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記録7 死にかけと白い布

陸斗の叫びは無駄では無かった。しかし殆どの人が寝ていた為陸斗の声は聴こえていなかった。そう、無駄では無かったが効果が薄かったと言うべきだろうか。

しかし、宗治などはしっかりと陸斗の声を聴いていたため指示通りに動いていた。


「痛ってぇ、頭が割れそうだ」


陸斗は無事だった、左手にアタッシュケースを抱きかかえたまま、右手を手すりに掴まった状態だった。頭を打ったが背もたれに強く打ち付けた為痛いが重症では無い様だ。

バスは左側面を地面にしている為、シートベルトをしていた陸斗は特に怪我は無い、そしてバスを出ようと考えるが...


「あれ?これってシートベルト外した瞬間落ちるんじゃ...」


そう思い陸斗は考えた。が良い方法が思い付かず、まず隣にいる宗治の安否を確認する事にした。アタッシュケースを右手に持ち直し、左手で宗治の肩を叩こうとして初めて気付いた。宗治がいない事に...

どうやら先に抜け出したらしい、それか最悪バスから放り出されたか。まぁ、マイナスの事を考えても仕方が無いと思い左側、正確に言えば今の重力の状況で言う下を見る。

その瞬間、陸斗は目を疑った。窓が真っ赤に染まり血まみれの肉片が大量に落ちていたからだ


「お、おい、嘘...だろ?」


陸斗は混乱しつつも冷静に考えた。なるべく肉片の事は考えない様にしながら。そして、1つ思い付いた。肉片の上なら恐らく肉片がクッションになり無傷で着地する事が可能だろう。


「やるしか、無いか」


そして、陸斗はシートベルトを外し飛び降りた 、勿論アタッシュケースは右手に抱いたまま。グチャ、っと肉片が潰れる嫌な音がし、血しぶきが周りに飛び散る。

が、着地は上手く成功した。そして陸斗は横転しているバスの中をどんどん前へ進み、割れているフロントガラスから出た。


「はぁ、はぁ、くそっ!もう体が思うように動かない」


そう言いバスを出て少し離れた所で倒れた。そこでアタッシュケースに気付いた、取り敢えず開けた方が良いのでは無いかと。

そう思い、地面にうつ伏せの状態の陸斗は右腕の下にあるアタッシュケースを頑張り右腕を動かし開けた。そして、やはり闇に包まれベレッタが人間体になり出て来た。


「どうしたのマスター?何だか騒がしかったわよね?」


そう、立っている彼女は陸斗にそう問いかける。陸斗は倒れたまま彼女の方を見た、すると彼女の履いている黒い少しふわっとした感じのスカートの中の白い生地が見えた。正直反応するのも疲労からできない為、陸斗は心の中で、ご馳走様です、と呟いた。そんな事を考えていると。


「マスター?聞いてるわよね?」


彼女の問いかけに陸斗は慌てて


「あ、あぁ、聞いてるけど...僕は正直暫く動けそうに無い、あと下着みえてる」


ベレッタは顔を真っ赤にして慌てながら


「なっ!何見てんのよ!バカ!!」


と言い陸斗に蹴りを入れた。正直、陸斗を蹴った事によりより、ハッキリと見えてしまっているので元も子もない様な気もするが...

まぁ、そうなるわな、と陸斗は思いつつ


「やばい、もう意識が...」


そこで再び陸斗は意識を手放した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


陸斗が意識を手放した後、ベレッタは不思議に思った。


「マスター?寝てるのかしら?」


しかし、返事は無い。だが先程まで話したりしていたので彼女は自分が蹴ったので、その仕返しに死んだフリか何かをしようとしているのだろうと思った。

そこで、彼女は何かコスプレをして逆に驚かそうと思った。彼女は黒いシャツに白いフードの無いパーカーを羽織り、黒い少しふわっとしたスカートから、メイド服に着替えることにした。陸斗が意外とそういうのが好きだと知っていたためだ。

そして、彼女は陸斗の好みそうなメイド服をイメージする、そして闇に包まれメイド服で姿を表す。基本的に人間体になる時などでも服の色や形をイメージすればそのイメージした服を着ることができる。勿論風呂に入る時はいつも脱ぐが、この様にして作られた服は汚れることが無い優れものだ。

そして、彼女は陸斗に近づきしゃがみ、顔を覗き込む


「ほーら、マスターの大好きなメイド服よ?」


しかし、陸斗は反応無し。そこでベレッタは意地になって大胆な行動に出た。


「ほら、今起きたら私の下着見えちゃうかもしれないわね」


彼女は陸斗の上にまたがりスカートの裾をパタパタし始めたが、白い布が見え隠れするが、やはり反応無し。そして彼女は...


「何やってんだろう私」


そう言い、顔を真っ赤にしながら正気に戻った。だが、ここまでして寝たふりなら起きないのも変な話だ。そう思い最悪の事態が頭をよぎる。


「さ、流石に本当に死んでたりとかは...して無いわよね?」


そう、少し緊張気味に言った。そして、彼女は彼の脈を念の為確認する事にした。そこで彼女の顔は青ざめた


「嘘...脈が殆ど無い」


そして、彼女の脳内には最悪だがしかし、現在一番可能性の高いものがよぎった。このままじゃ死ぬ、そう彼女は思った。


そして、彼女は涙目になりながらも主人の、陸斗の看護を始めた...

「いやー、にしても自ら下着を見せるとは変態ですねぇwwwww」


作者はそう言った、それに続け陸斗も


「確かにそれは変態ですね、まぁ、僕のベレッタはそ

んな事やる子では無いですけど」


と陸斗が返す、が作者は


「いや、おたくの所のベレッタちゃんの話ですぜぇ?」


そうニタニタしながら返し、陸斗が


「そ、そんな馬鹿なあの子がそんな事を...信じられない」


驚いたフリをしながら言った。


「にしても、美少女の下着を下から覗くとは、貴様!そのポジション私と変われ!!」


とふざけて言う作者に、陸斗は


「まぁ、ベレッタは僕の物ですから、僕が彼女の下着を覗きたいと思えば何時でもみせてくれるんですよ」


笑いをこらえ気味に言った。

ここで何故かゴゴゴゴゴゴゴゴという効果音がピッタリな雰囲気になった。そして


「ふざけるのもいいがげんにしなさい!私はあなた達のおもちゃじゃ無いわよ!!」


そうベレッタが言い2人を蹴り飛ばした、そして2人は星になったとか...だがベレッタの下着を蹴られた瞬間見る事が出来たそうなので、彼らは満足したのかも知れない


以上おふざけでした。なお、この文は本編とは全く関係ごさいません。

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