第6話 半島を堪能しよう!
あー、ここに書くことなくなってきてなんか疲れたわ
品川に到着した。
「にしてもこのマンガ面白いよね」
と、華さn…華ちゃんが言ったので
「いやいやこれ『電車に乗る』ために来てるんだよね!?」
と、突っ込んだ。すると後ろから
「着いたな」
「おう、そうだな」
と、柊真の言葉に反応した。
「で、あの2人は…」
「後ろにいるじゃないの」
と、灰原哀に似たような口調で言った。そこで僕は後ろを見てこう言った。
「うわ!なんか湧いてるんだけど!」
「私たちは虫じゃないんだよw」
「それでリリ、次は何乗るの?」
「とりあえず次は三崎口まで行くよ」
「じゃあもう一回1番線に移動だね」
「あ、そろそろ2ドアのあいつが来るよ」
と、未奈が言ったので全員が走って1番線まで行って、何とか間に合った。席もちゃんと6席取れた。
「ということで誰と組む~?」
と柊真が言った。
「さっきのでいいんじゃない?」
と未奈が言った。
「私も賛成」
「俺も」
え?なんか僕、いじめられてない?と思いながら横を見たら華と人好が話をしている。
「ねぇ、どっちに座る?」
「うーん…じゃぁ通路側にしようかな。リリちゃんと話ができるし」
「じゃあ遠慮なく座らせていただきます」
と、自分で言ったものの、遠慮っていうのかねと、心の中で突っ込んだ。
席に座ってからも京急の2100形は軽快に走って行った。僕はこの品川から京急蒲田の間の大森海岸の通過が好きだ。時速120㎞/hで通過する。昔、僕が京急蒲田の近くにいる友達の家に行った帰りに寄ってみた。
京急の電車以外にも京成、北総、都営の電車が飛ばしていた。イメージで言うとユーチューブで有名の「吹っ切れた」シリーズと同じくらいインパクトを受けた。
「あ、そろそろ平和島通過じゃん。私、そこの通過が好きなんだよね~」
「へ~、意外だわ」
と、ふと振り返ると柊真がいた。
「グヘェ」
「シュウ、何口出していんのよ。あ、お二人さん楽しんでね~。じゃ」
あの二人いいコンビだよな~、ホントに。と、思った。
「あの二人、仲いいの?」
と、聞かれたので
「うん、きっと…」
と、答えた。
「けっこうタイプが真逆なのに…もしかしてSM?」
「それはないし、やめとけ」
けっこう真面目に突っ込んでしまった。
減速音とともに「まもなく京急蒲田に止まります。羽田空港方面は2階、5番線から発車しますエアポート急行羽田空港行きをご利用ください。次は京急川崎に止まります。途中駅ご利用のお客様、この階奥の3番線から発車します普通浦賀行きをご利用ください。」というアナウンスも聞こえてきた。
「ちょっとごめん」
「はい」
ドアが開いた。
「おう、久しぶり」
「久しぶり」
彼は僕の昔からの友達、祐樹だ。
「これだろ」
「そそ。はい3000円」
「ありがと」
「じゃね~」
「おう、またな~」
と、言ったらドアが閉まった。
「ただいま~」
「はい、ところでさっきどうしたの?」
「あぁ、朝ご飯もらいに行ってた」
にしてもこの編成は長距離を走るのになんでトイレがついてないんだろう。
「そういえば六郷土手のあの橋の下に行ったことある?」
「え、ないけどどういうこと?」
ということで後ろの2人に
「六郷土手のあの橋行ったことあるよね2人は」
「「え、そりゃあ」」「ある」「ない」
「え?シュウって行ったことありそうな感じなのに」
「リリだって特大ブーメラン刺さってるぞ。なんで行ったことがあるの?」
「ちなみに手前の2人は」
「「無いよ」」
「「じゃあ…行ってみる?」」
と、凛々子と同時に言った。
京急川崎・横浜に止まった。
ここからは制限速度が120㎞/hから110㎞/hに下がるけどそれでもかなり速い。
「おっ、そろそろあの遺跡が来るぞ」
旧平沼駅。第二次世界大戦中、横浜は空襲をうけ、大きな被害を受けた。もちろん平沼も被害を受けた。ホームは一部が溶け、天井も鉄骨だけになってしまった。しかし、時代が経つにつれその駅の価値や保存が重要視された。それでも京急は屋根の撤去をしたけどそれでもホーム部分が残っている。
「これが平沼…」
と、僕が言った。
さらに奥に行き、上大岡に着いた。ここからは山をぶち抜いたり、街中を走ったりする。
そして金沢文庫に着いた。ここから金沢八景までは京急唯一の複々線区間である。
「さて、今の時間は大丈夫なんだろうか…?」
「何が?」
と華ちゃんに聞かれた。
「ここって複々線区間じゃん」
「うん」
「だからごく稀に同時入線が見られるの」
「へ~」
「あ、そろそろかな」
と、言った時だった。窓がだんだん赤くなっていく。
京急1500形だ。
そのままどんどん1500形が離れていって金沢八景に到着した。
「ちょっと前に行ってみよう」
と、言った。ここからは人がいなくなっていくから一番前の席が取れるのだ。
行ってみたら案の定空いていた。僕たちはそこに座って前面展望を楽しんだ。ここからはエアポート急行が離れて車両の量もまばらになっていく。そうして前面展望を楽しみながら堀之内に着いた。ここからは単線で、いくら速い快特でも各駅に停車しなければならない。
「どうする?」
と、僕は聞いた。
「いや、ここから離れないよ、私は」
「うーん、とりあえず4人呼んでくるか」
そうしてあの4人のところに行ってきた。
「運転席のところ空いてるけどどうする?」
「私行っていい?」
と、未奈が言った。
「じゃあ私も」
と、凛々子も言った。正直この2人は予想がつかなかったから驚いた。
「じゃあ説明して僕が席をどくよ」
そして説明をして席を外した。そのあとは知らないけど。
「せっかく男子組3人そろったんだしなんかして遊ぼっか」
と、柊真が言うと人好と僕もその案に賛成する。
「じゃあ音ゲーしかなくない?w」
「それなw」
と、言うことで音ゲーになったけどあっち側なんか恋バナしてそう…。
そんなこんなで三浦海岸に止まった。ここで一番前の3人組と合流した。
「まもなく三崎口、終点です」
と、桜の名所の並木通りでアナウンスが鳴った。
その後、橋を渡って低速で三崎マグr…三崎口に到着した。にしても駅名標を三崎マグロにするってなかなか面白いよね!
「着いたね~」
と、未奈が言った。
「いいから行くわよ」
と、突然凛々子が言い出した。
「え!?リリ、どういうこと!?」
と、僕が聞くと
「あの電車に乗らないと乙る」
と、答えた。みんなは走って乗り込んだ。