他に何か?
休んでろと言われても何か出来る事がまだまだあるんじゃ無いかと思って落ち着かないわ。今は領内の生産力には余力がある。在庫量を確認したら150㎜ロケットが少し少な目。射程が短いからこの所余り活躍が無かったけど、高射砲塔2、山要塞、司令部の掩体壕施設の配置を見ると恐らくノブはこの飛行場全部を囮に使う気だ多分。引き込んだ後3方向からの一斉射撃。侵入した敵軍は如何して列が長くなるのと入口は2㎞程度の幅しか無い。頭が止まれば自然に渋滞を起こしてその場に留まる。そこを更に野砲などで入口に砲撃を行えば全滅させる事が可能‥‥
ノブ!面制圧するならロケット弾よ。連射性は野砲に劣るけど!
緊急指示書
またノブからか‥‥ん?さくらから!?
150㎜ロケット弾を作れるだけ作って送れ!
V 1の生産を落としていいから!
さくらの指示は大雑把なんだよなぁ‥‥10〜20会戦分の在庫がある筈なのに。どれだけ作ればいいか解らんが緊急って事は急がないと不味そうだな。V 1の生産を落とせばなんて事ない。ロケット弾の方が生産性は良いからな。
それよりもさくらから建物を急に増やすって来ていたのも取り掛かって居るが何が有ったんだ?多めに作っていた筈の輸送列車がまた足りなくなってくるとは‥‥列車も追加製造しないと。ギガントもあれだけ作っても中々余裕が出ないなぁ〜。
「お忙しい所、申し訳ありませんが今宜しくでしょうか?」
「警備隊長、どうしました?」
「新たな車輌が出来たって話をお聞きしまして、見てみたくて」
「あー。この3種類ですかね?」
「これがくろがねって奴ですか?うんうん。操作系が全然違うんですね」
「そうですね。操作は慣れればそんなに難しく無いと思います。操作書も印刷してますので一部差し上げますよ」
「有難う御座います。早速ですがこの屋根付き5台と貨物用の後ろに、こう箱を載せて後ろを開閉扉に外側からの開閉窓も付いた物と上部には開放扉、作れますか?」
「それなら簡単に作れますよ」
「それなら‥‥その型のを‥そうですねそれも5台お願いします。箱の部分は後で細かく報告しますので」
「解りました!仕様が決まったら教えて下さい」
「有難う御座います」
んー。早くも注文が溜まってきそう。各3台出来たから、北の国へ、屋根付き、荷台車を各1台。前線には各1台。残りを試験用でここに残すか。操作方法が違うから慣れるのに必要だろ。更に乗ってもらって変更点が有れば報告して貰えばいいか。
「王女様、もう少しで前線航空場に到着します」
「うむ。野戦飛行場も大分整ってきたようだな?」
「その様ですな。後方に3箇所も作るとは」
「恐らくこちら側が本命だ」
「そうなのですか?」
「前線航空場と呼んでおる周りにかなりの地上陣を巧みに作っておる。妾達が使っておる建物もさりげなく組み込まれておる」
「ここまで攻め込まれると?確かに街道入口の防衛壕は、まだ一本しか完成しておりませんからな」
「いや。逆だ。入口の防衛壕は、恐らくこのまま完成などせん。前線航空場を囮に使う気だ」
「まさか?これ程使い勝手の良い飛行場を手放すと?」
「そうだ。噂だと、山側要塞、高射砲塔、南側の司令部陣は、地下で繋がってるそうだ。言うなれば飛行場を囲む様に要塞化されておる」
「それ程に?しかし大量の土砂が見当たりませんが?」
「土嚢として利用さ。手間の掛け方が異常だ。入口の塹壕で使っておる。わざとらしく大規模に。2本目も作り始めておるが恐らく妾が出てからそれ程進んでおらんはずさ」
さて、少しは変わったか?パッと見張る限り変わってはおらん様だが。奴は偽装や騙すのは得意だからな。気長に見つけるとするか。




