停戦か‥
「そうなると‥‥兵を集めて再占領か‥ムカン方面からも引き抜く可能性もあるか‥」
「そうだ!ジワジワと締め上げてやる」
「奴等がここへ攻め込んで来れば、兵力を消耗を誘うのか」
「その予定だ。兵力が無くなれば、停戦なりするかも知れぬ」
「‥‥停戦か‥降伏はせんだろうな‥」
「まあ、先の事は解らぬが思いつく事は全て行うぞ!」
「お主の考えは、よー解った。手が空いたら男爵に挨拶しに行けよ」
では、挨拶にでも行くか。
「フォンブラト男爵に、ピアン姫。オータ軍作戦担当のノブだ」
「この度は、誠に有難う御座います。私達を救出して頂いて」
「いや。姫からの依頼だったのに、手荒い救出で申し訳なかった」
「とんでも御座いません」
「色々と聞きたいんだが、帝国内で一体何があったのだ?我々は辺境も辺境で帝都の状況が解らなくてな‥」
「そうですな‥‥ある日帝都から派遣された文官より、領内の監査が行われ人員、食料の供与をしろとの命令が出されました」
「ほぅ。それで?」
「最初の目的は、解らなかったのですがその内にムカンへの侵略戦争の為と解り私は拒否したのです」
「帝国貴族なのに命令を拒否とは大胆な事をしたな」
「私の領地はムカンとも交易が有りますし、理由も無く攻める事は理解出来ません。この戦いも直ぐに終わるとの話でしたが‥‥」
「思っていたより長くか‥」
「仰る通りです。それで私は幽閉されました‥」
「そうか‥‥」
「それからは私が。その後、帝国軍は領内に進駐。私を担ぎ出し、人員や食料の供与せよと‥」
「仕方なく協力か‥」
「はい‥‥我が領内でも私兵はおりましたか、帝国には私共が見た事もない武器で歯が立たず‥‥」
「帝国貴族は、全て協力しておったのか?」
「恐らく‥これを機会に成り上がろうや優遇されよう等、不届者も多く‥」
「そうであるか‥」
「その内に、オータ領やラーライ領が帝国に反旗を起こしたとの話をお聞きしました」
「なるほど」
「その後は、北の国も加わったとお話をお聞きして、この地から帝国軍が出撃し、数週間後には、敗残兵が押し寄せ収拾がつかなくなり‥そもそも男手も居らず‥」
「お主達の男手は、何処に?」
「解りません‥生きておるのかも‥」
「解った‥‥。それでお主達は、如何したいのだ?」
「‥‥私達は‥‥領地も領民も失いました‥‥」
「そうだな‥‥帝国に反旗を起こした‥その気持ちに後悔はあるのか?」
「それは‥有りません!平和に暮らしていた民達を‥‥」
「承知した!だが民はまだ失っておらんぞ」
「‥??」
「暫く此処での滞在を認める。自由にして構わん。聞きたい事があったら聞いて貰っても大いに結構」
「有難う御座います」
うむ。わしらより帝都に近いとは言え男爵辺りでは大した事が解らんかったな‥‥まあそれでもよい。わしらがやる事は変わらん。それにシスターにこっそり鑑定して貰ったが男爵は、統と新。娘の方は、判と撃。詳しくは解らんがよいと見たぞ!




