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甲高い独特の笑い声



「ところで、レヴィアさんはお師匠様は見つかったのかしら。まぁ、見つかってもわたくしのお師匠様である【絶色】のダグラス様程ではないでしょうけれどもっ!オホホホホホホホホ」


あぁ、その甲高い笑い声を聞き流せる日が来ようとは、レンブラント先生には感謝しても仕切れない。


酷い日はあの甲高い独特の笑い声を夜中に思い出してしまい寝れない日もあった程である。


「私も遂に昨日正式にとある方の弟子になる事が出来ました」


そして私は見せびらかす。


金色に輝くバッジを。


「あら、そうなんですの?それはそれは良かったですわね。ですがどうせブロンズか何かでしょ………って、金色ですってっ!?何処に貴方みたいな器用貧乏な上に全属性そこそこで飛び抜けて突出する物がある訳でもない貴方を拾う金色のバッジ所持者がいるというんですのっ!?お師匠様は何処のどなたですのっ!?」

「ふふん、秘密です」


そして私の師匠が誰なのかを執拗に聞いてくるシャルロットへ含みを持った笑みで秘密であると答える。


きっと、私の師匠はあの【万色】だと言ってもシャルロットはきっと分からないだろう。


私とシャルロットで先生方や他の生徒たちの扱いが、中等部で優勝したシャルロットという扱いとその為王勢の中の一生徒という扱いをされる様に優勝した【絶色】と準優勝の【万色】では知名度は天と地ほど違って来る。


それこそもう数年前の大会の話なのだから尚更である。


そして、確かに私の師匠は大会であの【絶色】に負けた。


しかしながら私の目には何故かワザと負けた様に映った。


それが本当かどうかは分からないのだが、それでも、だからこそ【万色】は私の中では世界一なのだ。


今はそれで良いとも思う。


「むむむむむっ、見たこと無い文様ですわね。ま、良いでしょう。何処の馬の骨すら分からない者を師匠に選ぶあたり今年の大会一年の部は優者は誰か決まった様な者ですわねっ!せいぜい無駄な努力を頑張ってくださいましっ!」

「ご忠告どうもありがとうございます」

「フンッ!」


そしてシャルロットはツイと顔を背けるとそのまま腰巾着を引き連れてこの場から去っていく。


去り際の彼女の表情はどこか安心した様な感じに見えたのだが、面倒見が良いのか不器用なのかは分からないのだけれどもそこが彼女の良さでもあるのだろう。


「それでも今回は一位を奪還して見せる」


そして、私が【絶色】のダグラスを倒すのだ。


その弟子に負けるなどあってはならないと決意を新たに放課後になるまで過ごすのであった。

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