師匠
「そうで有ったか。驚かせてすまなかったな」
「まあ、俺も教会を抜け出してきたからな」
「で?お前が見た感想はどうだった?」
「帝都で別れた、子達はここで楽しそうに暮らしてた。勉強も教えてもらってて、ご飯もちゃんと食べてて、安心して寝てた」
「そうか。安心したか?」
「あ、あ。安心した。貴族なんてどーしょうも無い奴等ばっかだと思ってた。ここの領主もたまに、遊びに来てくれてたし、長男か?玩具も持ってきてくれたし、その母ちゃんと娘2人も食べ物持ってきてくれて、料理作ったり、教えてくれた」
「それがここの家族達よ。ここで安心して暮らさそうか?」
「暮らすわけねーだろ!!」
「!?」
「これで、安心して帝都に戻れる」
「戻るのか?」
「ああ。これで不安に思ってる子達に話が出来るからな。安心させる事ができるよ」
「そうであるか!見事な考え!立派じゃ!!して、お主の名は?」
「カルサだよ。あんたは?」
「のぶと申す。所で、カルサ。読み書きは?」
「ウッ。ボチボチ。。」
「剣や槍は?」
「まあ、そのうちに。。」
こりゃー。どっちもやってねーなー。だがお主の心意気は、受け取った。
「カルサよ。帰るのはいつでも出来る。だが今のままでは、まだまだ足りぬなので、お前には、特別メニューを与えよう」
「特別メニュー??」
朝マラソン。終わってから剣と槍の練習。朝ごはん。読み書きの授業。昼ごはん。剣と槍とクロスボウの練習。おやつ時間。読み書きの授業。夕ご飯を何やかんや教えて、1ヶ月。
「大分、逞くなったなー」
「如何いたしまして。。。」
「もっとゆっくりしてけば良いのに」
「ここに居た方が、俺が死んじゃいます。。」
「これで、お前は最も人を助ける事が出来るぞ!」
「師匠ありがとうございました」
「随分としごいてたじゃん?」
「なーに、奴の為よ」
「ふーん。男同士は、解らんなー」
「そんな事だから、婚・・・」
(バっカーん!)
「何するんだ!!」
「くだらねー記憶を見てるんじゃねー!!」
「ワルサーを出すな!!冗談だ!!」
「ほら、今日は20mmとやらのテストだろ?」
「そうだった!」
「あれ。2人を呼んだのか?」
「ええ。隠してても、来るから今回は最初から手伝って貰う。今回のは重いし、ケッテンなら引っ張れるから」
「さーて。弾をセットして、ゴーレムに撃って貰うわよ!」
(ボン。ボン。ボン。ボン。ボン)
「成功か?牽引の台車がぶっ壊れたが」
「木製だとダメみたいね。。」
「これ戦車に乗せるのか?デカ過ぎないか?」
「そうだね。載せたかったけど。テケじゃ無理だね」
「うーん。まあ成功って事で!!」
「また、戦車を??」
「今度は、別物で」
「どんな奴だ??」
「ハ号。本来なら、3人乗りだけど、2回り位大きくして、5人乗りに出来ない?」
「いや。これだと、新規エンジンも作らないと無理だよ!」
「そうか。今すぐじゃ無くて良いんだけど」
「テケが造り終わってから!これ、装甲は、テケと同じ?」
「いや。20mmかな?」
「いやいや。簡単に言うなよ。。」
「何でそんなに厚くするの?」
「ライフル弾を弾きたい」
「うーん。。要は、ライフル弾を弾ければ良いのか?火縄じゃなくて?」
「悩み所、何だよね」
「それなら、訓練の時に、厚みが違う鉄板を的にして撃ってもらおう。それからでいいな!」
「よろしくお願いねー!」




