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もう一度、魔王を討つまで  作者: 空崎恵
英雄の背を追って
7/14

依頼進行 〜はちゃめちゃな1日〜

10 hours later


随分日が登った時間に、俺達は作業を開始することとした。


「オレはマングローブの根と葉を、アレーティアは聖水を、カタルシスとネモはスライム狩りを担当するってことでいいかい?」


「聖水は最悪なかったら水から作るわ。できるだけ探すけれど」


「アレーティア....近くに沼地はある......?」


「うーーんと.....ええ、あるわ」


「じゃあそこでスライムかるとしますかー」




ということでそれぞれが何を収集するか決まったところで作業スタート。

アレーティアの言った通り、ちょっと歩けば沼地が見えてきた。


「本当に沼地があった......」


「近くに川もあるよ......ここから水を汲んできていたのかな........」


「多分?確かにこの距離なら毎日組んでくるってのも無理な話ではないな」


サラッサラキラッキラの川を眺めながら、沼地へと足を踏み入れる。なんでこんなに違うんだってほど水質に天と地ほどの差があった。


「スライムくんはーっと、確かに沢山いるな......」


「本当だね......」


呑気にぴょーんぴょーんと跳ね回るスライムが、ざっと20体ほど。


「これ.....必要な量よりオーバーしそうだな.....」


「まぁ....ないよりかはマシなんじゃないかな.......」


スライムの狩り方はいたって…単純。武器に突き刺していくだけである。こう.....串刺しに。

そもそもスライム自体なんかほぼ水の液体に魂やどっちゃった☆ってだけの魔物である。強くない。ただプルンプルンなだけである。

無心に串刺しバンザイいやっほーいしていれば、剣にどんどんスライムが蓄積していった。


「もうそろそろ撤収するか?随分たまったし......」


「うん.......そうだね.............」


やけにネモの声が遠くて籠っている感じがするなと思い、振り返ると


「ネモォォォォォォォォォ!!!!」


スライムに溺れたネモがいた。




カタルシス達がスライム狩りでヒャッハーしている頃、アレアト達の方は古代遺跡へと足を運んでいた。


「そういえばマングローブって沼地に生えていたね.......」


そんなことを思い出しても後の祭りである。


「これならカタルシス達に頼めばよかった......」


「でも、ここにも奇跡的にマングローブは生えているし、良かったじゃない」


「これはそうだね.......」


そんなこんなでやってきたのが古代遺跡。アレーティアに頼んだ聖水は、基本古代遺跡に眠っていることが多いため、ここに来たというわけです。


「ここの古代遺跡は.....祭壇だったのかしら?すぐに組んでこられる位置に聖水があるわね」


「それならよかった。オレもすぐに必要なものを取ってくるよ」


「気をつけなさいよ〜」


ということでオレはなるべくはやく、そして安全に気をつけてマングローブの根と葉を回収した。アレーティアの方も、手持ちの瓶に聖水を汲んで合流した。


「それじゃあ、むらに帰ろうか」


「カタルシス達の方は集まったのかしら?」


「多分、必要以上の量を集めてくるんじゃないかな」


沼地に生息するスライムの量を考えると、そうなりそうな可能性が高い。


「そうね。でも、スライムの粘液は回復剤の調合にも使うし、あるだけ得だからいいじゃない」


「なら、いいか。じゃあ村へ......」


そう言いかけ、異変に気づく。岩の擦れる音がかすかに聞こえる。これはー


「遺跡守衛のゴーレムが起動している!迎撃するぞ!!」


「!!...わかったわ!」


ゴーレムは起き上がると同時に、その重い腕を振り下ろす。だが重量が重い分、動きが鈍い。


「隙あり.......!!」


素早く剣で腕を砕く。重い感覚が腕の神経を襲うが、もたもたしている場合ではない。


「こっちを....みなさい!!」


ゴーレムの背へ回り込んだアレーティアが、短く詠唱を唱える。杖の先に現れた魔法陣から斬撃が溢れ出す。それらはゴーレムの四肢を切り裂いていく。

己の重さに耐えられるほどの足を失い、ゴーレムの身体が崩れる。


「これで.......とどめだ!!」


ゴーレムの胴を剣の一閃で両断。再生能力をもたないゴーレムはただの岩へと成った。


