復讐と殺戮
相変わらずグロいです。ご注意ください。
兄妹の頭の中って、基本トールはセラの、セラはトールの事と、殺すことしかないので、兄妹目線で書こうとすると書くことがなくなるんであきらめて神視点っぽくなりました。たまに兵士視点になったりしてます。
「何か御用ですかな?」
ーーーさぁ。始めよう!セラ。
ーーーそうねお兄ちゃん!
「「さようなら」」
ーーー血祭りの時間よ!
「え?」
ブシャーーーーー!!!!
「はぐあああああああああ!!!!!」
ジェームスが思わず絶叫する。
「ダメじゃないお兄ちゃん!この人まだ死んでないよ!」
「あえて殺さなかったんだ。だってこうすれば、絶叫でたくさん人が集まってくる。そしたら、いっぱい、いっぱい、いーーーっぱい、殺せるでしょう?」
「さすがお兄ちゃん!」
「何事だ!」
部屋から飛び出してきたのはギルバートだった。だが血を噴きながら倒れているジェームスを見て絶句する。
「なっ!」
「あなたがギルバートさん?」
「何!?誰だお前!」
兄妹は目深にかぶっていたフードを脱ぐ。
「お久しぶりね!」
「...いや誰だ!俺はお前らなんか知ねーぞ!」
ギルバートが覚えていないのは、こればっかりは仕方がなかった。なぜなら二人の容姿は大きく変わり、見た目だけは大人になっていたからだ。
「忘れるなんてひどいなあ。なぁセラ。こいつ、体を少しずつ刻んでいこうよ!」
「セラ...だと!?まさかお前らあん時のッ」
「やっと思い出してくれたんだね、うれしいよ。」
だがその時、屋敷に憲兵が入ってきた。
「何事ですか!?なっ!!」
ジェームスの血を噴いた惨状を見て、彼らも言葉を失う。
「さぁ、パーティーの時間さ!」
トールがそういうと、セラはギルバートのもとへ駆け出し、トールは憲兵のもとへ一瞬で移動すると手を横に薙ぎ払い、胴体を真っ二つにする。そこからは大量の血が噴き出ていた。
「ひ、ひぃ!くるなぁ!!!」
だがセラは指でギルバートの目をつぶした。
はぐあああああああ!!!!!!!
「セラ、殺ってないよね?」
「分かってるよ、お兄ちゃん。殺さないように加減するの、すっごく苦労したんだから。」
「やっとこの時が来た。」
「そうね、お兄ちゃん!ふふ、ふふふ!」
その様子を、陰から怯えて見る者がいた。彼女たちは、ジェームスの家のメイドであった。兄妹が自分たちの主人を引きずってある部屋に入るのを見ると、逃げ出すように屋敷からでて、憲兵隊の駐屯地に駆け込んだのだった。——————————————
「まあ無視するわけにはいかんな。よし。ジョン、ケリー、ギルベルト。行くぞ!」
メイドたちの通報を聞いて、駐屯地の憲兵の一人が言った。
「お待ちください!たった四人で行かれるのですか?」
「そんな大人数を動かすわけにはいかんだろう。」
「そんなんじゃだめです!あいつらきっと悪魔だ!それに...」
「何?目がつぶれて血が噴き出て、しかも手で胴体を真っ二つだとぉ?んなわけあるか。」
「本当なんです!助けてください、私たち殺され...ああああああ!!!!!」
そのメイドはよほどトラウマになったのか、崩れ落ちてしまった。
「それほどなのか?仕方ない、ケリー、一応本部に調査に向かうと報告しろ。ギルベルト、ここには四人残して後は屋敷に向かうぞ、皆を集めろ!」
「「分かりました」」
(※ここから先、残酷かつ過激な表現が含まれます。)
かくして、憲兵隊総勢十四人が兄妹のいる屋敷に向かった。
「中央憲兵隊だ!ここを開けろ!」
先頭の男が戸を叩く。
ギィィィ...
