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ダンジョン(風)

 ここに来てちょうど1年になる。

いろんなギルドの案内人エグザの元でいろんな修行をした。

半年で4つのダンジョンを制覇もした。

あまりに過酷な1年だった。


 それから半年が経ちまた新しいダンジョンに立ち向かっている。

ていうか、今日朝一でダンジョンに行けと言われたのだ。

そんな話は聞いていない。

「あれ、言ってなかったっけ?」とエグザはうそぶいていたが、俺は絶対に聞いていない。

そう反論すると「つべこべ言わずに行け!!」と無理矢理放り出された。

今、俺はダンジョンの入り口でいつものメンバーを待っている。


 最初に来たのは武闘家のパンキックだ。

パンキックは俺を見るなりこう話しかけてきた。

「おう、まだ坊や1人か?

まぁ、良かった。

ちょうど話したいことがあったから。

坊やに話してもしょうがないかもしれないが俺もいろいろと大変なんだ。

俺たちは3人のパーティーだが男は俺1人。

お前も男なら俺の苦労が分かるだろう。

女どもは男の苦労を知らない。

周りはハーレムだと羨ましがるが実態は苦労の連続だ。

必ず男の俺が気を配らなければならない。

かといって女どもの会話に入るわけにはいかない。

俺には未知の領域だし。

女どもはファッションやらグルメやらの話題でいろいろと盛り上がる。

俺がそこに入るわけにはいかないだろう。

ましてや女特有の話なんかにはいってきた日にゃ白い目で見られるのが落ち。

だから俺は今居場所がないんだ。

この気持ちお前には分かるだろう。

言っちゃあおくが今のパーティーに不満はないんだぜ。

今のメンバーは実力共に申し分ない。

それは俺の誇りでもある。

まぁ俺の愚痴を黙って聞いてくれてありがとうな」

大分パンキックはストレスがたまっているようだ。

大分俺にしゃべりかけるといつもの無口なパンキックに戻った。

そしていつものメンバーが揃った。


 今回のダンジョンは風のダンジョン。

洞窟内に強風が吹き荒れるダンジョンだ。

と言っても入り口はそんなに強い風が吹かない。

それに洞窟内には風が吹かないポケットスポットと言う場所がある。

そこで一休みしながら奥深くまで進むのだ。

もちろんパーティーのメンバーは風耐性の装備を身につけている。

そして全属性に耐性のある俺は正体がばれないようにそれなりに誤魔化している。

と言ってもかなりの強風だ。

気を抜くと押し戻されてしまう。

俺たちはどうしても進まなくてはならない。

風の吹かないポケットスポットまで進むのもかなりの困難だ。


 俺たちはその風の吹かないポケットで休憩をする。

食事をしたり談笑したり。

しかし、俺は食事が出来ない体なのでなんとか誤魔化すようにしている。

最初は不審がったメンバーだが今では何も聞かれない。

そして休憩が終わるとまた強風の中を進まなければならない。

これを何度繰り返しているのだろうか。

とにかくメンバーの体力の消費が半端ない。

俺は休む度にリュックから大量の食材を提供する。

いろんなものを出すことの出来る不思議なリュックだ。

メンバーも最初は不思議がって聞いてきたが今では何も聞かれない。

これが俺たちの日常になっているからだ。

何より俺はメンバーに正体がばれないようにしなければならない。

パンキックもかなり苦労しているようだが俺も苦労しているのだ。


 ある程度奥深く進むと風と一緒に雨が降ってきた。

いや、おかしい。

ここは地下深い場所だ。

雨が降るなんておかしいのだ。

しかもどんどん進むにつれかなりの大雨、そして強風。

さすがにきつくなってきたので風の吹かないポケットスポットを見つけそこでメンバーを休ませた。

俺はその間、この雨の正体を探りに行った。

俺は風耐性も含め全ての属性に耐性がある。

しかも強い耐性だ。

メンバーを連れるよりも1人で歩いた方が楽なくらいだ。

そうこうしていると大きな川を見つけた

どうやらこの地下に流れる川が原因のようだ。

しかもかなりでかい川だ。

このダンジョンに吹き荒れる風がこの川の水を巻き上げているらしい。

俺は原因が分かったのでメンバーに水耐性の装備も身につけさせその川を(風耐性の)ボートで渡った。

その川の向こう側が目的地だからだ。


 川を渡るとそれまでの強風が嘘のように消えた。

どうやらそこも風の吹かないポケットスポットらしい。

そして今回目当ての魔物もそこで見つけた。


 今回の目当ての魔物はイタチだ。

それも風属性のイタチ。

その生態はあまり分かっていない。

俺たちはそれを観察するのだ。


 そのイタチは家族で暮らしていた。

子育て真っ盛りといった感じだ。

えさは小さい虫らしい。

えさの捕食の仕方は魔物らしい捕食だ。

じっと見ていると両手に風の渦のようなものを発声させている。

そしてその風の渦が玉のように丸くなっていく。

それを虫にぶつけ虫を失神させている。

そうやって捕食するようだ。


 毎度ながら魔物はかわいいなと思う。

そしてこのカワイイ魔物を見ていると今までの疲れがどっと癒やされるのだ。

本当に魔物がかわいいなと思う今日この頃です。

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