クラウディアの独白
これは私、クラウディア・ルグウィンの記録。
私が永遠に知ることができない、この記録に耳を傾けているあなたは、ロッテかな。
たぶんそうね。
だって私はあなたに向けて、この記録を残すつもりだから。
もし違う誰かが聞いているなら、それはそれで別にいいわ。
でも、できれば私の妹、シャルロッテに届けてくれると嬉しいかな。
(コホンと、咳払いの音)
ロッテ。あなたはきっと、私のことを憎んでいるよね。
それとも、呆れてるのかしら。
どちらにせよ、あなたがこの記録を再生しているということは、私がいない世界で何かが起きたから、なのだと思う。
そうじゃなければ、わざわざ過去の記録なんて掘り起こさないでしょう?
私は未来のあなたの気持ちなんてわからないけれど、ひとつだけお願いがあるの。
この記録を最後まで聞いて。
私の話に、ちゃんと耳を傾けて欲しい。
嫌いになってもいい。呆れてもいい。幻滅してくれてもいい。
でも、どうか知ってほしいの。
本当の私を。
(音声は一瞬途切れ、またすぐにクラウディアの声が続く)
それとね、ロッテ。
あなたは、周囲から私と比べられる環境にうんざりしているみたいだけど。
私は、自分を貫く生き方をしているあなたが羨ましくて、眩しくて。
そして、あなたと同じ。
ずるいと思うことがあったのを認めるわ。
あなたは私より、ずっと強い心を持っている。
それだけは、確かなこと。
だからあなたにこの記録を残すことにしたの。
では、始めましょうか。
私に起きた、すべての物語を。




