2話 体を鍛えるためにえんやこら
死霊王が死んだことにより俺もまた死んだのだが、今俺は小さな村の小さな家の隣にある教会で孤児として暮らしていた
前世の記憶がある俺は前世の記憶がこの大陸のこの国の出来事だったのかを確認するために教会にある本を調べていたこの時の俺は4歳になる頃だった神父に読んでもらい、字も覚えようと必死だった
調べた結果国は違ったが英雄記を見つけその時の大盾の男ということを知り
今が聖王歴 1399年 ということもわかった、あれから200年近くの時が過ぎていた
調べごとが終わった時に事件は起こった
魔物が村を襲ったんだ
そして月日が経ち
「早く起きなさい、さぁ早く」
「はい、シスター」
「ジェスはいつも早いわね」
俺はもう起きていて村の周りを走った後、部屋で腹筋をしていた
「皆も起こしてあげて」
「はい」
「いい返事ね」と言って、シスターは部屋を離れていった、シスターは朝のお勤めがあるので忙しいのだ
「皆起きろ~。畑に行くぞ」
教会の裏には畑があり、孤児たちはそこで畑仕事をしたり、村の手伝いをしてお古の服をお駄賃にもらったり、して生活をしていた
「う~ん、眠いよ~」 「もう朝~」 「すぴ~」
他の子供たちはぼやいていたが、
「畑仕事しないと、朝飯抜きだぞ」
そう言うと皆さっさと起きだしたので俺はそのまま畑に行った、俺は主に畑の開墾をしていた他の皆は畑の収穫をしているのだが、土地は余っているので俺は開墾をして体を鍛えていた
この国では孤児が成人してから生きていくのに、農家、商業で奴隷の上で弟子の下くらいの中途半端な立ち位置にされるので大体の孤児が冒険者を目指す
「今日はこのくらいかな」
2時間ほど掛けて50m×3m位を開墾したデカイ岩をどけて、切り株を引っこ抜いたり、成人してない子供では絶対に出来ないようなことをたかだか10歳の子供がやっていたのだが周りはあまり気にしていないようだ
俺には親が居ない、6年前に事件が起こって当時4歳だった俺は無力で何もできなかった教会で縮こまることしか出来なかったんだ、魔物が村を襲い父は魔物に立ち向かい時間を稼ぎ母は弟を抱えて逃げるところを襲われて殺された
父の稼いだ時間で近所の家からも応援が来て、何人かの犠牲の果てに魔物は倒され村は助かった、その時俺は誓ったんだ強くなると
「今日も頑張りましたね、ありがとうジェス」
「はい、シスター、体を鍛えて、将来冒険者で頑張るんだ」
「ふふ、いつも言っているわね、努力は嘘をつきません、頑張りなさい」
「はい」
「さぁ皆~朝食の準備が出来ましたよ~」
朝食と言っても、今は10時頃だ、この世界は一日2食で普通の家は朝か昼に一食、日が暮れる頃に一食の生活が普通で、冒険者は仕事の前に朝食を済ませてクエストを終わらせてから食事を取っている日数の掛かる仕事はまた違うようだが、俺はそこまで冒険者に詳しくないので知らない
そして冒険者として成功するには魔法が得意であるか体力が必要になってくる
孤児は魔法を覚えるには教会で司祭を目指して神聖魔法を覚えすしかないのだが、この村の司祭は残念ながら司祭の資格はあるものの魔力がなかったので神聖魔法が使えないのである
それでも、司祭様は神聖魔法の知識があるので色々な書物で字を教えてもらう時に神聖魔法も皆で教えてもらった
俺は神聖魔法を覚えられなかったが周りは皆神聖魔法を使えるようになっていた、俺には覚えられなかったので体力作りをしている
ここの協会に居る皆は親を魔物に殺されてしまったので、孤児になった子供で皆8~12歳の6人で親は魔物の群れが来たとき命を掛けて村を守ってくれたので村の英雄扱いなのだが、親が皆死んだ事で特に子供を甘やかしたりはしていない、自立出来なくては生きてはいけないので皆は厳しく育てようと思っているのだ
朝食を終えて勉強が午後からなので村の広場で遊んでいたら、村の子供が親がいないことをからかってきた、村の子供たちは自分たちの親が孤児たちに厳しくしていることを勘違いしているのか孤児を馬鹿にしてくるし、村の英雄の事も分かっていないようで、からかってくるくせに村の子供たちの夢は村の英雄になることらしい
「またか、皆教会に戻るぞ」
一番の年長者のダンカンが皆に声を掛けて教会に帰ることにした
「逃げるのか弱虫が」とかなんとか言っているが、戦えば俺らが勝ってしまうので敢えて戦わずに済ませている
12歳のダンカンと10歳のオックスは神聖魔法をかなりのところまで鍛えていて、フォースという光球を放つ魔法やブーストと呼ばれる身体強化等の将来冒険者になった時必要な魔法を覚えていて、体力も15歳の成人したての大人くらいはある
11歳のニッキーと9歳のキャミと8歳のジョンはフォースと治癒魔法を覚えている
体力も皆ニッキーは成人並だしキャミもジョンも10歳以上の子にも負けない体力がある
俺だけが神聖魔法も使えずに皆よりも鍛えてやっと体力も並んで居る感じだ、聖騎士だった時の剣術やスケルトンパラディンの記憶が邪魔しているのかもしれない、俺はスケルトンパラディンとしての記憶があるがあくまで前世なので今の自分とは違うものと考えているが、動きなどは参考にしている
戦闘になれば一番強いと自分では思っているが、周りの成長には完全に負けているので悔しくて仕方がない、
「くそ、もっと鍛錬しなくちゃダメだ」
悔しさを妬みとかにせず、鍛錬して前に進むことにした
ジェスは気づいていないが、実はスケルトンパラディンの特殊能力が味方の能力上昇と成長補正なのだ、ジェスはその能力を持っている、
最初から強い精製されたスケルトン故に自己を強くするより率いて味方を強くすることで全体を強くする能力なので孤児の皆は味方として認識されて、
ジェスの近くにいれば強くなり、ジェスの近くに居れば成長補正が掛かりより強くなっていくそのためジェスは孤児たちと別で鍛錬している時は影響が出ないが一緒にいる時は一緒に居るだけで成長していまっているのでジェスは皆に追いつけないのであるがジェス本人も他の皆もしらない
村の子供たちを無視したまま教会まで帰って来て、そのまま司祭様に歴史と字と神聖魔法を習い、皆で夕飯の準備をして。皆でわいわい楽しく食べて
その日は就寝した
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