「何?あいているぞ!」
しかし憲兵たちを待ち受けていたのは周囲に広がったすさまじい量の血と、執事と彼らの仲間の死体だった。
「「「うぅ!」」」
全員が後ずさった。はいている者もいる。
「...う、うろたえるな!ジョン!すぐに憲兵本部と軍警察にも連絡しろ!」
「...!!」
ジョンと呼ばれた男は固まっていたが我に返り、駆け出して行った。
「我々は中を調査する!」
「「Mi trot guralt en, klatet teghr harn♪...」」
「なんだこれは...歌、か?」
「おい、こっちから聞こえるぞ!」
彼らは歌の聞こえるほうへ、恐る恐る近づく。
「「Flat teghr liv sgma elta clarlt♪...」」
キィィィ...
先頭の憲兵が恐る恐る戸を開ける。
「ふふ、ふふふふ!」
見るも無残な光景だった。ロープでつぶされたギルバートはあちこちを切り刻まれて、肉は抉られ、あたりには血の海ができている。十本あるはずの指は両手合わせて四本になっており、残った指も全てはがされている。足は両足とも短くなっていて、今もなお血が滴り落ちている。
「おえぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」
十三人中五人があまりの光景に吐いた。やっとのことで隊長格の男が声を振り絞る。
「お、お前ら!何をしている!!」
その声は上ずり、恐怖に満ちていた。
「なにって、遊んでるに決まってるじゃん。」
トールが答える。
「みんなも、遊ぼう?」
今度はセラが言った。
「こ、殺せ!!」
一瞬の躊躇のあと、全員が剣を抜いて切りかかった。だが次の瞬間、三人の体はセラによって頭から地面に叩き潰されてシャーベットのようになり、別の四人は体の前面をトールの素手によって大きくえぐられ、内臓が飛び出していた。残った六人は全員腰が抜け、失神している者さえいた。かろうじて我に返った四人は逃げようとするも、一秒と経たないうちに三人をセラが胴体を真っ二にし、最後の一人は逃げていった。
「あいつは殺さないの?セラ」
「一人逃がせば、今度はもっと大勢の兵士がやってくるでしょう。そしたらきっと楽しいよ!」
「ああ、そうだね!」
トールは失神している二人を足で踏みつけてバラバラにしながら言う。
「さぁ、次のおもちゃがやってくるまで続きをしましょう!まだまだこれからよ!」
翌日——————
【中央憲兵団本部】
「本部長。昨夜、ノブル特区の高級住宅街の駐屯地に寄せられた通報の調査に赴いた十四人の調査隊がほぼ全滅いたしました。」
「何!?どういうことだ!」
「は!十四人のうち一人は現状に踏み込む前に事態を重く見た隊長の命により報告をするため本部にやってきたのですが、問題はその後に来た報告でして...どうやら踏み込んだ十三人のうち一人だけが命からがら逃げだしてきたのですが、その者によると隊は二人の男女によって一瞬のうちに惨殺されたようです。しかも真偽はわかりませんが素手で頭からバラバラにつぶされた、などと申しておりまして。ひどく動転していて、あまり詳しいことはわかりませんでした。」
「うむ...これは慎重に当たる必要がありそうだな。その後その二人はどうなっている?」
「分かりません。ただ屋敷に入るなと厳命したうえで遠視魔法を使える数人を調査に向かわせまして。二人はまだ屋敷の中にいて、その...」
「なにかね?」
「いえ、互いに抱き合ったり、ナイフでつるした男を切り刻んだり...それはもうひどいありさまだったそうです。部屋の中も血の海になっていて...」
「ああもういい、大体わかった。これは大変なことだぞ。中途半端な数では惨殺されるだけだ。すぐに練度の高い憲兵を集めれるだけ集めろ。軍にも応援を要請し、指示があるまで絶対に動くな!」
「は!」
次は明日に投稿します。