魔法??
皆慌てて、裏口へ向かい井戸の近くでギャン泣きするミカと驚いた様子の悟が立っていた。
「何があった!?」
また、あの光が!
さとるの足元に滑車の様な物が二つ落ちていた。
木のバケツに紐をくくり付けた簡単な物。これじゃ小さな女の子には、かなりキツイ作業だ。滑車をつければ少しは楽になると思った瞬間に光を発した。
「おー。ぼっちゃん。すげーなー。魔法が使えるか!」
え!?と私達家族は、ルナに視線が集まる。
そうだ。確かにこの世界には、魔法があるとダメ神は話していた。しかし滑車って。。
「違うのか?」
「うーん。」
「ファイヤーボール」「エアーカッター」
「じゃあ滑車」
特に何も起こらなかった。
爺がおっほんと咳払いをすると
「そろそろお昼なのでお屋敷に戻りますか」
「おう。またなお館様とジジイ」
トコトコと歩いてお屋敷に向かう。
「先程、失礼しました」
「皆様は記憶を無くしてるとの事でしたのあの場での説明は遠慮させて頂きました」
この世には、確かに魔法は、存在致します。しかしながら、大半者は魔法を使えません。ハズレスキルという者です。
魔法が使える者は、私の知る限りですと、徐ろに道端に落ちてる木の枝で、地面に描き始める。
火、水、土、雷、氷、風ですね。
まずこの火と言う記号は、火を操る事ができます。次にこちらの水と言う記号は、水を操る事ができます。次にこちらの・・
「ちょっと待って」お姉ちゃんが話を遮る。
「それは、見れば解るけど」
「おー。記憶が戻られましたか!」
「ん?いやそうじゃ無くて」
「土、雷、氷、風でしょ?」
「爺は、安心しました。記憶が戻られて。他の方々も記憶が戻られましたか?」
会話が噛み合ってない。。。
お兄ちゃんがポツリと
「漢字」
「!?」私達家族だけ固まる
「漢字とは?何でしょうか?」
私達は、その字が読める。何故ならその漢字を使っていたから。転生者と話すべきなのか!?話していい物なのか!?
「いやー。早く屋敷に戻ろうとお腹空いちゃった」
ナイス!お父さん!