対象である天の川の河口へと向かった。
「じゃあ川を上ろう!」
「オーケイ!モンスターに注意だよ!」
3人は武器を構えつつ、川上りを始めた。と言っても河原を歩けばいいだけなのだが……。気にしたら負けだ。
数キロほど歩いたところで、モンスターのポップする量が増えてきた。
「よし、いくぞ!一気に倒して目指せ川の上流!」
「「おう!」」
河原なので、魚人系のモンスターが多くポップする。しかし、その中にも両生類や、は虫類をイメージしたであろうモンスターもたまにポップする。
カエル型のモンスターが出たときは、リンが
「うぎゃあぁぁぁ!か、かかか!カエルぅ!?」
「リンってそうゆうの苦手か?」
「苦手じゃないしっ!いきなり出てきたからビックリしただけだし!」
「じゃあリンにカエル型のモンスターを倒してもらおうかなぁ」
「なな何を言っているのかしら?このリン様にかかればこここんなのいいイチコロだわ!けけけど、今回はいい一緒にたた倒しましょう」
「「やっぱり怖いんだなぁ?」」
ユウとレイは声を揃えてリンに聞く。
「ここ怖くないわよ!」
「声が怯えてる。正直にいった方が身のためだぞ?」
すると、リンは恥ずかしそうに
「あ、アタシ、か、カエルとかヘビがに、苦手なの。こ、これでいいでしょ!?」
やっと正直に言った。よし、解決。では続けよう。ユウ達は順調にモンスターを倒しながら川を上っていく。しかし、あと少しというところで川の守り神と思われるモブが現れた。
「我が名は天帝。この川を統べるもの。川荒らしは貴様らか!?」
「違いますよ!何かの間違いではないのですか?」
「うむ、そうかもな。ここを通ってもいいよ」
「「「ありがとうございます!」」」
3人はほっとする。
「……とでも言うと思ったか!証拠がないだろうに。我を倒したまえ」
どうなったらこうなるんだよ……。そう思いつつ
「倒すしかなさそうだ。リン、魔法を撃っちゃって」
「わかったわ!」
そう言い、詠唱を始めた。
「古の炎よ、新たな炎と融合し、今ここに現さん。焼き尽くせ!ファイヤーディザレクション!」
新たな魔法攻撃だ。
「ほぉ、炎属性の魔法使いか。見た感じ強そうだが、こんなの我に効かねえのさ」
「んなばかな。この魔法も相当強いはずだ!」
「そうよ!このアタシが撃ったんだから強いに決まってるわ!」
「何もわかっちゃいないな貴様らは。私は川の守り神だぞ?炎なんぞ敵じゃあない!」
「あらそお。ならこれなら効くんじゃないかしら?古の光よ、川の守り神の闇を明るく照らせ!シャイニングストーム!」
「ひ、光属性だと!?」
「どうよ!アタシにかかればこんなの楽勝よ!」
「単にジョブレベルが上がって使えるようになっただけのくせに……」
「それを言うなー!」
「なるほど、貴様らはこんなに強かったのか?いやそんな訳な……」
「でぇりゃあぁ!」
「話を最期まで聞けぇぇ!」
「話?そんなのどうでもいい。お前を倒す。それだけだ!」
「貴様らぁ!どうでもいいとはなん……」
「シャイニングストーム!」
「ウガァァァァ!だ、だから話を聞けぇ!わかったわかった!降参だ。川荒らしじゃないことはわかったからここを通ってもいいから」
「今の話聞いたか?」
「聞きましたよ」
「さっさと行きましょ」
「じゃあな守り神さん」
「我の名前は天帝だぁ!」
「ああ。覚えといてやるよ。じゃあな」
ユウ達は川上りを再開した。
10分後、川の源流であるダムへと着いた。
「うわぁぁ。すごい眺めだね」
「そ、そうですね。こ、怖い……」
「レイは高所恐怖症だったな」
ダムからは最初の町の全景が見えるほどだった。ああ、夜景が綺麗だろうなぁ。そう思いながらふと後ろを見るとそれまた驚きを見せる物だった。そこにはとても大きな石でできた門があった。それは鳥居にも見えるものだ。その中心の絵には魚が2尾描かれていた。
「こ、これって」
「ああ。間違いない。12体の準ボスのうちの一体がいる神殿だろう」
「スクリーンショットで見たことがあります。この神殿の名前は……」
「双魚宮……か」