Part.01
「…もう歩けないんだね…麻奈美ちゃん…」
…見舞いに来た幼馴染み、真琴が俺の病室に飾ってある写真を見て言った。
「……そうらしいな」
「…また、笑ってくれないかな」
「……ああ」
…真奈美は、目の前で親友が飛び降りたのを見てしまったらしい。それと同時に麻奈美自身が車にはねられた。
……俺と同じ目に遭わせてしまった…。
俺の足は…
昔、ある事故で動かなくなった。
……そのせいで、麻奈美はあの二人に……
「……なぁ優輝。君がそう落ち込んでたら…その、麻奈美ちゃんだって…」
「……」
「……ごめん…」
「…いや、お前の思った通りだよ。
そうだな、頑張らないとな。じゃ、リハビリしに行くか!」
「えっ?あっ、ちょっと!!…まったく、やっといつも通りになったな」
俺が頑張らないと。
…麻奈美は俺のせいで沢山辛い思いをしたんだ。
……歩くんだ、絶対に。
…俺の代わりにもう一度、前に歩くんだ…麻奈美。
「…麻奈美ー」
「…やっぱり、返事がないね」
「…ま、とりあえず入ろうぜ…」
麻奈美の病室は、俺の病室の隣。
病院側の配慮だと思う。
「麻奈美ー、入るぞー」
いつも通りに、入ったつもりだった。だが…
…麻奈美は、ベッドから落ちて床に倒れていた。床には赤い──
「──麻奈美!?」
「麻奈美ちゃん!?…だっ、誰か呼んでくる!」
「あっ…!分かった!」
俺は…血を流して倒れている麻奈美を、何とか車椅子から降りて体を揺する。
…意識がない…。
「……麻奈美…!」