妖精が
「この森に何か住んでるの??」
「いや。動物だけのはず」
この森に何かが居る???
「そんなに奥じゃないよね?」
「そうさー。×印のだけだからな」
「一緒に森に入りましょう」
私は×を付けつつ、新たな植物を鑑定で探すが中々ありませんなー。
おっこれは、除虫菊。これは回収。
葛もあるわね。ツルからは、繊維が取れるし根から澱粉、葛根。そう言えばこの世界の医療は、どうなんだ!?とりあえず回収。
お!ゴムの木!即回収。ん?サポジラ??こんなのまである!確かチューイングガムの原料!
うぉぉぉ。これは!!綿花!!!1番の収穫ね!!!
本当にメチャクチャな森だねー。
「ガイ!」「ああ、ヒソヒソと聞こえたぞ」
「どっから聞こえる?」「四方から聞こえるぞ」
「私も。この声?」「恐らくな」
「ふふふ。そんなに警戒しなくてもいいよ」
!?話しかけてきてる!?どこ!?
「上だよ上」
上を見ると15センチ位の大きさで、空を飛んでいる!?
「貴方達が話してるの?」「そうだよ」
「貴方達は、誰?」「森の妖精だよ」
「ガイ!!」「俺も初めて見た」
「だーかーらー。そんなに警戒しないでよ。感謝してるんだから」
「感謝?」
「ああそうだよ。君達が木を切ってくれてるんだろ?」
「そうだけど、切っちゃダメだった?」
「いや。切って貰って感謝してるんだよ。余りにも木が大きくなり過ぎてね。森が弱っていたんだよ。君達が木を切ってくれて、光が奥まで届く様になり、僕達も力を取り戻してきたんだ。これからも宜しくね」
「いやー。驚いたな」
「この世界には、妖精がいるの?」
「居ると言われてたが、俺も初めてだ」
「悪さとかはしなそうだよね?」
「するもんか!妖精は豊かな場所に現れるって言われてるんだぞ」
「じゃあ、この森が豊かになってるって事?」
「そうだ!妖精を祀る木像を作らないとな」
「木像を?」
「ああ、めでたい事だからな!木像は俺が作るぜ」
驚く事が沢山あるわね。商業の神が言っていた様に、常識に囚われてはだめね。
今日の収穫は、5品か。どれも成長が早いわね。小麦や大豆は、年2回収穫出来るからこれらを挟んで育てるのがいいかな。連作障害も避ける事が出来るし。綿花は絶対だね。後は、何だろう。報告書に書くから、家族が見れば、何か言ってくるだろう。それ次第だね。
作業場も拡張されていて、作業スペースが広くなってきてるわね。確かに、建築に対応しないといけないからね〜。
村は急ピッチで家を建築中。手の空いた者は手伝に入ってるわ。ヤンさんも自分達の家が新しくなるのを喜んでるわね。
確かに、元から居る人達の家からは正解ね。
少しずつだけど住みやすくなるといいな〜。




