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異世界も悪くない  作者: たかさん
学びと成長
11/15

1-10 今日の酒の肴は竜を連れた青年

ちょっとした格闘シーンを入れてみました。

 日もすっかり沈み、京とフィリスはイスタリアに着いた。


「さて、アタイはここでお別れだ。これから野暮用があってね。チビちゃんもまたね」

「ギュイ~♪」

 尻尾と手をパタパタと振っている。人間の様な、犬の様な仕草だ。お前竜だろう……。

「今日はありがとうな。おかげで魔法というものを知れた」

「いいさ。あんたも慢心しないで、もっと練習に励みなよ」

 後ろ手を上げながら、フィリスは去っていった。


「さて、チビ。俺たちも宿に帰るぞ」

「ギュン♪」

 

 宿に向かって、俺とチビは歩きだす。

「夜の街って、昼と全く雰囲気違うもんだよな」

「ギュンギュン」

 ウンウン。と、チビも納得しているようだ。

「ん?何やら騒がしいな。」

 酒場の傍を通っていると、何やら中から、喧嘩をしているような声が聞こえてきた。


「テメェ! 表に出やがれ!」

「上等だ!」

 酒場の木の扉を勢い良く開け、二人の男が飛び出してきた。


「俺に喧嘩売ったこと後悔すんじゃねぇぞ! 俺はな! Cランク冒険者のドルフだ!」

 頭の禿げた厳つい男が、ギルドカードを見せつけるようにして威嚇している。

「それがどうしたってんだ! 俺はまだ申請してねぇだけで、Cランク位の実力は持ってんだよ! 気絶する前に、こっちの名前も言っておいてやるよ。俺はガノンだ!」

 スカーフェイスで長い赤い髪をオールバックにしたような男も、口では負けてない。

 互いににらみ合い、今にも殴り合いそうな雰囲気だ。

 酒場の中からも「ヤレヤレー!」という煽りが聞こえる。


「どこにでもありそうな喧嘩だな。俺には関係ないか」

 我関せず。というように、何も気にせず歩を進め――ようとした時、後ろから人が飛んでくる。

 ガノンと言った男が、禿げに殴り飛ばされ、飛んできたらしい。

 それにしても、痛い。

 無防備なところに、後ろから勢い良く人が飛んできたのだ。

 痛くないわけがない。


「口程にもねぇ野郎だな! もうおしまいか!」

 ドルフと言った男が殴り飛ばされた男に叫ぶ。

「ペッ。たった一発当てれた位でいい気になってんじゃねぇよ!」

 口の中で切れた血を吐き捨て、起き上がりながら言い返している。


「おい。とばっちり食らわしておいて、こっちは無視か?」

 眉間に皺を寄せ、二人を睨みつける。


「あん? そんなのも避けれねぇ奴がしゃしゃり出てくんじゃねぇよ!」

「関係ねぇやつはすっこんでな! 俺はこっちの禿げ殴り倒さなきゃなんねぇんだからよ!」

 ドルフはニヤニヤ笑いながら。ガノンは顔真っ赤にしながら叫ぶ。


「そうか。謝る気は、無いらしいな」


 酒場の中から野次馬がどんどん出てくる。

 喧嘩している二人に賭け事でもしていたのだろう。

「俺はガノンに1000エフラ賭けてんだ!」

「俺なんてドルフに3000エフラ賭けてんだ! 今日の稼ぎ無くさせんじゃねぇぞ!」

 野次馬達は、酔っ払いながら好き放題喋っている。


「いいぜ! 二人まとめてかかってきな! お前らぶっ飛ばして今日の酒代にさせてもらうからよ!」

「はん! そりゃあこっちのセリフだ! 俺の前にその禿げ頭出せなくしてやるよ! てめぇもついでにやってやるよ!」

 

 二人が言い終わると同時に、京の姿がぶれた。

 ガノンと言われていた男が、顔面を歪ませ、酒場の前においてあったタルまで殴り飛ばされる。

 「まずは一人。次はお前だな」


 「な……。お前! 今何しやがった!」

 叫びながらドルフは殴りかかってきた。

 ドルフのパンチをかがんで躱し、そのまま水面蹴りを繰り出す。

 足を払われ、横から倒れていくドルフ。まだ倒れきっていない身体に、後ろ蹴りが放たれる。

 勢い良く、先程ガノンが飛ばされていった場所に吹っ飛ぶ。

 タルは木っ端微塵に壊れ吹き飛び、さっきまで騒いでいた野次馬達も唖然とし、事の終わりを見つめる。


 「酔っ払うのはいいが、他人に迷惑をかけるな」

 「ギュン!」


 青年と子竜はその場を後にした。


 その夜、酒場の話題を独占したのは、子竜を連れた一人の青年。

進みが遅いですね。

一日の流れがとても長いです……orz


修正と更新頑張りますので、長い目で見守って下さい。

コメントにも返信していますが、誤字修正のご指摘いただいている方。率直な感想を下さる方。ありがとうございます。

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