ベクトルの行方
ベクトルの行き先に確信が持てない。
卓が、そう思うには、理由がある。
まず、ベクトルの力が分からない。
そして、それが伝わるかも分からない。
また、どのくらいの速度かも分からない。
卓は、そのベクトルが標的に当たって初めて、そのベクトルを評価できるのだ。
卓には、一つだけ確証していることがあった。ベクトルの「方向性」だ。
つまり、標的には当たっているということだ。
逆に一番、確証が持てないことは、ベクトルが、本当に標的に影響を及ぼしているかと言うことだ。
卓が一番、恐れていることは標的にベクトルが効いていないかもしれないということだ。
標的が、もし、卓の存在をチープと見なしていたら・・・
卓は、そう思いながらも今日もベクトルを発信するのであった。
(never end?)
たまに自分の作品をシュールだと言ってくださる方がいますが、この作品は自分でもシュールだと思います。