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赤い世界
誰もいない。
この町に、この国に、この世界に、誰もいない。
いるのは、自分だけ、この世界に、自分だけ…。
何で誰もいないのか、それは覚えていないけど、ひどく恐ろしい事だったと思う。
誰もいない。
違う、ちゃんとそこにいる。
いっぱい、ソレはそこにいる。
けどソレらは僕の足下に横たわって、動かない。
真っ赤に染まって、動かない。
僕の手も赤に染まっている。
服も、靴も、肌も、全部真っ赤に染まっている。
何で僕だけ動いているのかわからない。
ただ僕は、独りで壊れたように笑っていたんだ。
赤い世界で、泣きながら、笑っていたんだ。
なんかぶっ壊れてる・・僕・・・。