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⭐︎この記事に関して  精神科医へ独占取材

以前より何度か取材を申し込んでおりました、〇〇市にて精神科医として勤務経験のある方へ、この度遂に取材を行う事ができました。


※本記事は、その際の録音音声を文字起こししたものである。


======



ピピッ──録音開始



──はい。大丈夫です。お待たせしてすみません、〇〇さん。


『いえ、大丈夫です。今日はよろしくお願いします』


──早速ですが。今回はどうして、取材に応じていただけたのでしょうか?


『はい。何度か取材をお断りさせて貰ってたのですが、つい先日、ちょっと色々ありして……』


──と、言いますと?


『えっと、まずは僕についてお話しさせていただけたらと思います。その方が、記事にしやすいと思いますので』


──そうですね。では、どうぞ。


『えっと、僕が〇〇市で働いてたのは三年前になります。当時の僕は大学の医学部を卒業したばかりで、〇〇市には研修医時代にお世話になった先生がいたので、そこでお世話になろうと思って移住しました。

〇〇市は、なんというか少し閉鎖的な田舎なので、何だか、こう……印象的な訴えをされる患者さんが多かったんですよ』


──具体的にはどんな感じの方が多かったのですか?


『年配の方だと、とにかく悪夢にうなされるって方が多くて。若い方や、それこそ小学生くらいの子だと、誰かが自分を監視しているって言う方が多かったです』


──他の地域の方と違うな、と感じたはどういった点ですか?


『診察に来た患者さんの多くが、元々は県外の方だったのと、何よりも気味が悪かったのは、患者さんの半数以上が一年くらいで通院を辞めてしまわれたことです』


──完治されたという可能性はないのでしょうか?


『それもあるとは思うのですが……。精神科での診察ってどんな風に診断を出すことが多いのかって知ってますか?』


──いえ。教えていただけますか?


『ほとんどの病院やクリニックで取り入れられてるのが、まずは患者さんの話を聞くこと。問診ですね。それを元に、考えられる病気をテストするんです』


──なるほど。それで、〇〇市の患者さんの場合は何がおかしいんでしょうか?


『軽度の患者さんの中には、ご自身の判断で通院されなくなることもあるんです。でも、重度の患者さんの中には薬を飲まないと、日常生活も困難な状態の方もおられます。そういった方でも一年以内に通院されなくなることも多かったんです』


──別の病院に行かれた可能性は?


『それも考えたんですけど、多分、それはないんじゃないかと思います』


──どうしてですか?


『〇〇市の精神科の病院はうちと、もう一つ、山を超えた先の、車で二時間くらいかかるところにあるだけなんです。そこまでわざわざ行くかって考えると、現実的じゃないですし……』


《しばらくの沈黙。どこか歯切れの悪い様子に、三宅から話を振る》


──では、少し話題を変えたいと思います。〇〇さん、今回の取材に応じるきっかけとなった出来事について、お聞きしてもよろしいでしょうか。


『ああ、はい。えっと、つい先日僕が今勤めている病院に手紙が届いたんです。これなんですけど……』


《手紙はA4用紙を折りたたんだものであった》

※以下、手紙の内容を〇〇さまの了承を得て、書き出したものである。


〇〇先生、こんにちは。

私のことを覚えておられますでしょうか?

三年前、〇〇市で先生がお仕事されていた時、先生に適応障害だと診断された者です。

先生の最後の勤務の日、私も再診していただきました。

その時にお礼が言えたら良かったのですが、機会を逃してしまいましたので、こうしてお手紙にしました。

先生、体調はいかがでしょうか?

私は、先生の後任の先生に処方していただいた薬がよく効き、今は穏やかな日々を過ごしております。

先生もお変わりなく元気でしたら幸いです。


先生にご相談していたあの音ですが、私の気にしすぎが原因みたいでした。

最近はめっきり気にならなくなって、今では心地よさすら感じてます。

それに、こちらから話しかけてみると、案外可愛い反応をするんですよ。

先生はこの音を聞いたことがないんでしたよね?

ぜひ、聞きに来て欲しいなって思います。


また機会があればぜひ、〇〇市に遊びに来てくださいね!

〇〇より


*


《手紙の裏には拙い線で似顔絵のようなものが描かれているが、なんの絵かは不明》



──これは、ちょっと……。正直、気味が悪いですね。


『手紙の内容自体は、精神疾患の患者さんにたまに見られる文脈の支離滅裂さはあるのですが、それ以上に、なんか僕の中で引っかかるものがあって』


──それで?


『この手紙を読んでから、ちょっと〇〇市のニュースをネットで調べてみたんです。そしたら、この手紙を送ってくださった〇〇さんが亡くなられたってニュースが出てきたんです』


──同姓同名の別の方ではなく?


『この方は、下の名前が特徴的でしたので間違いないと思います』


──死因とかについては。


『自殺でした。山の中で手首を、ご自身で噛みちぎったらしいです。死体はしばらく見つからなくて、その間に頭部を動物に食べられてしまったみたいで、身元の特定に時間がかかったって、そうネットに書いてありました』


──ん?


『そうですよね。そうなんです、僕もニュースで知った時、鳥肌が止まらなくて』



《手紙の入っていた封筒の消印を確認したところ、〇〇さんの死亡日よりも一ヶ月以上も後であった》

※この件については、後日、郵便局に問い合わせたが、回答は得られなかった。



《バッテリー切れのため、ここで録音データ終了》



=======

手紙の裏面記載の絵に関しては、編集部の数名で確認を行ったが、顔らしきものが書いてあること以外はわかりませんでした。

その為、別日取材時に〇〇寺の現住職:〇〇さまに見ていただきましたが「……どこで手に入れられたのですか」とだけ話され、以降は回答できないとのことでした。

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