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フルネイス王国の聖なる大盾を携えし英雄エイジャー

3人の男と2人の女が長い廊下で話していた


「漸くここまで来たな、城の中に外の連中が入ってきていないしあとは進むだけだな」


「ええやっとここまで来ましたわ、国の半数の5万人も投入して、正面突破をすると見せかけて600人の3中隊で別動隊として動いて、400人で門を守り100人で進路を確保し、今も100人で退路を守ってもらっているし」


「ああ皆のおかげでここまで来れた100人で進路を確保するために動いて、我ら5人しか残っていないがもう進むしかない、皆の命で作られたこの道を突き進むのみよ」


気合を入れ直す5人は突き進んで行き王の間にたどり着いた


王の間の奥には階段が5段ほどありその上に玉座があった、階段の下には上位と思われるスケルトンが聖騎士の鎧を着ていた

そして玉座にはマントを羽織ったスケルトンが座っていた


「ここまで来たか人間、中々骨のある奴のようだな」


王の間にある玉座に居るスケルトンが独り言のように言っていた


「魔王お前の非道もこれまでだ」


「これは異なことを我は死霊の王、死霊を従えて何が悪い」


死霊の王は正論を言う、人間だって王が人間を従えるのだから、正論だろうが人間は自分が上位種だと思っているので人間の死体を従えている死霊の王を許せないのだ


「お前の言葉を聞く耳など持っていない、いいから倒されろ」


そう一人の男が言い放つと王に向かって走り出すが、側近の上位のスケルトンによって走っていた男の上半身は扉まで血をまき散らしながら飛んでいき、下半身はその場で崩れ落ちた


「我が忠実な下僕のスケルトンパラディンに倒されるようでは我は倒せんぞ」


残りの四人は仲間の血を浴びて居たがここで下がるわけにいかないとばかりに、男二人はスケルトンに走り出していた

魔法使いの女はパラディンを無視して王に向かい魔法を放ち、もう一人の女は神聖魔法を唱えていた


大盾を持った男はスケルトンの攻撃を受けるべく動き、もう1人は盾を死角にして上からスケルトンに攻撃をするべくジャンプをしていた、


「もらった~」


と叫びながら、ジャンプしていた男はスケルトンの鎧ごと、袈裟懸けに押しつぶした、流石に鎧を切るなどという芸当はできないので袈裟懸けにしてスケルトンを押しつぶし吹っ飛ばした


しかし、スケルトンは自分への攻撃を無視するかのように王を攻撃しようとしていた魔法使いに持っていた剣を投げていた


スケルトンの剣が魔法使いの胸に刺さり魔法使いの女は声も上げずに絶命する

残った三人は声も出せないでいる、殺した相手はもう倒しているし、残りは玉座に座る王だけだった


「いくぞ、絶対に倒すんだ」


3人は心を折らず尚も前に進む道を選び目の前の王に突き進んでいく


「・・・・・・」


王は玉座から無言で立ち上がり声にならない声を出していた、その瞬間に3人のうち二人が吹き飛んでいた、神聖魔法を使う女とスケルトンパラディンを倒した男であった、女は打ちどころが悪かったのか頭から血を流してピクリとも動かなかった、男の方は背中を打ち付けて息ができないのかピクピクしている


唯一耐えた大盾の男はそのまま突進した、大盾が対魔王用に作られていたため、神聖魔法が付与されており、王の障壁にも耐えた

そして突進された王はそのまま盾に押しつぶされ、自分ごと巻き込み近距離で魔法を放ち大盾の男を吹き飛ばした


背中を打ち付けた男が立ち上がった所に大盾の男が吹っ飛んで来てもう1人の男は壁と大盾の男にはさまれ絶命し、大盾を持った男だけが生き残った


王もまた死にかけていた

神聖魔法を付与された大盾で体当たりされたことにより予想上のダメージを受けていた、打たれ弱かったようだ


大盾の男がフラフラしながら立ち上がると

魔王は死に際に言葉を残した


「我は死霊王であるが、お前たちは勘違いをしている、我は魔王ではない、死霊王だ、すべての種族に王がありその頂点が魔王である」


その言葉を聞いていた大盾の男は王の言葉を聞きながら王の死を確かめてから去って行った


俺はその状況を眺めていた

その後のことは俺にはわからないが史実では死霊王の最後の言葉は世間には伝えられることが無く、


フルネイス王国歴83年 聖王歴1204年 聖なる大盾を携えし英雄エイジャー、魔王を討つ


という史実が残っている


魔王の城から無事に帰った、大盾の男エイジャーは王城に向かい王に事の顛末を伝えたそうだ

魔王は手ごわく、皆死んでいく中、私が皆の思いを背負い魔王の側近のスケルトンを倒しその後魔王も倒し、無事帰還した

と王に伝えたと後の英雄記というエイジャーの伝記で語られている


そしてパレードの際に王は「魔王は死んだ」と大々的に発表した


倒したのは魔王ではなく死霊王というこの事実は隠されたのだ


俺がこの事実を何故知っているのかと言うと、俺が死霊王の傍に居て、死霊王によって作られたスケルトンパラディンだったからだ、俺自身も疑問なのだがなんで魔物なのに聖騎士なのかだが、自然発生の魔物ではなかったことと聖騎士の死体から作られた結果らしい聖騎士だった頃の記憶は無いが聖騎士の剣術などは記憶にあるようだ


死霊王が死んだことにより俺もまた死んだのだ

異世界で俺は生きていく、もよろしくお願いします


聖王記ってシリーズにしてます。

聖王国周辺の話を書いてるので、

良かったら暇な時にでも読んでいただけると嬉しいです。


読んで頂きありがとうございます


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