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魔法少女、誕生 Part.11

前回投稿した『Part.10』の続きをお届けします。

それではごゆっくりご覧下さい。

黒いオーラに包まれながら気落ちする魔法使いの少年を宥めた事により何とか立ち直らせる事に成功した一同。

そして、実季(みのる)の魔法少女としての名前の決める為、提案者であるクロードから述べていく事にするのだった。


「それでは今から僕が考えた魔法少女としての名前を発表したいと思います。」


そう公言すると直前の出来事が影響してか過剰な程の反応を示す3人に対し多少のやり辛さを感じつつもクロードは改めた様子で自身が考えた名前を発表した。


「僕が考えた名前ですが、『魔法少女ミノン』なんてどうでしょう?」

「(クロードのヤツ、無難なラインで攻めて来たなぁ。)」

「(やっぱり『ダサい』なんて言ったのが拙かったかしら。)」


一同の反応を窺う様にして発表するクロードに各々抱いた所感を自分の中で留める智史(さとし)と真琴。

一方で発表したのにも拘らず音無の構えである3人にクロードは不安を覚えるとうろたえた様子を見せた。


「もしかして、ダサかったですか?」


『ダサい』と言われた事を気にしているのか自信無さげに尋ねるクロードに2人は気を遣う様にして当たり障りの無い言葉を掛ける。


「いや、なかなか良いんじゃない?」

「あぁ、そうだな。如何にも魔法少女っぽい感じがして。」

「そ、そうですか・・・?」


まずまずの反応であると受け取ったクロードは少し照れた表情を浮かべる。

魔法使いの少年の様子に安堵すると真琴は魔法少女当人である実季の感想を聞く為、向け話を振る。


「ねぇ実季、あなたも良いと思うでしょ?」

「うん。でも何だかシャンプーの名前みたいだけどね。」

「『シャンプー』、ですか・・・?」


悪意の無い様子で感想を述べる実季に『またネガティブな事を言われるのでは』と察知したクロードは無意識に身構え始める。

それを察知した真琴と智史は実季へ向け『余計な事言うなよ』という意味合いを込めた視線を送った。


「えぇと、あぁ、あのねクロード・・・。」


2人から送られる無言のプレッシャーに動揺するあまり耐えられない心境に陥る実季は微妙な雰囲気になりつつあるこの場を上手くやり過ごそうと試みるもこれ以上、余計な事を言わせない為にその声を掻き消す様にして真琴がフォローを入れる。


「あぁ、そうそう。クロードくんは知らないと思うけどこの世界では『ミノン』っていう名前の身体も洗えるシャンプーが有るのよ。」

「へぇ、そうなんですかぁ。人間界にはそんな便利な物が有るのですね?」


真琴から髪と身体の両方に使用出来る洗浄料の存在が有るという説明を受け感心するクロード。

機転の利いた真琴の言動に智史は心の中で『ナイスフォロー』と労うとさり気ない感じを装いながら一連の流れに加わる。


「そうだろ?で、実季としてはそのジャンプーの名前みたいに憶えやすい感じがして良いなって言いたかったんだろ?」

「へ?あ、う、うん・・・。」


智史から話を振られると場の雰囲気を感じ取ったのか、少し躊躇した様子を見せながらも取り敢えず相槌を打つ実季。


「そうですか。では、実季さんの魔法少女としての名前は『魔法少女ミノン』に決定という事で良いですか?」

「ええ、クロードってば何言ってんの!?私そんな事、一言も言って、ムグッ・・・?」


一同の反応から異論は無いと判断すると自身の考案した名前を採用する方向で話を進めるクロード。

だが、パートナーである魔法少女としはその名前に対し不満そうにしながら彼に反発するとそれを察知した真琴は咄嗟に実季の口を塞ぐ。


「まぁまぁ、クロードくん。」

「別にそんなに急がなくても良いじゃないか?」

「ムグムグゥ、ムグムグムグ・・・。(ちょっと真琴、息が出来ないよぉ・・・。)」


気が急くかの如く自らが考案した名前で決定しようとするクロードを制止する様にして窘める真琴と智史。

一方で真琴によって不意に口を塞がれた実季は喋る事は疎か呼吸する事さえもままならず、藻掻きながらも彼女へ向け訴えかけていた。


「え?あ、はい・・・。」


抵抗している様にも見える魔法少女の姿に違和感を覚えながらも一先ず、真琴と智史の提案を受け入れる事にするクロード。


「そうよ。それに私達、まだ実季の魔法少女としての名前、言ってないもの。」

「あぁ、そうだよな。なぁ真琴、お前ひょっとしたら何か思い付いたんじゃないか、魔法少女としての名前?」

「ええ!?」


意図せぬ智史の問い掛けに仰天するあまり声を上げる真琴。

その勢いで実季の口元を塞いでいた手を離すと、智史に向け小声でどういう訳かと問い掛ける。


「(ちょっと智史くん、急に何て事言い出すの?私にムチャブリして来ないでよ!)」

「(わりぃ真琴。でも、此処は一旦、そういう事にしておいてくれ。)」


先程まで塞がれていた口元が真琴の手が離れた事により身軽になった実季はそのやり取りを傍で見ながら、

「(真琴ってば私の口をいきなり塞いどいて今度は智史と一体、何をヒソヒソ話してるんだろう?)」

と、思うと同時に彼等による一連の言動に理解出来ない様子を示した。

一方、そんな魔法少女を他所にクロードは何やら期待感を寄せている様な表情をさせつつ真琴へと詰め寄る。


「真琴さん、是非とも教えて下さい。実季さんの魔法少女としての名前。」

「え?わ、分かったわ・・・。」


やや頼りない返事をしながらもこの状況で下手に誤魔化しを入れない方が良いと判断した真琴は実季の魔法少女としての名前を発表する事にしたのだった。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

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