「おつかれさま〜。見事だったわ、アレアト」


「アレーティアの支援あってだよ。それじゃあ、村へ戻ろう」


そう言い、2人は戦いの跡が残る移籍を後にした。




「だ、大丈夫かい...?!」


合流早々こんな声。

それも無理はない。だって俺の隣にはへにょへにょになったネモがいるのだから。


「スライムに......溺れただけだよ........大丈夫.........」


こんな様子である。一応事件現場で応急処置はしたものの、スライムの粘液にひどく足を掬い取られ体力をごっそりもってかれたようで。


「大丈夫ならよかった......。それで、そっちの方は集まったのかい?」


「えっとな......」


俺は後ろのスライムの山を指さす。


「あ、やっぱり?来た時からそんな気がしてたわ」


「想像の10倍くらい多く取れちゃってさ」


「それなら後で瓶詰めにして保管しておくよ」


やはり資源は有効活用するに限るね。


「それじゃあ、調合をはじめよう!」


『おーー!!』




ということで始まりました 〇分〇ッキング。

始めに俺達が山ほど狩ってきたスライムの中から、特に透明なスライムを選びとり、すり鉢に突っ込みます。そこにアレーティアが汲んできた聖水を入れ、混ぜるとあら不思議。天色になります。

そうなったらアレアトが持ってきたマングローブの根と葉を入れます。この時に根と葉を細かく刻んでおくと混ざりやすいからオススメ。

そうしたらしっかり混ぜる。そして液体の色がシャルトリューズグリーンになったら完成。


「ふぅ、やっとできたね」


「マングローブの根と葉を入れたあとからが長かったわ〜」


ちなみにその工程だけで1時間かかった。全員で交代しながら混ぜていたので、最も非力なアレーティアが音をげているのである。


「あとはこれを井戸へ流し込むだけだね」


「じゃあちゃちゃっとやっちゃいますかー」


出来上がった液体を片手に、俺は枯れ井戸へ向かう。相変わらず乾いた土が見える井戸だ。


「入れるよ〜」


「いっちゃいなさい!!」


「傘.....必要かな......?」


「とーうーにゅーーーーう!!」


カレイドに液体を流し込むと、みるみるうちに地面へと染み込んでいく。


「これ、大丈夫かな......」


そう心配していたのも束の間、井戸を中心に地面が激しく揺れだしー


「わぁ........!!」


井戸の中から勢いよく、空めがけて水が柱のように吹き出した。


「おお...!井戸から再び水が出たぞ.....!」


「やったぁ!これで水の心配はないね!兄ちゃん!」


「なんと.....本当に解決してくださるとは.....」


そんな住民の歓喜の声が村にあふれる様子に、嬉しくなるとともに


「び、びしょ濡れだわぁ......」


爆水地の近くにいた俺達は見事なまでに水をかぶった。とりあえずアレーティアの簡易魔法で服を乾かし、落ち着いた井戸を覗き込む。


「ほんとに水がはってある......」


「それなら、もう水の問題は解決したってことだね.....!」


「あぁ、長老の元へ行こう」



村のなかで長老を探すと、案外すぐに見つかった。誰がどう見てもご満悦の様子で。


「おぉ.....!冒険者の皆さん、本当にありがとうございます...!!なんとお礼すればいいか......」


「いえいえ、依頼を完遂できて幸いです。ところで、この村に書物はありますか?」


「あぁ。今回のお礼と思って、好きなだけ持って行ってくだされ.....」


「感謝します」


そんなこんなで依頼完了。書物の保管されている家に案内されていったアレアトを見送りながら、俺達は先に借りている家に帰ることにした。


「それにしても、本当に解決してしまうなんてなぁ.....夢だって言われてもおどろかねぇ」


「それもそうでしょうね.......」


「やっぱり.......本は凄いや.......」


疲れがたまって消沈状態の俺達は、すぐに寝落ちしてしまった。幸い、戻ってきたアレアトが夕餉の時間に起こしてくれ、全員で夕餉を食べた後にぐっっっすり眠った。

明日にはタレスティアに行けるぞーーー!!!

と喜びを露わにしています。


これを下書きしたのがChristmasの2日前だったですが、クリスマス何貰おうと考えた結果、行き着いたのが37gほどのシャーペンでした。それで設定を整理していくのが楽しみでなりません。

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