創造神
光るドアの中に入ると色々な人がいた。
そのうちの一人の女性がアジェンタに気づいて声をかけてきた。
「あら。また天界を通さずに神界に直接入ってきたの?ダメじゃない」
女性は口に手を当てて、上品に笑う。
「別にどっちにしろ一緒なんだからいいでしょ?愛神」
アジェンタは面倒くさそうに答えた。
「だれ?」
思わず聞いてしまう。
「愛神。愛の神様だよ」
「愛神!?あだ名!?え?」
あだ名はダメでしょ!とてもびっくりしてしまう。アジェンタって度胸すごいわ。
「そちらは噂のアデレードちゃん?」
「うん。近づかないでくださいね?」
「わかってるわよ」
愛の神様に言われて、アジェンタは頷く。でも、こめかみがピクピクしてちょっと微妙な顔をしている。
「アジェンタ?仮にも神様だよ?」
「大丈夫。この人にだけだから」
アジェンタに思わず言ってしまうと少し被せて言われた。
「あら、酷いのねアジェンタ」
「気持ち悪いです」
「へ?可愛いと思うけど?」
愛の神様は今度はコロコロと可愛らしい笑い方をした。それを見て突っかかりながらアジェンタは言う。なんか子犬の無駄な抵抗を見てるみたいで少し笑える。
ちゃんと気持ち悪くないと思うから、自分の気持ちを言うと何故かアジェンタはいまさっきよりもっと酷い顔で見てきた。何か言った?
「アデレード...その言葉私以外に使ったら殴るよ?」
「へっ!?それはやだよ」
「嫉妬心丸出しは嫌われるわよ」
「っるさい」
色々話してその後は愛の神様と別れて、アジェンタについて行った。