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虹色の街

作者: 烏丸 朔夜

色彩の国

その国は、街によって色が違う 

赤・橙・黄・緑・青・藍・紫 七つの色の街があった

その町のすべてが同じ色 建物の色も、人の髪や目の色も、川や森の色さえも


けれど紫の街には異質な双子がいた

青色の髪に赤色の目の女の子と赤色の髪に青色の目の男の子

二人に名前はなく、女の子はアカメ、男の子はアオメと呼ばれていた

二人は紫色の街にはいられない だって紫の街に生まれながら、“紫”を持っていなかったから

けれど他の街、そう赤色の街にも青色の街にもいくことはできない だって二人は一色じゃなかったから


だから二人は旅に出た 居場所を求めて

この国は街と街の間に白と黒の森や川があった 二人は街には入らずに森をさまよっていた

ある時二人は出会った 灰色を持つ男の子に 

灰色は禁忌の証だった 異なる色を持つ両親から生まれた、呪われた子だった

彼は全てを諦めていた 自分は呪われているのだと 両親は自分の姿をみて逃げたのだと 彼は愛されることはないんだと悲しい顔をして言った

彼の髪は光をあびると銀色に輝いていた 

二人は思った 灰色なんかじゃない こんなきれいな色が呪いであるわけがない

二人は言った 一緒に探そう、僕らの街を!!


その後、彼らは多くの子に出会った

赤色の街から捨てられた桃色の女の子、橙色の街から捨てられた茶色の男の子  

青色の街に生まれた藍色の女の子を 彼女は藍色の街からも捨てられてた 実は彼女は藍色ではなく群青色だったから 

緑の街から捨てられた子は二人と同じような双子だった 黄色の髪に青色の目の女の子と青色の髪に黄色の目の男の子


彼らは思っていた なぜ僕らは捨てられたのだろう なぜ色の違いを認めてくれないのだろう

どうしてこの国は一色ずつしかないのだろう 七色以外の色がないのだろう


彼らは歩き続けた 時折出会う旅人や商人たちに“異端”と言われ蔑まれても 

暴力を受けた時もあった それでも彼らは探し続けた

彼らは希望を持ち続けた 必ず自分たちの居場所はどこかにあるのだと




王国の外れ、全ての街を囲む、白の森と黒の森も抜けた所には見たこともないような光景があった

それは青色の川、緑の木々、赤や黄色など色鮮やかな花々 一色ではない複数の色の世界だった

今まで見たことがない色もたくさんそこにはあった もちろん“異端”と言われた桃色も茶色も群青色も、禁忌の証とされた灰色もそこにはあった

彼らはそこに街を作った どんな色を持つ者でも住める街を

そこはいつしか虹色の街と呼ばれた

彼らと同じように“異端”とされた子どもたちがしだいに増えていった 

彼らは大きくなり子どもも生まれ始めた 異なる色同士の子どもなのに灰色の子どもは生まれなかった

灰色の子から受け継がれただけだった


虹色の街は少しずつ大きくなった 街の外にも色が広がり始めた

いつしか一色だけの街はなくなった 様々な色があふれる国がそこにはあった







色が関係する物語が書きたくなって、この話を作りました。 

童話風に書こうと思って書いていたら、一文一文が変になりました。

読みにくかったかもしれませんが、ここまで読んでいただきありがとうございました。


誤字脱字のご連絡、感想などがありましたら、書いていただけると嬉しいです。

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