久しぶりに!
「ここが松の木の群生地だが。松に関する物なら前に教えてくれたが?」
「松そのものではありません」
「?」
やっぱりこの群生地の松は赤松。季節もちょうど今のはず!
ありました!!松茸!!
「これは食べれるきのこか?」
「はい!これもこの時期に生えてきます!」
「ほう。栽培は可能か?」
「いえ。不可能です」
「不可能?だと?姫でもか?」
「はい。以前いた私の国では、形がいい物は、一本当たり、約銀貨10枚でした」
「はぁ?こんな、きのこが??」
「勿論、価値感の違いですが‥‥好き嫌いも有りますが‥‥」
「手が空いている者!採取しろ!」
「で。どうやって食べるのが良いのだ?」
「この場で食べるなら炭焼きですね!塩やカボスは無いからレモンかな」
「塩なら持っておる早速だが食べてみよう」
‥‥‥
「なるほど。香りが良いな。それにこの歯触り。他の料理にも使えそうだな」
「私は料理はダメな方なので‥料理人さんに考えて貰えば」
「うむ。そうしよう。姫もどんどん食べてくれ」
ミドリ姫も早々に2種類の食料となる物を見つけたか。我が国の鑑定保有者でも見つける事が出来ない物を。資源系と植物系にはっきりと別れておるな?それもそれに関係する物に偏っておるな。万能では無い事ってのは確かだ。次期領主は、見る限り機械系に特化。現領主の妻は料理系。現領主一体何系だ?興味が尽きないな。この家族は。
「さて。次は畜産場へ行ってみるぞ」
‥‥
「ここがそうだ。ミドリ姫から聞いた話を元に作ってみた。今の所順調で子達もかなり増えた。この規模のが後4つある。ここは牛だ」
話だけでここまで再現したのね。私は専門じゃ無いけど、私が知ってる牛舎と殆ど変わらない!
「姫が話した、防疫ってのも徹底しておるぞ。お互いの牛舎は、当日の行き来は禁止。道具の移動自体は禁止だ。牛舎に入る時は靴底こ消毒もしておるし、餌も気をつけてる」
「明日は、豚舎。明後日は、鶏舎へ案内するぞ」
「流石です!まだ牛舎しか見てませんが温水菅を各舎の中に通せば、動物も冬の季節楽に暮らせるのでは?」
「‥‥確かにそうだな。考えよう」
「それと温水を熱源として塩の生産も可能だと思います」
「‥‥‥後で詳しく聞こう」
熱源が有れば塩もか。確かに言われればそうだな。なぜ気がつかなかったんだ!?
「海方面も見学に行けますか?」
「勿論だとも」
‥‥‥‥
確かに黒い砂浜って感じね。これが全部砂鉄なんだ。あそこで回転してるのが砂鉄を分けてる作業ね。広い海岸線だな。うちの海辺は岩だらけだからな。あれ?
「王女様。船は何処にあるんですか?」
「船?なんだそれは?」
「え?漁は?」
「それはたまに森の中で猟はするが?」
まさかの漢字違い!?そうか!つい最近まで、民は遊牧民!!海は知っていても詳しくは無い!まさか!?
「王女様‥つかぬ事をお聞きしますが魚は知ってますよね」
「当たり前だ!川で捕まえるぞ」
海に魚‥いや。海産物の知識が無い!?!?
どうすれば解りやすいか!?確か引継ぎ書に、物を作る部署的なのがあったわよね!
「直ぐに戻ります!物を作るのが得意な人と作っている場所へ案内してください!」
「ん?構わないが?」
釣竿、リール、糸に‥ここはルアーでやってみるか?念の為、針と錘を説明して何個か作って貰おう!!
「何だ?この道具?か?」
「これを早めに何個か作って下さい!完成したら行きますよ!」
「おう?解ったが??」
そう言えばこっちの世界に来てからのんびり釣りをしてなかったわね。漁の仕方を教えただけで!




