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20  作者: 捻暮人彼
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プロローグ 利他的な嫌われ者と利己的な神

駄文になる予感しかしないながらもなんとなく書いてみたら上げられなくもない文章になったので。

訂正、助言等ありましたら優しく柔らかくお願いいたします。作者は豆腐メンタルです。気をつけましょう。


「あのねぇ、僕もそんな目的があって魂を創り出してるわけじゃあないんだよね」


目の前の御仁、猫のような姿を象った、それでいてどこまでも人間的なモノ…いや、ここはもう、切り捨てた方がいいだろう。


人ならざる者、人を超えた者。有り体に言って、『神』が、眼前の人間たる彼、キサラギイチナに語りかける。


「別にあんたの個人的な趣味主観なんて知らない。ただ、僕としてはこの状況がよくわからない。説明を求む」


『神』–––––仮にそう置くが、そんな存在を前にして、彼はこの態度を崩さない。

その態度には理由があるのだが、それはまた別の話だ。


「君は人を助け過ぎだよ。利他的過ぎる。

元々、僕は君達被創造者を利己的に創って、利己的な感情のまま生きさせて、それによる世界の変遷を眺めるのが楽しくて観てたんだ。

ほら、君も思い返してみれば、あの世界の住人たちは、一見利他的に見えても、結局言葉を要約してしまえば自分本位な人間が多いだろう?」


成る程。言われてみればそうだったかもしれない。

確かにあの世界はそうだったが、その真実を言うには些か風刺が過ぎる。

世の中の在るべき倫理観、というものを良しとしなかった彼とすれば、その風刺は飛びつくにはもってこいで、ある意味ではその返しは間違いではない。というより、『神』の趣味悪さが目立つ。


「質問に答えろよ。いや、僕の望みを叶えてくれ。あんたのよくわからん–––と言っても共感はできる見識なんざ正直今は軽くどうでもいい。それよりも、僕には恐らく『あの場』に残してきたのであろう大切な大切な同級生の放っておけない女の子がいるんだ。その子のためにも、状況を説明してくれ」


事と次第によっては、あの人に教わった最終手段を使わなくてはならない。


「させないよ」


パキン、と無機質な音が響き、ポケットに突っ込んであったお札が粉々に砕け散る。


「–––っ⁉︎」


思わず目を剥いてポケットに手を突っ込むが、そこにはそのお札の素材である木材のカケラも残されていなかった。


「おい…神だかなんだか知らないが、僕には大事な用があるんだ。邪魔をするなら、殺すぞ」


そう言って殺意を向けると、その猫は恨めしそうに彼を見て、いや、感覚的には観て、の方が近いかもしれないが、睥睨。そう、睥睨して言った。


「あのね…そういうところだよ。君のそういうところだ。確かに、自らの大切な人を脅かす存在を倒す、自らの大切な人でもなくてもその人を助けようとする君は、ひどく人間倫理に忠実で、本来『在るべき形』だよ」


そこで言葉を区切り、猫は自らの頭を撫で付ける。


「でも、そういう生き方が僕としては気に食わない。そもそも人間というのは、不完全で、助け合うように生きていかなくてはならないけれど、それでも僕が創った通り、利己的に生きる業を背負う。それで抗うのが僕が人間に課した法則であり、観察対象と決めた結果だよ」


言いながら、猫は徐々に変化していく。

その様子を見て、彼は息を呑む。


声の1つ1つは柔らかに、尖った爪は人らしい丸みを帯び、白い柔肌は洗練された美しさを帯びていく。


それらはまさしく、美しい女性のそれだった。


「そういうことで、私はあなたをこの世界から追放するわ」


端的に発せられた一言は、彼に言い訳の余地を与えず、体を光で包み込む。

もう彼にとって、変化によっていつの間にか変わった一人称など、意味を成さなかった。


しかし、彼に余地がなかったのは言い訳のみに過ぎなかった。


「うりゃっ」


小さい叫びと共に、目の前に立つ存在に抱きつき、そして––––


光は、空間から消え去った。

最後まで読んでくれたんですか。ありがとうございます。

まさか最後まで読んでくれるとは思わなかったです。

尤も、このあとがきも読まれてなかったらただの痛い人ですし、あとがきしか読んでない人、いたら今すぐページ一番上へスクロールお願いします。

これから色々説明つくんで、どうか見捨てないで。受験あるんで、続きも相当先です。

では、次回予こk…

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