むかしばなし。
ある家系には不思議な力を持った女の子が生まれるという。
その女の子は大きな力で恵みと安定をもたらす。
その女の子のように、不思議な力を持った女の子が他にも生まれたが、どの子もその女の子の力には及ばなかった。
そこでこの不思議な力を持った子どもたちを巫女と呼び、その一番力の強い女の子を姫宮の巫女、通称 姫巫女と呼んだ。
この世に愛され、この世界の中心となる男の子がたびたび生まれる。
それは王の中の王であり、全ての王の上に立つ存在。彼のことを人々は真王と呼んだ。
姫巫女は真王付として真王の補佐を行うことになった。
真王は姫巫女を巫女の国の王とした。
そして月日が流れ、真王には特別仲がいい王たちが6人いた。
7人はお互いを尊重しあい、助け合った。
6人の王たちを人々は真王を守る者として騎士王と呼ぶようになった。
間も無く真王と姫巫女は婚約した。
他の王たちは2人を盛大に祝福した。
そしてついに、真王と姫巫女は結婚することになった。
ところが婚姻式の日、国中が歓喜に包まれている中で喜ばしい日が絶望に暮れる日となったのだ。
たくさんの人ならざるものが襲ってきたのだ。
それらは深い闇の力を持つものたちだった。
騎士王たちはそれらと戦ったが次々と命をおとしていった。
その後、真王も……
他の騎士王と同じようになってしまった。
姫巫女はたいそう悲しみ、大きな力を使った。
その力は使ってはいけない力、世界を改変してしまうほどの力。
それほどの大きな力を使い、姫巫女は未来に託した…。
『絶望することはない、私は再び生まれくる… 騎士王も…真王も… またいつか会えるだろう。またいつかどこかの世界でみな再び会える。この世界で出会えたことは、偶然ではなく必然なのだから。』
そして20年後、再びこの世には王たちが生まれたが、悲劇は繰り返された。
何度も何度も………
悲劇は未だ終わらない……




