見た目の可愛い雄に恋をする『新時代』がやってくる!
このエッセイの主な読者層は男性の異性愛者と想定して話を進めさせてもらいます。
おそらく男性読者の多くはかわいい女キャラがとても好きだと思う。属性や見た目も多種多様、好みによって違いはあろうが皆大体可愛いキャラが好きなのだ。
女が好きな男性をヘテロ(異性愛者)、男が好きな男性をゲイ(男性同性愛者)と呼ぶのもまたご存じだと思う。
しかし、最近は少し事情が変わっているのをご存じだろうか。
二次元キャラに限定して話をすれば、このヘテロとゲイの垣根というものが限りなく曖昧になっているのだ。
『男の娘』というものを貴方は知っているだろうか。
Wikipediaに言葉を借りれば、
男の娘とは、男性でありながら娘のような女性にしか見えない容姿と内面を持つ者を指す言葉
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B7%E3%81%AE%E5%A8%98
というものである。
著名な例をあげれば「ハッカドール3号」やブレンド・Sの「神崎ひでり」、FGOの「アストルフォ」や作品として「おとこのこ妻」辺りが挙げられる。あと「風見涼」くんとかいいよね。
数年、十数年前であればこういったキャラが男だと分かれば「何だ男かぁ」という反応が多かったかもしれないが最近はそうではない。性別が男だったとしても、「関係ない」という考えの男性が増えているのだ。
彼らの(私もだが)主張をまとめれば「だって可愛いし」というものに集約される。性別が男だということはもはやそれほど重要なものではなく、見た目が自身の嗜好に著しくマッチするということが重要なのだ。
私はこれを『新しい時代』の到来ではないか、と少し大げさな呼び方をしたい。異性愛がデフォルトであるという考えは徐々に権威を失い、性別の壁などさして意味をなさなくなるのではないか。
「ボク、男の子なんだけど……」という葛藤は将来過去のものとなる可能性すらあるのである。
個人的な欲望を叫べばギャルゲーとかで女っぽい見た目の友人キャラとのルートとかが出来て欲しい。
※バ美肉について
おまけ程度にバ美肉についても触れておこう。
バ美肉というのは、「バーチャル美少女受肉」の略である。バーチャルYoutuber(以下Vtuber)を知らん人にはこれでもわけわからんだろう。
要するにおじさんが可愛らしい少女のイラストやアバター、他にはボイスチェンジャーなどを使うことで美少女としてYoutubeで活動することを指すのだ。
このバ美肉を果たした美少女おじさんたちは一定のファンを獲得している。昔ならネカマと呼ばれたり、可愛くても中身がおじさんじゃん……という反応が大多数を占めたかもしれない。
今でもその層が多かろうが、見た目が可愛いならおじさんでも関係ない!可愛い!ファンだ!という層も増えてきているのだ。
中にはガチ恋する人もいるくらいである。
これぞ正に『新時代』と呼べるのではないだろうか。
自分が好きな見た目を選ぶことが出来るバーチャルな世界で、なりたい自分として生きていくことが出来るのだ。
私はそんな時代がより広く、深く定着していくことを願ってやまない。