定住
サービ国
「王女様、定住民が1万を超えました」
「そうか。まだ国全体に迄、届いてないか?」
「はい。ここに寄るのも、年に1〜2回程。まだまだ先ですが」
「まあよい。あの森の入口の村は如何だ?」
「はい。500人程、定住が進んでおります。あそこも、ルート上の出入口。更に人口が増えると思われます」
「我ら長年の夢が叶うとはな」
「はい。さつまいも、葛のお陰でですな」
「生産状況は?」
「さつまいもは、かなり進んでおります。葛は、成長に時間がかかっておりますな」
「我々はまだ、定住としての経験が浅い。オータ領へ、農業技術を学に人を出したいのだが?」
「解りました。人材の選定後、直ぐに向かわせます」
「よろしく頼む」
定住のお陰で、畜産の生産も大幅に増えておる。更にオータ領主の農業技術が、我々に持たされれば、我が国は更に発展出来る。
サービ国より、1名の農業担当者がオータ領へ派遣された。
やっと屋敷が完成したけど。。。
「どうだ?みんな?」
「どうだって。。。城みたいじゃんか!」
「ええだろー。やっぱこうじゃないとな!」
「まあ、我々は住めればいいが・・」
「お初にお目にかかります。サービ国より派遣された、農業担当のニイと申します」
「領主のユーと申します」
「この度は、農業技術を学に来ましたので、宜しくお願い致します!」
「まあ、そんなに畏まらなくても宜しいぞ。こちらの担当は、みどりと言いまして、恐らく庭にいると思うので、そちらにまわってもらって構わないぞ。爺、案内してやってくれ」
「ありがとうございます!」
ふぅー。感じの良い方で、安心した。しかし見た事も無い型の建物だな。こっちではこれが普通なのかな!?
「お嬢様ー!」
「はーい!」
え!?こんな小さい女の子が!?
「こちらは、サービ国から来ました、農業担当のニイ様でございます」
「初めまして、ニイと申します!御領地での農業を学びに来ました!」
「あー。そうなんだ!私の事は、みどりって呼んでください」
「はい!解りました」
「さつまいもと葛は、育ってますか??」
「はい!我が国では、説明書と比べさつまいもは、約1ヶ月と長いですが、国を変えるほどの植物です!葛も育っておりますが、ゆっくりと成長しています」
うーん。やっぱり北にあるからなのかな。
「サービ国では、普段はどんな作物を育てているのですか?」
「国で育ててる作物は、無いですかね。各遊牧民が自分達が食べる、葉物位ですかね」
う〜ん。移動しながらその場で、畑をか。。
「気候はどの様な感じでしょうか?」
「そうですね。こちらより年間を通して、気温は低めだと思います。雨は、それなりに降りますが、大きい川は、ありませんね。海からの風が吹いて、大きな木は生えてませんし大きな木は、森位ですかね」
「まだ、私がサービ国の状態が理解出来ていない前提としてお話を聞いて欲しいのですが。まず農業用の水を確保する為に、ため池を提案します」
「ため池とは?」
「人工的に池を作り、小川や雨水を貯めて、農業用の水を確保します。水を確保しておけば、安心ですし」
「なるほど。早速検討してみます」
「その周りに試しなんですが、ベリー系の植物を植えてみるかな・・」
「ベリーとは?」
「こちらの、ラズベリーとブルーベリーです」
「果物ですかね?」
「はい。2種類ともです。ブルーベリーの方が背が高くなります。こちらは、年に1回収穫で、ラズベリーは2回収穫が可能です。干したり、煮詰めたりして加工食品にもなりますよ。苗木は、沢山あるので、差し上げますので、試しに植えてみてください」
「宜しいのですか??」
「ここだと、山に作った畑で育ててるのですが、中々人手が居なくて大規模に育てられないので」
上手く育ては、定住の人達の仕事にも出来るな。
「是非、お願い致します!」




