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かねやまち  作者: なまのにく
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プロローグ

初連載です。

至らぬ点はありますが、どうぞ宜しくお願い致します!\(^o^)/

 プロローグ


__とても静かな昼下がり、いつものように、自宅の庭にある木の下でアルバムを見ていた。

小学校に入る前のアルバムだった。


当時僕の家の隣には一人の女の子が住んでいた。よくは覚えていないが仲が良かったみたいだ。周りの人の話では、毎日のように夕方まで一緒に遊んでいたという。


そんな当たり前の毎日が続き、僕たちはもうすぐ小学校に入学しようとしていた。

その日もいつものように公園で遊んでいた。何も変わらない一日だった。何も変わらない・・・

別れ際に、話した言葉も、彼女の表情もいつもと同じだった。

「…もうすぐ入学だね。小学校、一緒に行こうね。」

そう僕が言えばいつも笑顔で彼女は、・・・うん!と、頷いてくれていた。


そんな彼女との別れは突然で、次の日から彼女の姿はもうなかった。



9年たった今、もうほとんど何も覚えていることはない。覚えているのは”霞 唯奈”という女の子が隣にいたこと。

そして、彼女は突然いなくなったということ。



彼女はもうアルバムの写真の中にしかない。


最近は、もともといなかったかのようにも思える…


でも、いたと言う確証はある。

恥ずかしい話だが彼女がいなくなった後の僕はと言うとショックのあまりずっとひきこもっていたらしい。そして今もあまり部屋から出ることはなく過ごしている。


幸い学力は人並みにある。なぜかって?自分はネットで小学校から中学までの教育を受けて来た。全く今の世の中は素晴らしい。昔の自分じゃ珍しくて一人でいることが多かった。でも、今は違うpcの中の教室にはちゃんと友達がいる。


そんな僕は、これからは外に出ようと、高校は私立鐘夜町学園に入学した。


でも、これまでリアルで人とコミュニケーションをとったことのない俺はやはり、人との会話につまづいた。


これが、今でも家の中にいる理由だ。


ネットならコミュニケーションはとれる、でもリアルでほとんど生活経験のない俺には家族以外に挨拶することさえできなかった。



高校2年生は「青春の真っ只中」だ。そんなイメージだが、今の俺には「青春」の、「せ」の字もなかった。


もしかして…そんな期待を抱いて入学したが、そんな生活は儚く終わってしまった。


・・・もどかしい限りだった



そう、この時はそう思っていた。




それから、およそ2週間後。


隣の家に来た引っ越しトラックがやってきました。

・・・荷物を運び出しているのは、その一家だろうか。そう思ったが、俺はその光景を特に気を留めることもなかった。


そう、この家族との「出会い」いや、「再会」がまさか俺の「生き方を」を180度変えることになるとは、その時の僕には到底予想することはできなかった。


そう、すべてはこの時に始まったのです。




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