過給機!
「まさか〜V 1まで向こうに持って行くとはね」
「部隊長を決めておけよ!」
「もう決めたわよ。奇数隊に行ってもらう事にしたわ。確かに向こうに持って行った方がここに置いておくより、戦果出そうね」
「そうだ。先に彩雲を数機派遣したから、あっちの飛行場から無理をしない程度に、1200km圏内の航空写真を頼んでおいたわ!」
「まあ、そうね。向こうには長距離偵察機無いからね」
「今、領内で彩雲と月光を使って訓練しておるよ。終わったらそのまま機体に乗って国に帰ってもらう」
「うちは、これからどうするの?」
「どうするも何も、このまま戦は継続さ。帝国が降伏しない限り」
「はぁ〜。そんな事あるの?」
「何かのきっかけがあればするが、まだまだ先だろうなぁ」
「どうすれば降伏するかしら?」
「うーん。中々難しい質問だな。戦意喪失、戦争の継続不可、新政権の誕生か?」
「戦術では、戦意喪失はありそうね。継続不可は、相手の工場を攻撃しないとか。新政権が出ても降伏は、何とも言えないわね」
「そうだな。厄介なのがこの世界では、剣一本でも戦が可能って事だな」
「剣でもか‥‥一般市民に染み付いてるか‥‥」
「あ、あ。意識を変えるってのは領内でミリオタも感じただろ?良いもの言ってみて、見せてみて、使わせて、理解させて、考えさして」
「全く、山本五十六さんみたいな事、言わないでよ」
「それさ。どの時代でも、根本は中々変わらないって事さ。ましてや帝国はこの大陸大半を制圧した国だ。歴史も長いし。これを1年2年で変われって言われても何のこっちゃよ」
「‥‥」
「本来ならお前達の知識を使って、生活を楽にしたり、美味いもん食ったり、飲んだりそれが1番よ!」
「あら、私が知ってる書物に書かれた人と同一人物なのかしら?」
「‥‥馬〜鹿〜!お前も仕事しろ!」
ムカンから1週間程度で、飛行場拡張が終わったと連絡が来てしもうたわ。予定より前倒しだが、部隊派遣するか。カンノには言ったが戦闘には参加するな指揮に集中と!副隊長と小隊長にも念押ししたが‥‥言う事聞くかな?聞かねーだろうな‥‥。
まあ、任せるしか無いな!!
500㎞飛行場には、もう採掘隊を組んで派遣したのか。先に掘っておく気か。そういや〜我が鉄道隊は、何処まで線路引き終わったんだ??書類が多すぎて‥‥もう半分以上引き終わったのか!やるなー!!
確かにこのペースだと堀が間に合わなくなりそうだな!ボーキサイトを送り込めれば航空機の生産は捗るな!後は資源部に丸投げと。今は操縦士が余ってる位だからな。余裕を持ってローテーションで休みも取れておるし!
うむむむ‥‥過給機装着零戦は、20%程出力向上!テスト隊の結果極めて良好!よしよし!新製造機には全て装着。後は、現地にて過給機装着を行うと!過給機は既に量産体制に入ってるから、完成次第前線に送ると。
誉を積んでる機体には全て取り付けるかな!
新型機。V 1のあのエンジンを前々から改良と試作を繰り返してたんで、これはこれで、モックアップは完成してるし。今は試作機を製作中。でもこれはこれで問題点があるので、予備機候補でもう1機を試作。
誉を2回り程大きくした発動機を積んだ、機体。こっちは全て新規設計だから上手く行くか不安は高いけど、生産はテスト結果や運用方法で決めればいいかな。




