極東連邦
2005年11月30日
一人の囚人が、脱獄した
その囚人は、旧蝦夷人民共和国道北管区長 柊昇一
無期懲役で北海道内の刑務所で収監されていたが
彼の昔の同胞が救出し
一路、ロシアに向かった
朝鮮ではなく、ロシアに逃げた
この世界では、ロシアの結束力は酷いもので
資源や金は、中央 《モスクワなどのヨーロッパロシア》に流れており
軍事力も、それなりに置かれているが、福理厚生がなっていなかった
柊を脱獄救出命令を出したのは、
旧ソ連極東軍であり、柊昇一と交友関係があった元軍人が主犯だった
作戦は極東ロシアと満州、朝鮮を巧みに謀略したり、武力で併合するという
強行的な手段だった
柊昇一も、ウラジオストクについた時点で、真相を知り
兵器の質などを考慮した結果、
博打だと言い放った
そして博打に乗ると言い
翌年6月1日に
極東事変を引き起こした
満州地方の瀋陽軍区とロシア極東海軍を抱き込み
朝鮮人民共和国に侵攻
並びに、瀋陽軍区とロシア極東海軍が各々の所属政府から離脱を宣言
日本政府の内閣情報調査室や外務省情報局、国防省情報保全隊が情報を得て
日本海機動部隊に緊急出動態勢がとられた
極東事変は2月にも及び
柊昇一は、沿海州南部と満州東部、朝鮮人民共和国を事実上掌握し
極東連邦を建国
さらに2月後に、苦肉の末、ロシアを極東から追い出した
と言うより、東欧諸国のヨーロッパ連合合流に危機感が強く
極東などどうでもよくなったのだ
その後、満州西部も、極東連邦に制圧され、
高麗民国には、分断国家でいくか、極東連邦の構成国として歩むか
の選択肢を持ちかけられ、国民投票の末、独立を決めた
中華人民共和国は何度も奪回作戦を講じたが
極東連邦がEATO加盟申請
日本では、国家承認に賛否両論であったが
現在の国家元首が、柊昇一ではないために
最終的には、極東連邦の国家承認を了承し
EATO加盟を認めたのだった
その後、中華人民共和国が、最終決戦を仕掛けたが
EATOの総攻撃により、壊滅
民主派が蜂起したことにより
中華連邦が発足
EATOは、米国抜き版の経済連合会議を開催
通貨統一や関税放棄、連合域内行き来パスポート不要
等が話し合われたが
日本は関税撤廃以外では拒否、可決しても参加しないと言い放った
まるで、イギリスみたいに
理由としては治安や物価指数の都合上
紆余曲折を経て構想がまとまった矢先
アメリカ発の住宅ローン不況が発生
世界中が大打撃を受けてしまった
その中で
中華連邦と高麗民国、ベトナムは先行して
2010年に、永と言う通貨を導入
由来は、永楽通宝から
日本は、導入を見送ったが、結果的には正しかった
導入した国にとっては
翌年3月に起きた日本大震災(宮城沖と土佐沖で同時発生)により
日本経済は大混乱し、5年近く経済停滞が起きてしまった
一方、ロシアは、東欧進出を企みつつも、極東の動きにも気をつけないといけないため、クリミア編入に止まっていた
それにより、仏伊と英独の連携が固持され
欧州連合崩壊危機は去ったのだった
終わり
柊昇一は 此処では防衛局長
アメリカで言う 国防長官の立場にいる
極東連邦憲法の規定に
国家元首(大統領)及び連邦議員は
過去5年以上
連邦領域内で居住している国民である事と
連邦民から普通選挙で選出されるとあるため
やむなく防衛局長と言うポストになった